こんにちは。
ブラッシュボイス・関東代表ボイストレーナーの鈴木智大です。
元the FIELD OF VIEWのボーカリスト、浅岡雄也さんと言えば、デビュー曲の「君がいたから」に始まり、CM曲の「突然」、ドラゴンボールGTの主題歌「DAN DAN 心魅かれてく」などが有名ですね。
デビュー当時は「ハイトーンで歌うさわやかな好青年」というコンセプトで、まさにその通り、当時のロックには珍しくクリアでハイトーンなキレイめロック、という感じでした。
そのハイトーンで抜けの良いクリアな高音は今でも健在です。
そもそも「クリア」というのは声質のことなので、当然、練習すれば全員がそのような声質で歌えるというものではありませんが、今回は浅岡雄也さんがどのように高音発声されているのか、どのようにしてクリアな響きを作り出しているのかという部分に触れていきたいと思います。
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クリアな響きの作り方 共鳴について
アコースティックギターを弾くと、ギターのボディの空洞に音が響きます。また、教会やコンサートホールなどの空間で声を出すと会場全体に声が響き渡ります。これが「共鳴している」という状態です。
そして人の声は、同じような原理で共鳴腔という空間に声を共鳴させ、響かせています。
主に「咽頭共鳴」「口腔内共鳴」「鼻腔共鳴」の3つの共鳴方法があります。
浅岡雄也さんのようなクリアな響きを作るためには、この共鳴を行う必要がありますのでご紹介したいと思います。
※これから3種類の共鳴方法をご紹介しますが、キレイに共鳴できている時は、3つ同時に行われています。
但し、この共鳴がより強く感じる、感じないという個人差はあります。
鼻腔共鳴について
鼻腔共鳴(びくうきょうめい・びこうきょうめい)。
鼻の中は空洞になっています。ここに声を響かせるように発声することで、キレイな鼻腔共鳴ができます。ボイスレコーダーで録音しながら確認しても良いですが、なかなかわかりづらいので、基本的にはボイストレーナーに確認してもらいながら行うようにしましょう。
ハミングで鼻の響きを感じたり、「なにぬねの」「まみむめも」などの「鼻音」と言われる言葉を使って発声練習することで、より鼻腔共鳴を感じることができます。
口腔内共鳴
口腔内共鳴は名称の通り、口の中で声を響かせます。大きく口を開けて歌いましょう、なんていうことを小さい時に言われたことがある方も多いのではないでしょうか。
口腔内を広げることで、共鳴スペースを広く保つことができ、より共鳴させやすくなります。そのため大きな口を開けて歌うというのは理にかなっています。
但し、口を開けすぎて顎が力んでしまうとよろしくありませんので注意しましょう。
咽頭共鳴
特に上咽頭共鳴のことを言っています。
口蓋垂・・・所謂のどちんこの裏より少し上の部分の空間が上咽頭という部分です。
風邪を引いて炎症を起こしてしまうところがこの部分です。
歌では、この上咽頭へ声を響かせるようにすることで、鼻腔・口腔内への共鳴もしっかり行うことができます。共鳴の基本的なポイントとも言えます。
以上簡単に共鳴3つご紹介しました。
3つの共鳴をバランスよく行って発声できると、浅岡雄也さんのようにクリアで抜けた声を出すことができます。あくまでも腹式呼吸をしっかり行って、リラックスしている状態で行うようにしましょう。
高音発声について
高音を発声する場合、喉を締め付けたり、肩や顎が力んでしまったりするケースが多いのですが、それでは高音を楽に出すことはできません。
発声の基礎の部分のお話になりますが、ポイントを押さえてお伝えしていきたいと思います。
- 胸や肩、顎周りは脱力する
- 腹式呼吸を行い、発声時にはお腹周りは硬く張った状態にする(決して力むわけではありません。支えるというイメージ)
- 高音になるにつれて、声のボリュームも比例して大きくなる(声は張った状態)
- 高音になる程に、上咽頭への響きをより意識する
これらを、しっかり声を出せる環境で練習しましょう。
近所迷惑にならないかどうか、など周囲が気になるような環境だと思い切って声を出すことは難しいため、ボイトレの効果が半減してしまいます。
以上、共鳴と高音の発声についてご紹介しました。
浅岡雄也さんのように、クリアでキレイな高音の発声をしっかりマスターするには、個人的に練習することもできますが、もし間違った方法でボイトレしてしまっている場合、後々修正していくことがとても難しいため、ボイストレーナーを付けてのトレーニングをお勧めします。
ブラッシュボイスでは、特に悩みの多い高音域の歌唱についてもしっかりレクチャーすることができます。是非一度、ボイトレ無料体験レッスンにお越しください。
株式会社ブラッシュボイス
関東代表ボイストレーナー/鈴木 智大