歌のアクセントはリズムの取り方が重要

    いつもボイストレーニング、お疲れ様です。

    「歌にメリハリがなくて平坦に聞こえてしまう」「どこにアクセントを置けばいいか分からない」というお悩みは、実はとても多いです。
    今回は、歌の中でアクセントをどこに置くべきかというご質問をいただきましたので、リズムの観点からアクセントの付け方を解説していきます。

    結論から言いますと、アクセントを置くべき位置のヒントは「リズムの取り方」にあります。
    リズムを構成する「拍子」と「Feel(フィーリング)」の2つを理解することで、歌詞のどこを強調すれば良いかが自然と見えてくるのです。

    目次

    歌のアクセントが平坦になってしまう原因とは

    歌のアクセントが上手くつけられない方の多くに共通する原因があります。
    それは、リズムを「音の長さ」としてしか捉えていないということです。

    リズムにはカウント(拍子)の概念だけでなく、どこに重みを感じるかというフィーリングの概念も含まれています。
    この2つの要素を意識できていないと、すべての音を同じ強さで歌ってしまい、結果として平坦な印象になってしまうのです。

    アクセントの問題は単なる「強く歌う・弱く歌う」のテクニックではなく、リズムの本質的な理解に根ざしています。
    そのため、まずはリズムを構成する2つの大きな要素を押さえていきましょう。

    リズムの要素①:拍子(カウント)を理解する

    リズムを構成する1つ目の重要な要素は「拍子」です。
    皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、リズムには表の拍と裏の拍がありますね。

    1つの小節の中には、大きく分けて以下の3つのカウントの仕方があります。

    ・4拍でカウントするもの(フォービート)
    ・8拍でカウントするもの(エイトビート)
    ・16拍でカウントするもの(シックスティーンビート)

    世界的に標準となるのは、8拍でカウントする「エイトビート」です。
    ポップスやロックの大半の楽曲はこのエイトビートを基軸としています。

    拍子という概念で裏拍を捉えることができず、どんな曲でも4拍でしかカウントできない方もいます。
    一方で、どんな曲でも細かく16拍でカウントしないと気が済まないという方もいます。
    エイトビートはこの両者の中道にあたるカウントの基本であり、まずはここをしっかり身につけることが大切です。

    拍子の感覚を養うためには、リズムトレーニングを日常的に取り入れることが効果的です。
    メトロノームに合わせて裏拍を手で叩く練習など、基礎的なトレーニングでも拍子の感覚は確実に磨かれていきます。

    リズムの要素②:Feel(フィーリング)を大事にする

    次にリズムを構成する重要な要素として挙げられるのが「Feel」、つまり「リズムの感じ方」です。

    前述した通り、世界標準としてエイトビートでカウントするという基本がありました。
    しかしながら曲によって、あるいは演奏者によって、8ビートを半分にした4ビートでフィーリングを感じる場合もあれば、倍の16ビートでリズムを感じる場合もあるのです。

    実はバンドの中で全員のリズムの感じ方がバラバラだった場合、良いサウンドは構成されません。
    ボーカルもサウンド構成要員として同様です。

    ただし、歌詞の中で韻を踏んだり、バラードで一部の語気を強めたりする場面では、ボーカリスト独特のフィーリングが存在するのも事実です。
    このフィーリングこそが、歌に個性や表現力を生み出す源になります。

    フィーリングの精度を高めるには、言葉の発音そのものにも意識を向ける必要があります。
    タンギングの技術を磨くことで、リズムの中で言葉をより明確に、より意図的に配置できるようになります。

    「カウント」と「Feel」は似ているようで違うもの

    ここまでで「拍子(カウント)」と「Feel(フィーリング)」という、リズムの2大要素を紹介しました。
    整理すると以下の通りです。

    ・エイトビートを基軸とするカウントの取り方
    ・エイトビートを基軸とするFeelの感じ方

    さらに細かく言えば、リズムを「イーブン」と呼ばれる均等な縦のリズムで取るのか、「バウンス」と呼ばれる跳ねたリズムで取るのかなど、リズムの要素は他にも数多くあります。

    しかし大きく分けて、リズムをカウントすることとリズムを感じること、この2つは似ているようで本質的に違うものです。
    カウントは理論的・数学的な要素であり、Feelは感覚的・身体的な要素です。
    この両方を意識することで、歌詞のどこにアクセントを置けばよいかが歌いながら判断できるようになります。

    拍子とFeelを理解するとアクセントの位置が見えてくる

    拍子とFeelの2つの捉え方がしっかりできていると、歌の中でアクセントを置くべき位置が自然と分かるようになります。

    たとえば、サビの入りで力強さを出したいとき。
    エイトビートの表拍にアクセントを合わせることで、聴き手にインパクトを与えることができます。
    逆にAメロのように静かに語りかけたい箇所では、裏拍に重みを感じながら歌うことで、自然な抑揚が生まれます。

    リズムと言うのは、文章で説明しても理解が難しい、音楽の中でも象徴的な側面です。
    そのため、リズムの観点からアクセントの置き方を解説する情報は多くありません。
    しかし実際のレッスンでは、体でリズムを感じながら歌うことで、頭で考えるよりもはるかに早くアクセントのコツを掴める方が多いです。

    また、アクセントの付け方と合わせて意識したいのが語尾の安定です。
    フレーズの終わりが不安定だと、せっかくのアクセントが活きなくなってしまいます。
    アクセントと語尾処理はセットで練習していくことをおすすめします。

    歌のアクセントを磨くために今日からできること

    古来から音楽は「メロディー」「リズム」「ハーモニー」という3大要素で構成されていると語り継がれてきました。
    今回のアクセントの話はこのうち「リズム」に深く関わるものです。

    歌のアクセントの付け方にとどまらず、リズムを深く理解していくことで新しい音楽の見方ができるようになります。
    まずは以下のポイントから取り組んでみてください。

    ・普段聴いている曲のリズムが4ビート・8ビート・16ビートのどれかを意識して聴く
    ・エイトビートの表拍と裏拍を手で叩きながら歌ってみる
    ・自分がイーブンとバウンスのどちらでリズムを感じているか確認する

    リズムの理解が深まれば深まるほど、アクセントは自然と適切な位置に置けるようになります。
    ぜひ日々の練習に取り入れてみてください。

    ブラッシュボイスでは、リズムやアクセントの付け方を含め、一人ひとりの課題に合わせたボイストレーニングを行っています。
    アクセントの付け方や表現力にお悩みの方は、ぜひ一度無料体験レッスンでご相談ください。

    この記事に関連のある記事

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    目次