こんにちは。ブラッシュボイスです。
「喉を開いて歌う」ということが大事なのは分かっているけれど、実際にどんな練習をすればいいのかが分からない――そんなお声を多く頂きます。
今回は喉の開け方にフォーカスして、すぐに取り組める実践トレーニングをご紹介していきます。
高音を出すとき、低音をしっかり響かせたいとき、カラオケで長時間歌うとき――場面ごとに喉の使い方は微妙に変わります。文章だけでは限界がある部分もありますが、できる限り「身体の感覚」に寄り添ってお伝えしていきますので、ぜひ実際に声を出しながら読んでみて下さい。
喉を開く練習の前に|ウォームアップの重要性
なぜウォームアップが必要なのか
声を出すという行為は、全身の筋肉を使ったスポーツに近い側面があります。
いきなり喉を開く練習を始めると、身体が準備できていないため逆に力んでしまうことが少なくありません。
ウォームアップで首・肩・顎まわりの筋肉をほぐしておくと、喉を開く感覚がつかみやすくなります。
首と肩のストレッチ
まずは首をゆっくり右回り・左回りに各5回ずつ回します。
次に肩を耳に近づけるように持ち上げ、ストンと脱力して落として下さい。これを5回繰り返すだけで肩から首にかけての余計な力みが抜けていきます。
地味に見えますが、喉を開く練習の効果を大きく左右するステップです。
顎と舌のリラックス
口を軽く開いて「アワワワワ」と顎を上下にパタパタ動かしてみて下さい。
顎が硬いまま歌おうとすると、顎の力みが喉に伝わって喉を締めてしまいます。
舌も同様で、舌を前に突き出して左右に振ったり、上唇・下唇をなめるように回す動きを入れると、舌根の緊張がほどけます。これだけで声の出しやすさが変わるので、ぜひ習慣にして頂きたいです。
喉の開け方の感覚をつかむ3つのエクササイズ
「ため息発声」で脱力の感覚を覚える
練習を始める最初の一歩としておすすめなのが「ため息発声」です。
やり方はシンプルで、大きなため息をつくように「はぁ~~」と声を出すだけ。
このとき重要なのは、声を「出そう」とがんばらないことです。息を吐いたら勝手に声が乗っている、という感覚が理想ですね。
ため息をついているとき、喉には余計な力が入っていません。この脱力した状態こそが「喉が開いている」ベースの感覚になります。
ため息の「はぁ~」を少しずつ「あ~」の母音に近づけていくと、リラックスしたまま声が出せる感覚をつかめます。
「びっくり呼吸」で喉の空間を広げる
突然驚いたときの「はっ!」という息の吸い方を思い出して下さい。
びっくりしたときに息を吸うと、喉の奥がぐわっと広がります。この「びっくり呼吸」を意図的に繰り返すことで、喉の空間を大きく開ける感覚を身体にインプットできます。
コツは、驚いた瞬間の「吸い」を2~3秒キープして、そのまま「おー」と声を出すこと。
喉が広がったまま発声できているか、首のあたりに力が入っていないかを確認してみて下さい。
ストロー発声で安定した開き具合を保つ
ストローをくわえて「うー」と声を出す「ストロー発声(SOVT)」は、近年注目されているトレーニングです。
ストローの細い穴から息が抜けるため、声帯に適度な圧力がかかり、自然と喉がリラックスした状態に導かれます。
普通のストローで十分ですので、低い音から高い音までゆっくりスライドするように声を上下させてみて下さい。
リップロール(リップトリル)のやり方と効果
場面別|喉を開いて歌うための実践テクニック
高音で喉が締まるとき
高音になると喉が「きゅっ」と締まる方はとても多いです。
原因のひとつが高い声を出そうと「上に向かって力む」ことです。高い音は身体の感覚としてはつい上を向きたくなるのですが、実は逆で、身体の重心をやや下に感じながら、息を下腹部で支える意識が効果的です。
練習としては、腹式呼吸で息をしっかり吸い、お腹に風船が入っているイメージのまま高音を出してみて下さい。
「喉で持ち上げる」のではなく「息の流れに声を乗せる」感覚がつかめると、高音でも喉が開いた状態を維持しやすくなります。
腹式呼吸のやり方とコツ|歌に活かせる練習法
低音が薄っぺらくなるとき
低音域では喉仏が自然と下がるため一見「喉が開いている」と思いがちですが、低音でこそ喉の開き方が声の太さを左右します。
低音が薄く聞こえるのは、喉の空間は広がっていても声帯の振動が弱く、共鳴が足りていない状態です。
ハミングで低い音を出しながら、胸のあたりに振動を感じるかチェックしてみて下さい。胸に響きが伝わるのを感じたら、それが低音での正しい喉の開き方のサインです。
