腹筋がつきすぎて腹式呼吸のコツややり方がわからない場合の対処法

    こんにちは。ブラッシュボイスです。

    「腹式呼吸をしていれば腹筋は割れるのか?」
    「歌と腹筋ってどんな関係があるの?」
    「ボイトレのために腹筋トレーニングは必要?」

    このようなご質問を頂くことがとても多いです。
    腹式呼吸と腹筋の関係は、ボイトレに取り組む方なら一度は気になるテーマではないでしょうか。

    結論からお伝えすると、腹式呼吸だけでバキバキに腹筋が割れることはありません。ただし、歌に必要な腹筋の使い方を理解することは、発声の安定や声量アップに直結します。

    今回は、腹式呼吸と腹筋の関係から、ボイトレに本当に必要な腹筋の考え方まで、文章でお伝えできる範囲で丁寧に解説していきます。

    目次

    腹式呼吸で腹筋は割れる?その真実を解説

    腹式呼吸で使われる筋肉とは

    まず「腹式呼吸で腹筋は鍛えられるのか」という疑問にお答えします。
    腹式呼吸で主に使われるのは、横隔膜と腹横筋というインナーマッスルです。いわゆる「シックスパック」として目に見える腹直筋とは異なる、体の深層にある筋肉ですね。

    風船を膨らませるイメージを思い浮かべてみて下さい。
    息を吸うとお腹が風船のように広がり、息を吐くとしぼんでいく。この動きを支えているのがインナーマッスルです。つまり腹式呼吸で刺激される筋肉と、見た目で割れる筋肉は別物なのです。

    「腹筋が割れる」には別のアプローチが必要

    腹筋が目に見えて割れるためには、腹直筋を鍛える運動と体脂肪率の低下が必要とされています。腹式呼吸はあくまで呼吸法であり、それだけで腹筋が割れるほどの負荷はかかりません。

    ただし、だからといって腹式呼吸が腹筋に無関係というわけではありません。
    腹式呼吸を正しく行うことでインナーマッスルは確実に使われますし、お腹周りの意識が高まることは歌の上達に大きなプラスになります。

    ボイトレ目的なら「割る」より「使える」が大切

    ボイトレに取り組んでいる方にとって重要なのは、腹筋を「割る」ことではなく「使いこなす」ことです。
    歌うときに必要なのは、お腹周りの筋肉を柔軟にコントロールする力。ガチガチに固めるのではなく、必要なときに必要な分だけ力を入れられる状態が理想的です。

    歌と腹筋の関係|なぜ「お腹から声を出せ」と言われるのか

    歌における腹筋の役割

    「お腹から声を出しなさい」というアドバイスを聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
    これは比喩的な表現ですが、実際に歌と腹筋には深い関係があります。

    歌っているとき、腹筋は息の量やスピードをコントロールする「調整弁」のような役割を果たしています。
    蛇口をひねって水の量を調節するように、腹筋の力加減で声に使う息の流れを整えているのです。

    この調整がうまくいくと、声が安定し、ロングトーンも楽に伸ばせるようになります。逆に調整がうまくいかないと、声が揺れたり、息が足りなくなったりしてしまうわけですね。

    歌に必要なのは「固さ」ではなく「緩急」

    ここで注意したいのが、歌に必要な腹筋は「固さ」ではなく「緩急」だということです。

    お腹周りの筋肉がガチガチに硬い状態だと、呼吸に合わせた柔軟な動きができません。
    ゴムホースをイメージしてみて下さい。ホースが硬く曲がらなければ、水の流れを自由にコントロールできませんよね。
    それと同じで、お腹周りが常に力んでいると息のコントロールが利かなくなってしまいます。

    腹筋を鍛えすぎると歌に逆効果?

    日常的にハードな筋力トレーニングをされている方や、力仕事が多い方の中には、お腹周りの筋肉が常に硬直してしまっているケースがあります。

    このような場合、ただ直立しているだけでも腹横筋がせり出した状態になっていることがあります。
    本来は足腰で上半身を支えるところを、腹筋に過剰に頼って体を支えてしまう。そうすると、息を吸うときにお腹がふわっと広がる感覚がつかめなくなるのです。

    つまり、歌と腹筋の関係を考えたとき、「鍛えれば鍛えるほど良い」わけではないという点を覚えておいて頂きたいと思います。

    ボイトレに必要な腹筋の使い方|「オンオフ」がカギ

    お腹の「オンオフ」感覚を理解しよう

    ボイトレにおいて腹筋を正しく使うために、まず理解して頂きたいのが「オンオフ」の感覚です。

    力が入っている状態を「オン」、
    力が抜けている状態を「オフ」としましょう。

    歌っているときは、このオンとオフを素早く切り替えながら声をコントロールしています。
    車のアクセルとブレーキのようなもので、踏みっぱなしでもダメ、離しっぱなしでもダメ。状況に応じて使い分けることが大切なのです。

    仰向けで「オフ」の状態を確認する方法

    お腹のオフの状態がわからないという方は、まず仰向けに寝転がってみて下さい。

    仰向けの状態で腹横筋(おへその横あたり)を親指でそっと押してみると、直立しているときに比べて筋肉がかなり柔らかくなっていることがわかるはずです。
    これが「オフ」の状態です。人は仰向けに寝ているとき、お腹に力が入ることはまずありません。

    次に、仰向けのまま両足を揃えて、床から5センチほど浮かせてみて下さい。
    すると腹横筋が一気にせり出してくる感覚があると思います。これが「オン」の状態です。

