声量を上げる方法|声が小さい原因と声量アップのトレーニングをプロが解説

    声量を上げる方法|声が小さい原因と声量アップのトレーニングをプロが解説

    こんにちは。ブラッシュボイスです。

    「もっと声量を上げたい」「自分の声が小さいのが気になる」というご相談は、レッスンの中でも非常に多いです。
    カラオケで友達の声にかき消されてしまう、プレゼンで後ろの席まで声が届かない……そんな経験がある方も少なくないのではないでしょうか。

    安心して下さい。声量は生まれつきの才能ではなく、正しいトレーニングで鍛えることができます
    この記事では、声が小さい原因を整理したうえで、声量アップのための具体的なトレーニング方法をご紹介していきます。

    もちろん、文章だけですべての感覚をお伝えするには限界もありますが、「まず自分でできることから始めたい」という方の参考になれば幸いです。
    ぜひ最後まで読んでみて下さい。

    目次

    声量とは|そもそも「声が大きい」とはどういう状態か

    声量=喉の力ではない

    声量を上げたいと思ったとき、多くの方がまず「喉に力を入れて大きな声を出そう」としてしまいます。
    しかし、これは大きな誤解です。喉を締めつけて無理に声を出しても、実際にはそれほど声量は上がりませんし、喉を痛める原因にもなります。

    声量がある人の声をよく聴いてみると、力んでいるというよりも「響いている」ことに気づくはずです。
    声量とは、単に声の大きさではなく、身体全体を使って声を効率よく響かせている状態のことだと考えて頂くと分かりやすいかもしれません。

    声量を支える3つの要素

    ボイストレーニングの観点から声量を分解すると、大きく分けて3つの要素が関係しています。

    1. 息の量とコントロール(腹式呼吸)
    声の原料は息です。十分な息を安定して送り出せなければ、声量は上がりません。

    2. 声帯の使い方(発声)
    声帯がしっかりと閉じて振動することで、芯のある声になります。声帯の閉鎖が甘いと息が漏れて、声が小さく聞こえます。

    3. 共鳴(響き)
    声帯で作られた音を、口腔や鼻腔、咽頭などの空間で増幅させることを共鳴と呼びます。
    共鳴がうまく使えると、力まなくても遠くまで通る声が出せるようになります。

    声が小さい原因を知ろう|よくある3つのパターン

    息の量が足りない・コントロールできていない

    声量を改善したい方の中で最も多いのが、そもそも声の原料である息が足りていないというケースです。
    普段から浅い胸式呼吸が習慣になっている方は、歌や会話でも十分な息を送り出せていない可能性があります。

    試しに、お腹に手をあてて深く息を吸ってみて下さい。お腹がしっかり膨らむ感覚があれば腹式呼吸ができている証拠ですが、胸や肩ばかりが動いてしまう方は要注意です。

    声帯の閉鎖が甘い・共鳴を使えていない

    息は十分に吸えていても、声帯の閉鎖が甘いと息が声にならずに漏れてしまいます
    いわゆる「息漏れ声」の状態です。ささやくような声になりやすい方は、声帯の閉鎖を意識したトレーニングが効果的です。

    また、声量がある方とない方の最大の違いは、実は共鳴を使えているかどうかです。
    同じ息の量でも、口の中や鼻腔を上手に使って響かせることで、声は何倍にも大きく聞こえます。
    楽器に例えると、弦を弾いただけでは小さな音ですが、ボディ(共鳴箱)があるからこそ豊かな音が鳴るのと同じ原理です。

    姿勢や心理的な要因

    猫背や顎が前に出た姿勢では、気道が圧迫されて息の通り道が狭くなります。
    さらに、身体が縮こまると肺が十分に膨らまないため、息の量自体も減ってしまいます。声量アップの第一歩は、実は姿勢の見直しだったりします。

