「高い声を出せるようになりたい」「高音で声が裏返ってしまう」「ミックスボイスを習得したい」――このようなお悩みは、ボイストレーニングで最も多いご相談のひとつです。
しかし、ひと口に「高音を出したい」といっても、出したい声の質によってボイトレの方法はまったく異なります。
あなたが目指す高音は、次のどれに近いでしょうか?
- 地声(表声)の声域を広げたい
- 裏声を綺麗に出せるようになりたい
- ミックスボイスを身につけたい
この記事では、高音を「地声(表声)の高音」「裏声」「ミックスボイス」の3つに分類し、それぞれのボイトレ方法をプロのボイストレーナーの視点から解説いたします。
ブラッシュボイスではまずカウンセリングをしっかり行い、生徒さん一人ひとりの目標に合わせた適切なボイトレを信条としております。
高音が出ない原因とは
高音が思うように出ない場合、多くの方に共通する原因があります。
- 肩が上がっている
- 首筋に力が入っている
- 下あごに力みがある
- 首が前に出て姿勢が悪くなっている
こうした身体の力みがあると、喉を開くことができず、高音で声が裏返ったり、喉が疲れやすくなったりしてしまいます。
高音発声の改善には、まず不要な力みを取り除くことが重要です。脱力と正しい発声の関係について、詳しくはこちらの記事もご参考ください。
高音の出し方・ボイトレの基本アプローチ
高音が出ない悩みを改善していくには、生徒さんの状態にもよりますが、主に以下のアプローチでボイストレーニングを進めていきます。
- 腹式呼吸
- 共鳴(声の響かせ方)
- 喉の開き
- 裏声・ファルセットの習得
これらの基礎をしっかり身につけることが、高音発声の土台となります。
地声(表声)の高音を出すボイトレ方法
ボイトレで地声(表声)の音域を広げることはもちろん可能です。
肉体改造が必要というわけではなく、正しいトレーニングの積み重ねで改善していきます。
地声で高音を出しているアーティストの例
地声(表声)で歌っているアーティストの具体例としては、Superflyの志帆さんやMr.Childrenの桜井和寿さんなどが挙げられます。このように地声で力強い高音を出せるアーティストは数多くいらっしゃいます。
こういったアーティストのように、高い声を張って出せるようになるにはどうすればよいのでしょうか。
地声で高音を発声するための3ステップ
ステップ1:腹式呼吸をマスターする
まず覚えなければならないのは腹式呼吸です。
単純に下腹部を凹ませて発声するのではなく、腹横筋(横腹の肋骨と骨盤の間にある筋肉)を横にせり出させることを発声と関連付けます。
腹式呼吸をマスターすれば、地声(表声)の高音発声はかなり楽になり、音域を広げることも可能になります。
ステップ2:共鳴を取り入れる
咽頭内で声を響かせるタイミングと腹横筋をせり上げるタイミングを合わせて発声します。
腹式呼吸をマスターすると同時に、共鳴(咽頭内での声の響かせ方)も身につけるとさらに効果的です。
ステップ3:呼吸のコントロールを身につける
発声に対して必要な息の量を最小限に留めるボイトレをマスターします。
以上の3つをマスターすれば、高音の発声が楽になりやすく、音域も拡大していきます。
地声の高音発声で最も大切なポイント
難しい点として、多くの生徒さんのお腹周りの筋肉が硬くなってしまっており、ほぐしていくのに時間がかかることがあります。
実は地声(表声)の高音発声において、いかにお腹周りの筋力をほぐせるかどうかが最大のポイントです。
あまり知られていませんが、「力みを取る」ということは本当に重要なのです。
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裏声(ファルセット)を綺麗に発声するボイトレ方法
裏声のことは音楽用語ではファルセットとも言います。
裏声がきれいなアーティストの例
裏声・ファルセットが上手に出せている有名アーティストとして、宇多田ヒカルさん、玉置浩二さんが代表的です。
このお二人のように自由自在に裏声が出せるようになるには、どのようなボイトレをすればよいのでしょうか。
裏声の発声は地声と共通点が多い
裏声(ファルセット)の発声方法は、実は地声とあまり変わりません。
まず腹式呼吸ができていること、そして共鳴ができること。これらは地声と共通の基礎です。
では、裏声は地声(表声)と比べてどのように発声が異なるのでしょうか。
低音から高音の発声メカニズムを踏まえて解説します。
低音~高音の発声メカニズム
声は声帯で作られますが、この声帯が存在するのは喉の下咽頭という部分です。
喉は大きく3つの部位に分かれています。上から上咽頭、中咽頭、下咽頭です。
ミドルボイス
無理なく発声できる中くらいの高さの声をミドルボイスと言います。中咽頭から上咽頭にかけてしっかり声を響かせる発声方法です。
※響かせることを「共鳴」と言います。
ヘッドボイス
