こんにちは。
ブラッシュボイス・関東代表ボイストレーナーの鈴木智大です。
今回は、ピアノの伴奏での発声練習についてです。
ボイストレーニング・・・特に歌のボイトレでは、ピアノを使った発声練習を行います。
そして練習の目的によって伴奏パターンも変わります。
どんな目的のボイトレでどのような発声練習が必要なのかご紹介してきいたいと思います。
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ウォーミングアップとしての発声練習
まず発声練習の目的の一つとして挙げられるのがウォーミングアップです。
スポーツでウォーミングをせずにいきなり動くと体への負担が大きくなるのと同じように、いきなり大きな声を出したり、歌ったりすると喉へ大きな負担がかかってしまいます。
そのため声帯に対してもウォーミングアップを行います。
ここではリップトリル(リップロール)を使った発声練習をご紹介します。
低い音から順に、ピアノの「ドレミファソファミレド」のスケールを使い、半音ずつ音を上げたり下げたりして(移動ドで)発声していきます。
(声を伴わないリップトリルから行ってもOKです。)
リップトリル ピアノ発声練習 C3-E3
1度~5度のダイアトニックスケール発声練習
目的:ウォーミングアップと音程・リズムのチェック
リップトリルでの発声の後には、しっかりと母音での発声練習も行いましょう。
この発声は基本的な発声パターンになりますので、ウォーミングアップとしても使えますし、音程やリズムのチェックとしても使えます。
同じピアノスケールのパターンで、母音の「あ」で行いましょう。
可能な限り表声で行い、表声では発声できない高音域まで上がって行ったら裏声に切り替えます。
そして裏声でも発声が難しくなりましたら音を下げて行きましょう。
スケール基本発声練習 F3-D♭4
アタックと正しい腹式発声の練習
目的:声のアタックを習得する(腹式発声のチェック・練習)
基本発声が上手に出来ても、声のアタックは習得できません。そこで、スタッカートを取り入れたスケール発声の発声練習を行います。
1つ1つの音をできるだけ短くキレよく発声します。歌の中で鋭く発音する時に必要なテクニックです。
また、しっかり腹式呼吸が出来ていなければ絶対にできない発声でもあります。そのため発声に腹式呼吸が活かせているかを確認することができます。
スタッカート発声練習 F3-B3
音程を特に意識した発声練習
目的:音程・音の切り替えのチェック
ゆったりとした音の切り替えであれば正確に発声しやすいですが、ここでは敢えて音の切り替えを早くして発声練習します。伴奏パターンとしては「ドーミードミドミドー」。
最初の「ドーミー」は4分音符、最後の「ドミドミドー」は16分音符です。
これも移動ドで半音ずつ音を上げ下げしながら発声して下さい。単純に「ドレミファソファミレド」のスケールを発声するよりも、圧倒的に音程がとりづらく難易度が上がります。
慣れてきたらテンポを上げても出来るかどうか試してみましょう。
音程トレーニング発声 C3-G3
声の安定感を養う発声練習
目的:声の安定感を養う
1つの音をできるだけ長く、安定的に発声する練習です。
例えばファの音で、母音「あ」を使って「あーーーーーーーー」とできる限り長く発声し続けます。
20秒以上出来るように練習しましょう。5秒〜10秒で終わってしまうなど、極端に短い場合、息が吸えていないか吐きすぎか、あるいは肺活量が少ないか、何らかの原因がある場合が殆どです。
声自体が不安定だと、歌全体が歪んだ歌になってしまいますので、とても基本的で重要なトレーニングであると言えます。
ロングトーン発声練習 F3-D4
発声練習まとめ 譜面のご紹介
譜面でも発声練習の伴奏パターンをご紹介させていただいてますが、発声できる音域は人により異なりますので、自分が発声できる音域からスタートするようにしましょう。
また、1人で行う場合は、ボイスレコーダーやスマホのボイスメモなどで録音し、客観的に確認すると分かりやすいです。
ブラッシュボイスでは、ボイトレの中で一人一人に合った発声練習パターンを提案します。是非一度、ボイトレ無料体験レッスンにお越し下さいませ。
株式会社ブラッシュボイス
関東代表ボイストレーナー/鈴木 智大