    「大きい声を出すのが恥ずかしい」「周りに迷惑がかかるかも」といった心理的な要因で、無意識に声を抑えてしまっている方も少なくありません。
    発声の技術とは別の問題ですが、意外と見落としがちなポイントです。

    声量アップの土台|腹式呼吸をマスターしよう

    なぜ腹式呼吸が声量に直結するのか

    声量を上げるうえで最も重要な土台が腹式呼吸です。
    腹式呼吸では横隔膜が大きく下がることで肺が広がり、たっぷりと息を取り込むことができます。
    そして、その息を横隔膜のコントロールで安定的に送り出すことで、強くて安定した声が生まれます。

    腹式呼吸については、こちらの記事でより詳しく解説しています。声量アップを目指す方はぜひ一度確認してみて下さい。
    腹式呼吸のやり方・練習方法

    腹式呼吸の基本トレーニング

    まずは仰向けに寝た状態で練習してみましょう。仰向けになると自然と腹式呼吸になりやすいので、感覚をつかむには最適です。

    1. 仰向けに寝て、お腹の上に手をあてます。
    2. 鼻からゆっくり4秒かけて息を吸います。お腹が膨らむのを手で確認して下さい。
    3. 口から8秒かけて「スー」と細く長く息を吐きます。お腹がゆっくり凹んでいきます。
    4. これを10回くり返します。

    慣れてきたら、立った状態でも同じ感覚でできるように練習していきましょう。
    「お腹を風船のように膨らませて、ゆっくりしぼませる」というイメージを持って頂くと分かりやすいです。

    息の瞬発力を鍛える「ドッグブレス」

    声量を上げるためには、ゆっくりした呼吸だけでなく息を素早くしっかり出す力も必要です。
    犬が「ハッハッハッ」と息をするように短く鋭い呼吸をくり返す「ドッグブレス」は、横隔膜の瞬発力を鍛えるのにとても効果的です。

    最初はゆっくりのテンポから始めて、肋骨の下あたりに手をあてながら横隔膜が動いている感覚を確認して下さい。

    共鳴を味方につける|声を「響かせる」トレーニング

    ハミングで共鳴のポイントを探す

    共鳴の感覚をつかむために最もおすすめなのがハミングです。
    口を閉じて「ンー」と声を出すと、鼻のあたりがビリビリと振動するのを感じられると思います。その振動こそが共鳴です。

    ハミングのコツは、鼻の奥から眉間のあたりに声を当てるイメージで行うこと。
    唇や鼻先に振動が感じられたら、うまく共鳴できているサインです。

    ハミングの詳しい練習方法はこちらにまとめています。
    ハミングの効果と練習方法

    リップロールで息と声のバランスを整える

    リップロールは唇を「プルプル」と振動させながら声を出す練習法で、声量アップにも非常に有効です。
    リップロールがスムーズにできているとき、息の量と声帯の閉鎖のバランスが良い状態が自然と作られています。

    リップロールがすぐに止まってしまう方は、息の量が足りないか、唇に力が入りすぎている可能性があります。
    リラックスして、一定の息を送り続けることを意識してみて下さい。

    母音「ア」で口腔共鳴を広げる

    共鳴を活かすには、口の中の空間をしっかり開けることも大切です。
    「ア」の母音で練習するのが分かりやすいでしょう。口を縦に大きく開けて、あくびをするときのように喉の奥を広げた状態で「アー」と声を出してみて下さい。

    このとき、喉を力ませるのではなく、口の奥の空間を広げる意識がポイントです。
    口の中に卵が一つ入っているようなイメージを持つと、自然と空間が確保できます。

    声帯のコントロール|芯のある声を作るトレーニング

    エッジボイスで声帯閉鎖の感覚をつかむ

    声帯の閉鎖力を高めるのに効果的なのがエッジボイスです。
    「あ゛あ゛あ゛」と、声がガラガラと途切れるような音を出す練習法で、声帯が軽く閉じた状態で振動する感覚を確認できます。

