いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
今回は上の歯を見せるためにはどのように表情筋の力を使ったら良いのか?と言うご質問をいただきました。
一言で単刀直入にお答えするのであれば、口角を上げて口を開けると言うことで解決するのではないでしょうか。
ただ質問者様のお話だと、この方法を念頭においた上で口を開けても口角が下がってしまうと言うことでしょうか?
という私自身が抱いた疑問も踏まえた上で解説していきたいと思います。
ボイトレにおける表情筋の使い方について
HN:Higasy
性別:男性
年齢:40
質問タイトル:口の開け方
始めまして。
ボイトレに通いながら毎日ブラッシュボイスさんのサイトで勉強をさせていただいております。
口の開け方について質問させてください。
母音Aの発声の際、力を抜いて顎をちょうどよく開こうとすると(私の場合普段から口角が上がっていないので)口角が下がり切ってしまいます。
リラックスして口を開けると上の歯が全く見えないため、高音の際は上の歯が見えるように開けるのですがどうしても力が入ってしまいます。
この時、表情筋のどの部分に意識して上の歯を見せるように開けるのが最適でしょうか。
宜しくお願い致します。
ボイトレを通して広角を上げられるようになる
まず初めに結論からこれも言えることなのですが、ボイストレーニングをしても口角を上げることができない人は基本的にいません。
表情筋のストレッチや筋トレを行えば、必ず口角が上がるようになります。
※表情筋のストレッチについてはリップトリルをご参照ください。
あいうえおの1分間運動が有効
ここでお勧めできる練習方法は、「あいうえおの1分間運動」です。
あまり顎を大きく開きすぎることなく、あいうえおを1分間表情をオーバーに作って発声するものですが、必ずこの時に鏡を見ながら練習することがコツです。
そして「あ」「い」「え」の3つの発声を行っているときは、必ず口角を上げて上の歯が見えるように発音しましょう。
この「あいうえおの1分間運動」と言うのは意外と表情筋を使う練習方法なので、慣れていない人がいきなり行うと表情筋がピクピクと痙攣したり、翌日筋肉痛になったりする事はよくあることです。
ちなみに口角を上げるためには、結局のところ表情全体の筋肉を使って口角を上げますので眉間や側頭部・頭頂部(目の周りや髪の毛の生えている所)のところも筋肉を鍛えると良いでしょう。
つまり、例えば「い」と言う発音をしている場合は眉間にしわを寄せてちょっと苦しそうな感じで発音をする位が表情筋の筋トレにはちょうど良いのです。
顔(というか頭全体)の筋肉をきちんと使うようにして「あいうえおの1分間運動」を行いましょう。
これを1週間ぐらい続けてみると、かなり口角が口を開けたときに上がってくるはずです。
筋肉をつけて、不自然じゃない状態で口角が上がるようになれば、上顎の歯を見せながら発音することもあまり難しくなくなると言うことなのです。
上の歯があまり見えないタイプの人もいる
後は、上の歯があまり見えないタイプの方と言うのは、普段の生活の中で上の歯を見せることに慣れていないタイプの方が非常に多いです。
ですから気持ち程度でも良いので、普段の日常生活の中でも歯をきちんと見せながら人と対話をするような生活習慣を身に付けるようにしましょう。
これは会話のボイストレーニングにも通ずるところなのですが、歯が見えるとか見えないと言うのは相手に与える印象を大きく変えます。
当然歯が見えた方が相手に与える印象が良くなりますので、日常生活からもぜひ変えていくと言う方向で検討してみてください。
ところで最近はマスク生活が続いていますが、このマスクをしている状態であっても、きちんと上の歯が見えることを意識して誰かと対話すると言うのを心がけましょう。
相手からはマスクで見えないからと言って歯を見せないで会話をすると言うのは表情筋を落としてしまうことにもつながるので、気をつけてください。
以上になります。
また何かご不明な点があれば、いつでもご質問ください。