いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
今回は『プロの歌手なのに歌が下手な人がいる』けど、なんでそれでもプロになれるのか?
というご質問を頂きました。
なぜ、プロのアーティストが音程を外しているように歌って、ちょっと雑っぽく歌っている人もいるのか?
すべてのアーティストさんがこの回答に当てはまるとは限らないのですが(本当に音痴な人もいる)、大体のアーティストさんの考えは以下の回答の通りです。
結論:あえて下手に歌っている可能性が高い
ではなぜそんな事をする必要があるのか、解説していきたいと思います。
プロの歌手だけど歌があまり上手くないプロがいるのはなぜ?
ハンドルネーム:スマイルトーク
質問タイトル:プロの歌手で下手な人
質問内容:
テレビで音楽番組を見ていると、声はしっかり出ているように見えるのですが、この人音取れてないよな(音痴なのかな?)?
と言う歌手さんを名前は出しませんが見かけませんか?
なぜ音痴を矯正するようなトレーニングをしないのでしょうか?
それでもプロにはなれるものなのでしょうか?
この点について、疑問だらけです。
確かに、音程が不安定なアーティストさんはいらっしゃいます。
しかし、視聴者は実際にそこまで音程を気にされる方は多くはないのかなと言う印象ですので、質問者さんは聴覚(音感)が良いのだと思います。
プロの歌手は音程にシビアである
ちょっと話がそれましたが、実際はプロの歌手の方々は音程には結構「シビア」です。
自分自身が音程を外していると実際に気づいているのに、音程を外した状態で歌い続けるプロは多いです。
自分自身で状態がわかって歌っているので、これは音痴とは異なります。
※音痴は自分で音程を外している事に気づいていません。
あえて下手に歌っている可能性が高い
回答としては、きれいにビシっとはまり過ぎているピッチ(音程)で歌を歌うと聴感上心地よい部分はありますが、きれいに聞こえすぎてしまいます。
人間の声とコンピューターの声は異なるように、言い方を変えれば音程をきれいに歌い過ぎては人間らしく聞こえないと言うことなんです。
従いまして若干乱雑に歌ったり、声を伸ばすようなところであってもピッチを少し外して行ったり、わざと頑張って歌っているように視聴者に見せることで、ある種の人間ぽさを視聴者に見せていくことができるわけです。
要するに人間ぽさを演じていくことで、共感を視聴者とアーティストの間に生む。
そのような目的を持って歌っているアーティストさんは、プロの中に実際におられます。
そして、「この人は実力はかなりあるんだろうな」と思いながら歌っているのを視聴者さんが見ている場合、大体それは正解です。
実際の実力はあるんだけども、あえてそこを外してくる歌い方をプロはしている場合が結構あるんですね。
以上が私の今日の回答になります。
また何か分からないことがあれば何でもご質問ください。
どしどしご質問お待ちしております。