    朝起きたときの「あ゛〜」という声に近い感覚です。
    力を入れすぎず、喉がリラックスした状態で声帯だけが「パタパタ」と振動する感じを探ってみて下さい。

    「ハッ!」で息と声帯を連動させる

    腹式呼吸で送り出した息をしっかり声に変換する練習です。
    お腹に手をあてて、「ハッ!」と短く強い声を出します。このとき、お腹がグッと凹む感覚と同時に声が出ることを確認して下さい。

    最初は低めの音から始めて、慣れてきたら徐々に音程を上げていきます。
    声が裏返ったり息が抜けたりする場合は、息のスピードと声帯の閉鎖のバランスが合っていないサインです。
    焦らず、低い音で感覚をつかんでから高い音に挑戦して下さい。

    ロングトーンで持続力を鍛える

    一瞬だけ大きな声が出せても、それを持続できなければ歌やスピーチでは活かせません。
    「アー」と一定の声量でできるだけ長く声を出すロングトーンの練習は、息のコントロールと声帯の安定を同時に鍛えてくれます。

    目安として、まずは15秒を目標にしてみましょう。
    途中で声が揺れたり、かすれたりしないよう、お腹からの息を一定に保つことを意識して下さい。

    日常でできる声量アップの習慣

    姿勢を意識するだけで変わる

    先ほど原因のところでも触れましたが、姿勢の改善は声量アップに直結します。
    背筋を伸ばし、顎を軽く引いた状態を普段から心がけるだけでも、息の通り道が確保されて声が出しやすくなります。

    デスクワークが多い方は、1時間に一度は立ち上がって背伸びをするなど、こまめに姿勢をリセットする習慣をつけてみて下さい。

    音読やハミングを毎日の習慣に

    声量を上げるには、声を出すこと自体を習慣にすることが大切です。
    毎日5分の音読は声量トレーニングとして非常に効果的です。お気に入りの本を声に出して読むだけで構いません。

    また、お風呂の中は声が響きやすい環境なので、ハミングの練習にぴったりです。
    リラックスした状態で声を響かせる感覚がつかめるのでおすすめです。

    声量トレーニングで気をつけたいこと

    声量を上げたいからといって、むやみに大声を出す練習はNGです。
    喉に力を入れて叫ぶような発声を続けると、声帯を痛めてしまう可能性があります。あくまでも「効率よく響かせる」ことを目指して下さい。

    また、練習の前後には必ず水分補給を行い、喉の乾燥を防ぎましょう。
    声がかすれたり喉に痛みを感じたりした場合は、無理をせず休むことも大切です。

    まとめ|声量は正しい練習で必ず上がる

    まずは「息」と「響き」を見直そう

    声量を上げるために大切なのは、腹式呼吸で十分な息を送り出し、共鳴を使って効率よく声を響かせること。
    喉の力に頼るのではなく、身体全体で声を鳴らす感覚をつかんで頂ければ、声量は着実にアップしていきます。

    今回ご紹介したトレーニングの中から、まずは腹式呼吸ハミングの2つだけでも取り入れてみて下さい。
    毎日少しずつ続けることで、自分でも驚くほど声が変わっていくのを感じられるはずです。

    一人で限界を感じたらプロに相談を

    文章でお伝えできる範囲にはどうしても限界があります。
    「自分の発声のどこに問題があるのか分からない」「練習しているのに変化が感じられない」という場合は、ぜひ一度プロのボイストレーナーに見てもらうことをおすすめ致します。

    裏声のトレーニングと組み合わせた声量アップの方法もありますので、興味のある方はこちらの記事も参考にしてみて下さい。
    裏声・ファルセットの出し方・コツや練習方法まとめ

    ブラッシュボイスでは、あなたの声の状態を診断し、一人ひとりに合った声量アップのトレーニングプランをご提案させて頂きます。
    無料体験レッスンもございますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

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