ボイストレーニングのブラッシュボイスです。
本日は子供の声に関するご質問を頂きました。
子供はなぜ高い声を出せるのか?というご質問です。
結論:小さいお子さんは横隔膜と頭部との距離が大人と比べると圧倒的に短いため、腹圧を簡単に高めることができるからです。
その腹圧が高まったことにより簡単に共鳴ができるようになり、高い声をコンパクトに発声できるようになるというのが1つ目の答えです。
(※後ほど2つ目の理由もお答えします)
それでは解説を進めていきます。
子供はなぜ高い声を出せるのか?
ハンドルネーム:ゴールデンチャイルド
質問タイトル:子供の声
質問内容:
7歳になる子供の母親です。
この頃素朴な疑問が湧いてきたので、質問させてください。
私も前は歌手を目指していろいろ頑張っていたんですが、10年前に結婚したことでその道を諦めました。
子供も生まれてだいぶ手がかからなくなってきたので、ひとまずはYouTubeなどをとっかかりにして歌手活動を再開したいなと思っています。
それで、私の素朴な疑問と言うのは、子供の声についてです。
家の子は男の子ですが、とても高い声が出ます。
私は女ですが、高い声は自分が歌を歌う際には結構苦手です。
なぜ息子はあんなに高い声が簡単に出せるのでしょうか?
息子に限らず、小さい子は何で高い声が出せるのでしょうか?
その方法がわかったら自分の発声のヒントになるのかなと思ったので教えてください。
子供が高い声を出しやすい理由1:子供ゆえに体がコンパクトになっている
大人でも身長が高くなれば高くなるほど、なかなか高い声を発声するのが苦手な人が多くなります。
この場合あくまでも苦手意識を感じる人が多くなると言うことなので、背が高いからといって高音域を発声できないと言うことではありません。
私自身の拙いボイストレーナーの経験上ではありますが、男性なら160センチから170センチ位が高い声も低い声も自由に出しやすいタイプの方が多いですね。
女性ならば150センチから165センチ位が比較的自由に出しやすい人が多いのかなと思います。
これは、あくまでも体感的な数値になります。
より専門的な話になるのでここでは記述を控えますけれども、声帯の長さと言うのも高い声が出せる出せないに関係してきます。
単純に男女の違いと言うことではないんですね。
小さい子は体がコンパクトであるために高い声を自由に発声しやすくなるわけですが、この力学が理解できてくると、大人でもどうやったら高い声を簡単に発声しやすくなるのか?と言うヒントにはなると思います。
子供が高い声を出しやすい理由2:子供は体が力まない
それから子供が高い声を出しやすい理由2つ目なんですが、体が柔らかいと言うことも関係しています。
この場合の柔らかさとは筋力の柔らかさですから脂肪がついていると言うことではありません。
特にお腹周りの筋肉が過剰に緊張していて力が入ってしまうと横隔膜を操りにくくなります。
子供は体に緊張が行く癖がまだないので、お腹周りも柔らかくて軟体動物みたいにプニプニです。
柔らかいとは言え、思いっきり力むことも可能なわけで、この点が大人と子供の大きな違いの2つ目になります。
以上2つの理由から高い声が簡単に子供が発声できると言うことが言えます。
声帯の大きさ(長さ)とか他にも様々あるんですが、でも上記の2つが最もわかりやすい理由です。
とは言え表現力の豊かさは子供にはやはりないので、そこは大人の独壇場と言うことに普通はなります。
冒頭に身長の話をいたしましたけれども、身長が高すぎるからといって高い声が出しづらいこともありますが、大人なので声の高さだけが表現力が全てではなく、逆に円熟味のある太い低音に響きのある声と言うのも個性が生きると言うものだと思います。
また身長が高いからといってあきらめないでください、この点はある程度ボイストレーニングを行えば高い声も出せるようになります。
また何かご不明な点がありましたらお気軽にご質問ください。