いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
今日は歌を歌う際に、曲の中でどの部分にアクセントを置いたら良いのか、というご質問を頂きました。
結論から言いますと、「リズムの取り方」がアクセントを置く位置のヒントとなりうる可能性がどの曲に関しても大きいです。
それでは解説していきます。
歌のアクセントはリズムの取り方が重要
HN:谷崎
質問タイトル:アクセントについて
はじめまして、私は20代男性でアーティスト活動を始めたいと思っています。
歌唱の際、メリハリをつけられず平坦な歌い方になってしまいます。
楽曲によって異なり、また、個々のセンスにもよるかとは思いますが、歌唱の中でアクセントをつけるべき共通箇所はありますでしょうか。
男性女性問わず、世の中に出回っている楽曲に関しても出回っていない楽曲に関しても確実に存在するもの。
それは「リズム」です。
今回はこのリズムが歌詞の中でアクセントを置く場所においてとても重要な要素を持っていると言う事実に基づいてお話ししたいと思います。
「リズム」にはいろいろな要素があります。
そのいろいろな要素の中の大きな部分を占めるものを2つざっくりですが紹介したいと思います。
リズムを取る上で拍子を知る事が大事
まず1つ目は「拍子」です。
これは皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、表の拍と裏の拍がありますね。
1つの小節の中には、4拍でカウントするもの、8拍でカウントするもの、16拍でカウントするものがあります。
世界的に標準となるものは、8拍でカウントするものになります。
「エイトビート」(通称エイト)と言うのがこれにあたります。
拍子という概念で裏を捉えることが出来ず、どんな曲でも4拍でしかカウントと出来ない人もいます。
一方でどんな曲でも細かく16拍でカウントしないと気が済まないぐらいの人もいます。
この拍子の概念の中道が8拍です。
リズムに対するFeel(フィーリング)を大事にする
次に「リズム」を構成する重要な要素の1つとして挙げられるものが「Feel」と言うものです。
Feel…つまり「感じ方」と言うものになりますが、前述した通り世界標準としてエイトビートでカウントするというのがありました。
しかしながら曲によっては、、、いや、もしくは人によってはとも言えますが、8ビートを半分にした4ビートでリズムのフィーリングを感じる人もいますし。
倍の16ビートでリズムを感じる人もいるんですね。
実はバンドの中で全員がリズムの感じ方がバラバラだった場合良いサウンドが構成されないのですが(ボーカルもサウンド構成要員としてそうであるべき)、歌詞の中で韻を踏んだり、特にバラードによっては一部語気を強めたりする場合もあるので、ボーカリスト独特のフィーリングと言うのも存在しているのも事実です。
さて、ここまでで『拍子』と『Feel』、2つの重要なリズムの要素をざっくり挙げました。
- エイトビートを基軸とするカウントの取り方。
- エイトビートを基軸とするFeelの感じ方。
の2つですね。
もっと言うと、リズムを「イーブン」と言って、均等に縦に取るか?
それとも「バウンス」と言って跳ねた状態でノリを後ろにもたれた感じで取るか?
等もあり、他にも挙げればキリがないんですが、大きく分けてカウントとFeelの2つとしましょう。
リズムをカウントすることとリズムを感じること…この2つは似ているようで違うものなんです。
拍子とFeelを理解すると曲の中でアクセントを置きやすくなる
この2つの捉え方、理解の仕方、がしっかりできていると、歌を歌っていて歌詞のどこにアクセントを置いて歌ったら良いのかが歌いながら判断できるようになります(ある程度)。
しかしながらリズムと言うのは、今回文面に起こしていても私自身も難しいと感じるんですが理屈で説明をしても理解するのは難しい音楽の象徴的な側面になります。
したがって、リズムでアクセントをどこに置いたらいいのか解説をする人が少ないのは致し方ないことなのかもしれません(実際に文面でボーカルのアクセントに関して起こしている人は少ないと思います)。
このリズムに関しては、ボイストレーニングにかかわらず音楽を深く語る上で必要不可欠な要素です。
古来から音楽は「メロディー」「リズム」「ハーモニー」と言う3大要素で構成されていると先人から語り継がれてきました。
ぜひ、今回の歌詞のアクセントの置き方にとどまるだけでなく、リズムを深く理解していくと新しい音楽の見方ができるようになると思いますので、頑張ってみてください。
また何かご質問があれば、ご連絡ください。