いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
「クリアな声質の人がハスキーボイスを出せるのか」という、つまりは声質の変化をさせる事は可能かどうかというご質問をいただきましたので回答していきたいと思います。
先に結論といたしましては、
もともとの声質と言うものを活かしていきながらボイストレーニングを行っていくことが最善かと考えます。
ボイストレーニングで声質を変えていくと言う事は基本的にはしない方が良いので、その理由も添えさせていただきながら回答していきたいと思います。
声質が良いとは・声質を変えていく事は可能なのか
HN:胡桃
性別:女性
年齢:50
質問タイトル:声質
声質についての質問です。
よく、「この人は声質が良い」と言うことを耳にします。
声質の好みは人それぞれかと思いますが、「良い声質」というのは一般的にはどのような声質のことを指すのでしょうか。
また、透明感のある声や深みのあるような声など、さまざまな声質があると思いますが例えばクリアな声質の人が深みのあるハスキーボイスのような声質にしたり、または逆、などはトレーニングを行うと可能なのでしょうか。
宜しくお願いします。
良い声質と悪い声質について
まず良い声、悪い声と言うのはどういうものなのかと言うのを考えてみると、音声学の観点からすると1/Fの揺らぎと言われているものとかがあるようですが、ボイストレーナーの立場として考えてみるとよくわかりませんね。
そもそも人の声を聞いてなんとなく落ち着く周波数なり倍音なりを声で出していても、それが誰にでも受け入れられるとは限りませんし、心が落ち着く声だからと言って単純にそれだけで良い声かどうかと言うことになると果たして疑問です。
私が考えるに良い声と言うのは、人それぞれの個性を持ったオリジナルの皆様の声を皆様らしくそのままストレートに声質を変えないできちんと相手に伝えていくと言うことが良い声であることの最も根本的な条件であるように感じます。
そもそも声質で優劣と言うものを唱えてしまうと、「あの人の声は良いけれども、君の声は悪いよね」と言う差別とまではいきませんけれども、そのように区別をしてしまいますよね。
でも人にはそれぞれ生まれ持った声質というのがあって、その業からは逃れることができないのであれば、自分の声質を受け入れてそれは美しいものであると基本的に考え、自信を持って相手に歌や喋りで声を伝えていくということが大事なんじゃないでしょうか。
ボイストレーニングで声質を変化させていく事は可能
しかし、質問者様がおっしゃられているように、声質を作っていくと言う事はアーティストにとってはあながち間違いでもありません。
アーティストと言うのは商品力でもありますから、そのためであれば本来持っている声そのものを質感をいじってみるというのも商品を改良していくと言う意味合いから良いことだと考えます。
逆のことも言えますね、本来良い声だなぁと思って問題なかった声なのに、だみ声にしてしまったりとか、そういうアーティストの失敗例もあるので、そういう部分では賭けですね。
また、ボイストレーニングによってクリアな声質をハスキーボイスに変えていくことも場合によりますが可能です。
これに関しましては、声質の変化のさせ方に個人差がかなりありますので一概にこちらの質問で回答していくことができかねますので、ご了承ください。
本日は声質に関して回答させていただきました。
またいつでもご質問いただければと思います。
よろしくお願いします。