いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
今回、ボーカリストが譜面を読めるようになって得られるメリットについてご質問を頂きました。
結論的に言えば、メリットはたくさんあります。
細かいところまで挙げていけばキリがありませんが、最も得られるメリットは以下の通りです。
- ピッチを取りやすくなる。
- 作曲がしやすくなる。
- 他の楽器とアンサンブルを取りやすくなる。
以上の3つが大きなメリットなのかなと考えます。
以下順番に説明していきます。
ボーカリストが譜面を読めることで得られるメリットについて解説
ハンドルネーム:斉藤明美
質問タイトル:譜面について
質問内容:
ボーカリストが譜面を読めることで得られるメリットと言うのはどのようなものが挙げられるでしょうか?
私は譜面を読むことができないのですが、ボーカリストが譜面を読めるようになるにはどうすればよいでしょうか?
何かやりやすいポイントがあれば教えてください。
メリット1:ピッチを取りやすくなる
楽曲にはメロディーがありますよね。
そのメロディーと言うものに関しては当然音符に起こすことができるわけです。
それに楽曲にはメロディーの流れがありますよね。
例えばAメロは音が比較的低いんですが、サビになると音が高くなると言うようなメロディーの流れのことです。
こちらも当然音符に起こすことができるわけです。
メロディーには高くなったり低くなったりするところがAメロやサビのように各セクションでも存在していますし、当然それは隣り合った音でも存在しているわけです。
完全に次の音が「ラ」だ!と言うことを認識する必要は無いんですけれども、譜面が読めると次の音がどの程度高くなるのか低くなるのか程度の事はわかるようになってきます、これはもう感覚でわかるようになってきます。
ピッチを外しやすい人と言うのは特徴の1つとして、歌を歌として捉えすぎていて音楽として捉えていないところがあります。
音符を読むことができるようになると、音楽として曲を捉えることができるので、自分の音程に対して結構シビアになってくるんですね。
音程が取れることに悪い事は全くないんで、これを1つ目のメリットとして挙げてみました。
メリット2:作曲がしやすくなる
質問者様が作曲をするかどうかは分かりませんが、ボーカリストの方では作曲が能力としてできる場合、もしくは作曲に積極的興味がある場合、作曲してみたいと思うのが本来の考え方だと思います。
音符が読めるようになると、格段に作曲しやすくなります。
この場合、コードと言うものも知識として深く理解しておくとより一層作曲をしやすくなります。
なぜ作曲しやすくなるのか?
メリット1でも書きましたが、楽曲にはメロディーの流れと言うものがあります。
その流れを譜面に起こすことができる、もしくはイメージできるだけでも良いです。
そういうことができるようになったときに、全体の流れ(例えば落ち着くところとか、ダイナミックに盛り上がるところとか)と言う作品の絵を描きやすいんですね。
歌っている最中でもこれは同じなんですが、作品の絵を描きやすいと言うところは、作曲もしやすくなるというところなので、これをメリットの2つ目に挙げてみました。
メリット3:他の楽器とアンサンブルを取りやすくなる
アンサンブルと言うのは音を合わせるとか、グループを合わせると言う意味合いで音楽では使われる用語です。
音符を読めるようになると、このアンサンブルが取りやすくなります。
他の楽器や、もしくはカラオケでも良いんですが。
つまり他の音と合わせることができるようになってくると、音楽としての深みがぐっと増してきます。
音楽としての深みと言うのは感じ方は人それぞれ異なるものなんですが、聴覚的に「これは良い歌だな、良い音楽だな」と感じるものと言うのは絶妙にアンサンブルが取れているものがほとんどなんです。
ちなみに流通している音源などについては、ミックスダウンやマスタリングと言う制作過程を経ているので、そこでアンサンブルをより一層深めて商品として出荷されます。
生の現場でアンサンブルを出していくためには音楽をよく理解することが必要不可欠なので、音符を読めるようになると言う事は大事ですね。
どうやったら譜面を読めるようになるのか?
最後に、どうやって音符が読めるようになるのかと言う方法も簡単に示しておきます。
完璧を求めていないのであれば、練習方法は簡単かつシンプルです。
- 好きな楽曲のボーカルの譜面(検索すればネットにあります)
- その曲の市販されている音源
つまり、音源を譜面を見ながら音符を目で追っていく。
これが練習方法です。
やり方は簡単でシンプルなんですが慣れるまでは結構大変かもしれません。
また何かご不明の点があれば何でもご質問ください。
がんばってみてください。