ゆず さんの歌い方について

    こんにちは。
    ブラッシュボイス、関東代表ボイストレーナーの鈴木智大です。

    今回は、国民的デュオアーティストであるゆずさんの歌い方について、ボイストレーナーの視点から詳しく解説していきます。

    ゆずさんといえば、「栄光の架橋」「夏色」「雨のち晴レルヤ」など、誰もが口ずさめる名曲を数多く生み出してきたアーティストです。
    その歌声の最大の特徴は、デュオでありながら二人の声質がまったく異なるという点にあります。

    なぜ真逆の声質を持つ二人の歌声がこれほど美しく調和するのか。
    その秘密を「倍音」という概念を軸に、歌い方のテクニックとあわせて解説していきます。

    目次

    倍音とは何か?歌声との関係を理解しよう

    まず、ゆずさんの歌い方を理解するために欠かせない「倍音」について解説します。

    倍音とは、ある音の周波数(音の高さ)に対して、2以上の整数倍の周波数を持つ音のことです。
    たとえば、ある「ド」の音に対して、オクターブ上の「ド」は2倍音にあたります。

    私たちが普段聴いている歌声は、実は一つの音だけで構成されているわけではありません。
    基本となる音に加えて、さまざまな倍音が含まれており、この倍音の構成によって声の「質感」や「印象」が大きく変わるのです。

    そして、倍音には大きく分けて2つの種類があります。

    整数次倍音 ― 通る声・説得力のある声

    整数次倍音とは、基音の整数倍にあたる倍音のことです。
    この倍音が豊かな声は、バランスが取れていて、芯がしっかりと通った印象を与えます。

    アナウンサーのように聞き取りやすい声や、いわゆる「いい声」と感じる声の多くは、整数次倍音が豊かであると言われています。
    歌の場面では、カリスマ性や説得力を感じさせる効果があり、聴く人の心をまっすぐに捉える力があります。

    非整数次倍音 ― 温かみ・親近感のある声

    一方、基音の整数倍からわずかにずれた倍音が非整数次倍音です。
    少しざらっとした質感や、息が混じったような温かみのある声がこれにあたります。

    雨音や風の音など自然の音にも多く含まれるため、人は非整数次倍音に対して安心感や親近感を覚えやすい傾向があります。
    歌の場面では、聴く人の心にそっと寄り添うような、優しく包み込む効果が生まれます。

    岩沢さんと北川さん ― 対照的な二つの歌声

    ゆずさんの歌声が特別に感じられる理由は、まさにこの倍音の違いにあります。

    岩沢厚治さんの歌声は、整数次倍音が豊かで、まっすぐに突き抜ける高音域が特徴です。
    「栄光の架橋」のサビで聴けるような、力強くも透明感のある歌声は、聴く人に圧倒的な説得力とカリスマ性を感じさせます。
    高音域でも声がブレずに芯を保てるのは、しっかりとした腹式呼吸に支えられた発声の賜物といえるでしょう。

    北川悠仁さんの歌声は、非整数次倍音が豊かで、温かく優しい響きが特徴です。
    語りかけるように歌うスタイルと相まって、聴く人に安心感や親近感を届けてくれます。
    北川さんの声が多くの人の心に自然と染み込むのは、この非整数次倍音の効果が大きいのです。

    ゆずのハモリが美しい理由 ― 倍音の相乗効果

    ゆずさんの楽曲では、二人のハモリが非常に重要な役割を果たしています。

    整数次倍音が豊かな岩沢さんの声と、非整数次倍音が豊かな北川さんの声。
    この対照的な二つの声質が重なることで、倍音のスペクトラムが広がり、どちらか一方だけでは生まれない豊かな響きが生まれます。

    安心感のある北川さんの歌声が土台となり、カリスマ性を感じさせる岩沢さんの歌声がその上に乗ることで、楽曲に奥行きと立体感が加わるのです。
    感動的な曲、楽しい曲、飾らないストレートな歌詞――さまざまな感情をたくさん味わわせてくれるゆずさんの不思議な魅力は、この倍音の相乗効果から生まれています。

    ゆずの歌い方をカラオケで活かすポイント

    ゆずさんの楽曲をカラオケで歌う際に、意識したいポイントをご紹介します。

    ①自分の声質を知る
    まず、自分の声が整数次倍音寄り(通る声タイプ)なのか、非整数次倍音寄り(温かみのある声タイプ)なのかを把握しましょう。
    岩沢さんパートと北川さんパート、自分の声質に合ったパートを選ぶことで、より自然に歌えるようになります。

    ②腹式呼吸で安定した息を送る
    ゆずさんの楽曲はサビで力強い高音が求められることが多いです。
    腹式呼吸をしっかり身につけて、息の支えを安定させることが大切です。

    ③ビブラートで表現力をプラスする
    岩沢さんの歌声に見られるように、ロングトーンの語尾に自然なビブラートをかけることで、表現の幅が一気に広がります。
    力みすぎず、リラックスした状態で声を揺らす練習を取り入れてみてください。

    ④感情を込めて歌う
    ゆずさんの楽曲は歌詞のメッセージ性が強いことも特徴です。
    テクニックだけでなく、歌詞の意味を理解して感情を込めることが、聴く人の心に届く歌につながります。

    まとめ

    ゆずさんの歌い方の魅力は、岩沢さんの整数次倍音が豊かな「通る声」と、北川さんの非整数次倍音が豊かな「温かい声」という、対照的な声質の調和にあります。

    自分の声質を知り、それに合った発声やテクニックを磨いていくことで、ゆずさんの楽曲をより楽しく、より表現豊かに歌えるようになるはずです。

    ブラッシュボイスでは、あなたの声質に合わせたボイストレーニングを行っています。
    「自分の倍音タイプを知りたい」「ゆずさんのような表現力を身につけたい」という方は、ぜひ一度無料体験レッスンにお越しください。

    株式会社ブラッシュボイス
    関東代表ボイストレーナー/鈴木 智大

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