そこから口を開いて「もー」「のー」と発声すると、豊かな低音が出しやすくなりますよ。
ハミングの効果と練習方法
ロングフレーズで息が続かないとき
長いフレーズを歌っていると後半で喉が締まってくる――これもよくあるお悩みです。
原因は多くの場合、息を一気に使い切ってしまい、足りなくなった息を補おうと喉で押し出すためです。
対策として、まずはリップロールで同じフレーズをなぞってみて下さい。リップロールは息のコントロールが悪いとすぐ途切れるので、息を「細く長く」出す感覚を身体で覚えられます。
その息の使い方のまま歌詞をのせると、フレーズ最後まで喉がリラックスした状態を保ちやすくなります。
毎日5分でできる喉を開く練習メニュー
ステップ1:ほぐす(1分)
首回し・肩の上げ下げ・顎パタパタを各5回ずつ行います。
ここで「これから喉を使うぞ」と身体にスイッチを入れる感覚です。
ステップ2:開く(2分)
ため息発声を5回ほど行い、脱力の感覚を確認します。
続けてびっくり呼吸→「おー」の発声を5回。喉の奥が広がった状態で声を出す感覚をしっかりインプットして下さい。
ステップ3:つなげる(2分)
好きな曲のサビをハミングで歌い、次にリップロールで同じフレーズをなぞります。
最後に歌詞をのせて歌い、ハミングやリップロールのときと同じ喉の開き具合が維持できているかを確認しましょう。
もし喉が締まっている感覚があれば、もう一度ハミングに戻って感覚をリセットするのがポイントです。
喉を開く練習でよくある失敗と対処法
口ばかり大きく開けてしまう
「喉を開く=口を大きく開ける」と勘違いしてしまうケースは非常に多いです。
口の開き具合と喉の開き具合は別物です。口を大きく開けすぎると顎に力が入り、かえって喉が締まってしまいます。
指2本分くらいの口の開きで「あー」と声を出し、喉の奥が広がっているかを意識してみて下さい。
声が「こもる」と感じる
喉を開こうとした結果、声がこもって暗くなる方もいらっしゃいます。
これは喉の空間を広げすぎて、声の方向が内向きになっている状態です。
対処法としては、声を「前に飛ばす」意識を加えること。ハミングで鼻の前方に振動を感じる練習を挟むと、喉が開いたまま明るい声が出せるようになりますよ。
練習では開けるのに歌うと締まる
発声練習では喉が開けるのに、歌になると元に戻ってしまう――これは歌詞や音程に意識が向いた瞬間に身体が「いつもの癖」に戻るために起こります。
改善のコツは、歌いたい曲をまずハミングだけで通す→リップロールで通す→歌詞をつけるという段階を踏むこと。
身体が「この曲を歌うときはこの喉の状態」と覚えるまで、段階的に進めて頂きたいです。
裏声・ファルセットの出し方とコツ
喉を開くことが特に重要になるシーン
カラオケで何曲も歌うとき
カラオケで3~4曲も歌うと声が出なくなる…という方は、喉が締まったまま歌い続けている可能性が高いです。
喉を開いて歌えるようになると、喉への負担が大幅に減り、同じ時間でも声が枯れにくくなります。
曲と曲の間にため息発声を2~3回はさむだけでも、喉のリセットになりますよ。
バンドの中でボーカルが埋もれるとき
バンドで歌っていて楽器に声が埋もれてしまうお悩みも、喉の開き方と密接に関係しています。
喉が開いた声は倍音が豊かになり、楽器の音の隙間を通り抜けて前に出てきます。
マイクの音量を上げる前に、まず喉の開き具合を見直してみるのも一つの方法です。
話し声でも喉がすぐ疲れるとき
歌だけでなく、日常の話し声でも喉の開きは重要です。
会議やプレゼンで長時間話すと喉が痛くなる方は、普段から喉を締めて発声している癖がある可能性があります。
朝のルーティンにため息発声やハミングを取り入れるだけで、一日を通して喉が楽になります。
まとめ
喉を開いて歌うための実践的なトレーニングとして、ため息発声・びっくり呼吸・ストロー発声のエクササイズ、高音や低音などの場面別テクニック、そして毎日5分のメニューをご紹介しました。
喉を開く感覚は「覚えて終わり」ではなく、歌の中で自然に使えるようになるまで繰り返し練習することが大切です。
一人で取り組んでいて「本当にこれで合っているのかな」と不安になることもあるかもしれません。
そんなときは、プロのトレーナーに直接見てもらうことで感覚がぐっとクリアになりますよ。
ブラッシュボイスでは無料体験レッスンを実施しております。喉の開け方に関するお悩みや日々の練習法について、トレーナーが直接アドバイスさせて頂きますので、お気軽にお申し込み下さい。
ボイトレ無料体験レッスンはこちら
株式会社ブラッシュボイス
