歌や発声におけるタンギングとは?タンギングのコツ、練習方法

以前に掲載した記事でもタンギングについて触れておりましたが、今回はより深く掘り下げて解説していきます。
ボイストレーニング上、タンギングは歌だけに限らず会話の際の発音のスキルアップにも繋がることですので、滑舌改善を望まれる方、発声能力全般的に高めたいとお考えの方には有益な内容になっていますので、ぜひ興味深く記事を最後まで読んで頂けたら幸いです。

過去のタンギングについての記事は下記です。

目次

そもそもタンギングとは何か?

タンギングとは、舌(タン=tongue)を使って空気の流れをコントロールし、発声にメリハリや強いアタックを付けることで、
舌を使う楽器全般(トランペット、サックスやフルートなど)に使う音楽用語です。

「A(あ)・I(い)・U(う)・E(え)・O(お)」の母音は舌を使わないのに対し、
「Ka(か)」「Ta(た)」などの場合は「K」や「T」の子音が付くので、舌を使う、つまりタンギングが必要なのです。

母音は、舌が上顎につかず発声します。
ちなみにですが、母音A(あ)の発声について詳しく知りたい方は下記の記事にて解説しておりますので、是非お読み下さい。

実際に子音の音でタンギングをやってみよう

「た行」を発声してみましょう。
「た行」は、上の前歯の付け根あたりに舌を当てて弾く瞬間に音を出す破裂音です。

先程も解説しましたように、「た行」は子音が付く発音なので、タンギングを使った発声です。
「た行」に対し、「る行」は上顎を舌で軽く弾いて音を出します。

また、「か行」は舌の離れる瞬間に音が出る破裂音で、舌の両端を上顎に付けます。
実際に発音してみるとよく分かりますので、可能でしたら是非発音をしてみて下さい。

同じタンギングでも、フレーズ(子音+母音)によって舌で口内のどこを弾いているのかが異なりますので、意識しながらやってみて下さい。

歌唱のためのタンギング練習方法

タンギングの練習で一番行い易いのは「ララララララ…」と30秒間発声し続けるトレーニングです。
この時に声が篭り、「ナナナナナナ…」という風に発声自体に変化が出てきてしまわないようにしましょう。

器用にこなすのが中々大変な場合、最初は少しゆっくりしたテンポで行い、徐々に速いテンポにしていきましょう。

か行~わ行、濁音などの中から苦手な子音を見つけ、重点的に練習を行います。
ひとつの言葉だけでなく「ラリラリラリラリ…」、「カタカタカタカタ…」などの練習もオススメです。

音の高さを変えて練習してみるのも効果的です。

いずれの練習も、舌を弾いている位置、口の開き具合や力の抜き加減、声の響く場所などを意識しながら行いましょう。

タンギングの練習を行う際の注意点

タンギングは舌を弾くので、舌に力が入ってしまいがちですが余計な力みがあるとうまく発声できません
舌を付けるというイメージよりも、舌を離すというイメージで練習をしてみてください

舌や顎にできるだけ力を入れずにリラックスしてトレーニングを行いましょう。
また、タンギングの練習でも基本的な腹式呼吸・腹式発声、また息のコントロールや共鳴できているかも確認しながら行うことが大切です。

しっかりとタンギングができていると、歌唱でのアタック感も出てきます。
タンギングで子音をはっきりと発音することができると言葉にメリハリを付けることが出来、歌を歌う時や、
普段の会話やプレゼンなどの場でも、聞き手への説得力が増します。

タンギングの練習は、発声状態を整えるためにも重要な役割を果たします。
ご自身でのトレーニングが中々うまくいかない、できているか判断が難しいという場合は、ボイストレーナーに見てもらうのもオススメです。
是非お気軽に、無料体験レッスンへお越しください。

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