いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
今回のご質問は「若い頃より音域が狭くなったが、どうやったら前みたいに高音が出せるのか?」というご質問です。
喉の衰えは誰にでも平等に訪れるものです。
しかし、発声能力の減衰スピードを落としたり、ボイストレーニングで補強する事は可能です。
今回はその方法について思いつくものを幾つか挙げて行きたいと思います。
昔より高い声が出なくなった時の対処方法
HN:Sugiko
性別:女性
年齢:45
質問タイトル:発声
はじめまして。
20代の頃にライブ活動をしていておりましたが30代中頃から歌とは離れ、1年ほど前からまたボイトレに通いはじめました。
発声の感覚は戻ってきたのですが、出ていたはずの高音がなかなか上手く出せずにいます。
喉まわりの筋肉や腹横筋などの衰えかと思いますが、これは今後ボイトレを続けていくことにより高音もまた出るようになりますでしょうか。
それともこの年齢で出る音域で勝負していく(現在の音域を磨いていく)ほうが良いのでしょうか。
アドバイスお願いいたします。
喉の衰えを感じるのは40代後半くらいから
まず、20代の頃にライブ活動を精力的にされていて、30代半ばからまた歌に向き合う様になられたという事ですが、私のボイストレーナーとしての経験上は30代半ばぐらいだったら喉の衰えというのは、まだそんなに感じる事は無いのかなと思います。
喉の衰えを感じる様になるのは早くて40代後半でしょうか。
大体それぐらいの年齢から徐々に「最近高い声が出なくなってきた」と感じ始めます。
ただ、この場合も既にボイストレーニングなどやられている方の場合が多いので、全く何もして来なかった!というご質問者様の感じだとまた違うかもしれませんが、それでもまだそんなには衰えたりはしないかと思います。
喉の衰えではなく、悪いクセが影響している可能性がある
恐らく、今回の場合は衰えではなくて長年の『癖』が影響している可能性が大です。
癖というのはこの場合、『悪い発声方法の癖の蓄積』というものです。
つまり20代や10代の頃は無理やり声を振り絞っていれば高い声は出せたけども、徐々に年齢を重ねて30代半ばになるにつれて無理やりな発声方法が板に付いてしまい、どんどん非合理的な発声状態が助長されてしまったという事です。
基本的にはボイストレーニング的な正しい発声方法というのは、
- 腹式呼吸による腹圧で声を出す。
- 上咽頭での共鳴がしっかり出来ている状態で声を出す。
- なるべく全身の筋肉が強張らない状態で声を出す。
- 舌のポジションを正しい位置にキープして声を出す。
- 息の量は適量を正しく使って声を出す。
などなどが挙げられるのですが、これらの点が出来ていないのだと思います。
以下の様な状態に当てはまるものが1つでもあると悪い癖がついているという事になります。
- 声がこもった感じがする。
- 心臓の辺り(あばら骨の谷間辺り)の筋肉が張る。
- 歌っていると肩がよく動いてしまう。
- 単純に歌いづらいと感じる。
- 気持ちを込めて歌うと息っぽい歌い方になる。
上記などは当てはまりませんか?
1つ当てはまれば悪い癖があるという事になります。
ボイストレーニングを行う事で改善させる事が可能
しかし、今後ボイストレーニングを修練して行く事により改善は十分に可能です。
無料体験レッスンも行っていますので、継続的なレッスンについてなど、お気軽にご相談ください。
前述させて頂いた通りですが、
- 腹式呼吸による腹圧で声を出す。
- 上咽頭での共鳴がしっかり出来ている状態で声を出す。
- なるべく全身の筋肉が強張らない状態で声を出す。
- 舌のポジションを正しい位置にキープして声を出す。
- 息の量は適量を正しく使って声を出す。
上記が出来る様になれば50歳にでも60歳でも良い声で歌が歌えるはずです。
それぞれの練習方法に関してはブラッシュボイスのサイト内で「腹式呼吸」「共鳴」「上咽頭」「力み」「舌の位置」「息の量」などのキーワードで検索して頂けると過去の記事で参考になるものが見つかると思います。
また何かご不明な点がございましたら、お気軽にご質問下さい。