    この「オン」と「オフ」の差を体で感じることが、ボイトレにおける腹筋の使い方を理解する第一歩になります。

    腹式呼吸と腹筋を連動させるボイトレのコツ

    まずは「緩める」ことから始める

    腹式呼吸と腹筋を上手に連動させるためには、意外かもしれませんが「緩めること」から始めるのがおすすめです。

    お腹の力を緩めて、息を吸ったときにお腹周り、できれば背中の方まで「ふわっ」と広がる感覚をつかむこと。これが腹式呼吸の基本です。

    お風呂のお湯に浸かっているとき、自然とお腹がリラックスしている感覚ってありますよね。あのような「力みのない状態」をまずは自覚することが大切です。

    腹式呼吸の基礎については、下記の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にして下さい。
    腹式呼吸のやり方・コツについて

    力みを取ってから「支え」を作る

    緩める感覚がつかめたら、次は呼吸に合わせて適度にお腹に力を入れる練習をしていきます。

    息を吐くときにお腹がじわっと内側に引き込まれていく感覚、これが歌で必要な「支え」です。
    ここで大事なのは、一気にグッと力を入れるのではなく、じわじわと安定した力を加えること。卵を壊さないように手で包む、そんなイメージが近いかもしれません。

    ハミングやリップトリルで感覚をつかむ

    腹式呼吸と腹筋の連動を練習するなら、ハミングやリップトリルがとても効果的です。

    ハミングは口を閉じたまま声を出すので、自然と息のコントロールに意識が向きます。
    リップトリルは唇をプルプルと震わせるため、息の量が安定していないとすぐに止まってしまいます。

    どちらも「腹筋をどう使えば安定した息が出せるか」を体感で学べる優秀な練習方法です。

    ハミングの練習方法について
    リップトリル・リップロールについて

    「歌のために腹筋を鍛えたい」ときの考え方

    アウターマッスルとインナーマッスルの違い

    「歌のために腹筋を鍛えたい」という気持ちはとてもよくわかります。
    ただ、ここで知っておいて頂きたいのがアウターマッスルとインナーマッスルの違いです。

    一般的な腹筋運動(クランチなど)で鍛えられるのは主にアウターマッスル(腹直筋)。
    歌の発声で重要なのは、インナーマッスル(腹横筋・横隔膜周辺の筋肉)です。

    アウターマッスルを鍛えることが無意味とは言いませんが、歌の上達が目的であれば、インナーマッスルを意識した呼吸トレーニングの方がはるかに効率的です。

    日常生活で腹筋の感覚を磨くヒント

    特別な筋トレをしなくても、日常の中で腹筋の感覚を磨く方法はあります。

    たとえば、立っているときにお腹の力を意識的に「入れる」「抜く」を繰り返してみるだけでも、オンオフの感覚は少しずつ研ぎ澄まされていきます。

    電車を待っている時間や信号待ちの間など、ちょっとした隙間時間に意識してみて下さい。
    すぐに目に見える変化は出なくても、継続することで確実に感覚は育っていきます。

    裏声(ファルセット)の練習もおすすめ

    腹筋のコントロール力を高めるには、裏声(ファルセット)の練習も効果的です。
    裏声は地声に比べて息の量が多く必要になるため、お腹の支えがないと安定しません。

    裏声を安定して出す練習を通じて、腹筋で息を支える感覚が自然と身についていきます。
    裏声(ファルセット)の出し方について

    腹式呼吸×腹筋に関するよくある疑問

    Q. 腹筋運動をすればボイトレの代わりになる?

    残念ながら、なりません。
    腹筋運動で鍛えられる筋肉と、歌で使う筋肉の動かし方は異なります。
    腹筋運動は「力を込める」動きがメインですが、歌では「力の入れ具合を細かく調整する」ことが求められます。スポーツに例えるなら、筋トレだけで泳ぎがうまくなるわけではないのと同じですね。

    Q. 腹筋が弱い人は歌が下手?

    そんなことはありません。
    もちろん最低限の筋力は必要ですが、歌が上手い人は腹筋が強いのではなく、腹筋の使い方が上手いのです。
    大切なのは筋力の絶対値よりも、呼吸と連動させるコントロール力です。

    Q. お腹の力の入れ方がわからないときは?

    先ほどご紹介した「仰向けでのオンオフ確認」をぜひ試してみて下さい。
    直立した状態でいきなり感覚をつかもうとすると難しいので、まずは仰向けの状態で「力が入っている」「抜けている」の違いを確認することが近道です。

    個人差はありますが、繰り返し練習すれば必ず感覚はつかめるようになります。焦らずコツコツと取り組んでいきましょう。

    まとめ|腹式呼吸と腹筋の正しい関係を理解しよう

    今回の内容をまとめると、以下のようになります。

    ・腹式呼吸だけで腹筋が割れることはない
    ・歌と腹筋の関係は「固さ」ではなく「緩急のコントロール」にある
    ・ボイトレに必要なのはアウターマッスルよりインナーマッスル
    お腹の「オンオフ」感覚を身につけることが上達のカギ
    ・ハミングやリップトリル、ファルセットの練習が効果的

    腹式呼吸と腹筋の関係を正しく理解することで、ボイトレの効果は大きく変わってきます。
    ただし、文章だけでは感覚的な部分をすべてお伝えすることには限界があります。お一人おひとりの体の状態に合わせた指導を受けることで、上達のスピードは格段に上がります。

    ブラッシュボイスでは無料体験レッスンを実施しておりますので、腹式呼吸の感覚がなかなかつかめないという方は、ぜひ一度プロのアドバイスを体験してみて下さい。

    無料体験レッスンのお申し込みはこちら

    株式会社ブラッシュボイス

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