いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
両声類の発声技術を習得する事は可能なのか、というご質問を頂きました。
両声類の発声技術については、練習すればほぼ誰でも可能です。
結論といたしましては、歌われている方が男性の場合、女性の声にする時に声質を変える意識を強く持つ。
歌われている方が女性の場合は、男性の声にするときに男性の声質に変える意識を強く持つ。
当然、意識を持つだけでは抜本的な解決策にはなりませんが、この意識を高めることが基本となり、そこにボイストレーニングの技術(主に腹式呼吸と共鳴)を練習していく。
声において男性と女性の意識やイメージを高めて、腹式呼吸と共鳴をレベルアップして行くと言う流れになります。
それでは詳しく解説していきます。
両声類の発声技術を習得する事は可能である
ハンドルネーム : うゆ
ご質問タイトル : 両声類について
ご質問内容 :
私は女声がどうしても出したいのですがyoutubeで色々調べてたのですが、人によってどうやるかが違い,練習方法がわかりません。なのでどのような練習を継続してやればいいかわかりません。
メラニー法はちなみに毎日やっていますがあまり進歩はないです。
なのでどんなに大変でじかんがかかっても構わないので確実に覚えられる方法を教えてもらいたくこのメールを送りました。
お手数ですが回答してくれると嬉しいです。
確かに両声類については、YouTubeで方法を色々と難しいやり方で解説されている方もおりますし、その手段も千差万別のような印象を私自身も持っております。
ですので今回は、誰が読んでもよくわかるような解説をしていきたいと思います。
両声類とは何なのか?
両声類の定義としては、歌の中で女性が歌われている場合に、男性のパートも男性の声質にて1人2役で歌えることを指します。
逆の場合も然りです。
この辺が両声類と言うものの、音楽業界での定義付けではないでしょうか。
例えば、ディズニーの「美女と野獣」のテーマを歌う場合。
本作の場合はセリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンが歌われていましたが、これを今回の質問者様が男性なのでピーボ・ブライソンを歌い、でも女性の声で出演しているセリーヌ・ディオンの歌も一人二役で歌う、と言うことです。
両声類の技術を習得するポイント
私からアドバイスできることといえば冒頭でも申し上げた通りもともとが男性であれば男性の声をより男性的に出してください。
そして女性の声は、うまく上咽頭に響かせるようになめらかな声を出す、いわゆる電話口で受け答えをしているような女性の声です。
意識を高めてください、イメージを高めてください、想像力を高めてください。
その上で、腹式呼吸、共鳴と言うこの2つのボイストレーニングのビックワード、これをきちんと極めてください。
腹式呼吸、共鳴では他の記事でもたくさん書いていますが、参考までに下記にリンクを貼っておきます。
【腹式呼吸の関連記事】
【ボイトレノウハウ1】歌唱における腹式呼吸の必要性とは? (図解あり)
【共鳴の関連記事】
両声類を習得する為のポイントは2つ
- 自分が男性になりきっているときはより男性っぽい声質で、腹式呼吸と共鳴をきちんとできた状態で発声する。
- 自分が男性でも女性になりきっているときは女性っぽい声質で、腹式呼吸と共鳴をきちんとできた状態で発声する。
実はこれだけで相当両声類を習得していくことができます。
何度もお伝えしますけれども、基本的には男性と女性の声の意識を高める、そしてそれを実行する。
次に外付けしていく内容として、腹式呼吸や共鳴と言うもののクオリティーを高めて体の中にインストールしていく技術を高める。
「自分は今、喉は女性なのである」と思い込んで発声練習をすることとしないのとでは仕上がりって全く変わってくるんですよね。
逆に「自分は今、喉は男性なのである」と思い込んで発声練習を行えば、胸が響くようになってより男性的に歌えるようになるはずです。
あとポイントとしては、1人2役と言うことなので女性の声を歌っている時と男性の声を歌っているときは違いを鮮明に出せるように工夫してみてください。
今日ご説明させていただいた全てが両声類をうまく発声できるようになるためのコツです。
また何かご不明な点がございましたら、お気軽にご質問ください。