表声の高音から裏声(ファルセット)などの超高音域にかけてはヘッドボイスと言います。上咽頭に集中して共鳴させる発声方法です。
ヘッドボイスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参考ください。
つまり、低い声は喉の下の方を響かせ、高い声になるほど喉の上の方から鼻腔を使って響かせるという仕組みになっています。
裏声(ファルセット)の発声ポイント
ファルセットとは、上咽頭から鼻腔にかけて共鳴させる発声方法です。
腹式呼吸で横隔膜を押し上げる圧力の強さに比例して出しやすくなります。
裏声(ファルセット)の発声メソッドを文章で書くとこのように難しく感じてしまいますが、実際にレッスンを受けてみるとボイストレーナーが実践してくれるので、分かりやすく覚えていくことが可能です。
ぜひ一度、ボイトレ無料体験レッスンを受けてみてください。
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裏声・ファルセットの出し方やお悩み改善(かすれる・声量UP・換声点)についてはこちらもご確認ください。
裏声・ファルセットの出し方・コツや練習方法
ミックスボイスの歌唱方法
ボイトレ業界では、発声方法として以下の4つが基本とされています。
- チェストボイス
- ミドルボイス
- ヘッドボイス
- スーパーヘッドボイス・ホイッスルボイス
例えば裏声であれば、上記4つの中では「ヘッドボイス」に属します。
ミックスボイスとは
ミックスボイスとは、地声と裏声の中間的な響きを持つ歌唱方法です。
地声の力強さと裏声の伸びやかさを兼ね備えた声で、多くのアーティストが楽曲の中で活用しています。
ミックスボイスを身につけるために必要な3つの要素
ミックスボイスを身につけるには、以下の3つすべてをマスターする必要があります。
1. チェストボイス
特徴:息の量が発声に対して多い。
「胸」で共鳴させる発声方法です。
2. ミドルボイス
特徴:息の量が発声に対して少ない。
喉全体(上中下咽頭)を用いて「頭」で共鳴させる発声方法です。
3. ヘッドボイス
特徴:上咽頭での共鳴率が高くなる。
上咽頭への共鳴を最も必要とする発声方法です。
このように、ミックスボイスは複数の発声方法を総合的にマスターしなければ成立しないため、体得するのが大変難しい歌唱方法であると言えます。
ミックスボイス習得でよくある誤解
「何となく息っぽく発声すればよいのでは?」と考える生徒さんは意外に多いです。
しかし、息っぽさが強くなりすぎると以下のような弊害が出てしまいます。
- リズムが悪くなる
- 音程に支障が出る
- 声がマイクに乗りにくくなる
ミックスボイス習得への近道
ミックスボイスの練習にあたっては、以下のポイントを確認しながら進めることが大切です。
- すべての発声方法をマスターできているか
- 自分に合ったミックスボイスの出し方・練習方法ができているか
- きちんと歌に活かされているか
これらをボイストレーナーと一緒に見極めながらトレーニングしていくことが、ミックスボイス習得への一番の近道です。
大前提として腹式呼吸ができているかどうか、その上で共鳴ができるかどうかが非常に大事です。
「とにかくミックスボイスをマスターしたい」と思っても、個人差があるため短期間での習得は難しく、しっかり一つずつマスターしていく必要があります。
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ミックスボイスの出し方のコツや練習方法まとめ
エッジボイスを活用した高音トレーニング
ミックスボイスの習得過程では、エッジボイスを取り入れることもあります。
エッジボイスには以下のような効果・目的があります。
- 声枯れを防ぐ
- 声帯閉鎖を促す
- 歌の表現力を高める
高音発声が素晴らしいアーティストの歌い方解説
高音発声に定評のあるアーティストに関するご質問もよくいただきます。
ボイトレの観点から解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
高音を出すためのボイトレは、目標とする声の質によってアプローチが異なります。
- 地声の高音:腹式呼吸・共鳴・呼吸コントロールの3ステップ
- 裏声(ファルセット):上咽頭から鼻腔にかけての共鳴がカギ
- ミックスボイス:チェスト・ミドル・ヘッドの3つの発声をすべてマスターした上で成り立つ歌唱方法
いずれの場合も、腹式呼吸と脱力が基本です。独学で効果が実感できないときは、自分に合ったトレーニング方法を見つけることが上達への近道です。
ブラッシュボイスではボイトレ無料体験レッスンを行っています。高音のお悩みをお持ちの方は、まずはお気軽にご参加ください。
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