こんにちは。ブラッシュボイスです。
「歌が苦手で人前で歌えない」「カラオケに誘われると憂鬱になる」――このような悩みを抱えている方は、想像以上にたくさんいらっしゃいます。
実際にボイトレの体験レッスンにいらっしゃる方の中にも、「歌が苦手だけど何とかしたい」という動機で来られる方はとても多いです。そして、その多くの方が数回のレッスンで「苦手だと思っていたのは思い込みだった」と気づかれます。
この記事では、歌が苦手な方の原因を3つのタイプに分類した上で、それぞれの具体的な克服法、苦手意識を和らげる考え方、さらに苦手な方でも歌いやすい曲の選び方まで、プロのボイストレーナーの視点から丁寧に解説していきます。
歌が苦手な人の3つのタイプ
「歌が苦手」と一口に言っても、その原因は人によって異なります。大きく分けると「音程タイプ」「声量タイプ」「メンタルタイプ」の3つに分類できます。自分がどのタイプに当てはまるかを知ることで、的確な克服法に取り組めるようになります。
タイプ1:音程が取れない(音程タイプ)
メロディーを正しく歌えない、音が外れてしまうという方がこのタイプです。いわゆる「音痴」と呼ばれる状態ですが、音程が取れないことの多くは、耳の問題ではなく声のコントロールの問題です。
頭の中では正しいメロディーが鳴っているのに、声に出すとズレてしまう――このケースが実は大半を占めます。これは「運動性音痴」と呼ばれ、トレーニングで改善できるものです。
タイプ2:声が小さい・出しにくい(声量タイプ)
声量が足りず、伴奏にかき消されてしまう方がこのタイプです。特に高い音になると声が細くなる、息が続かない、声がかすれるといった悩みが含まれます。
声量タイプの方は、呼吸法や発声の基礎が身についていないことが原因であるケースがほとんどです。力任せに大きな声を出そうとして喉を痛めてしまう方もいますが、正しい体の使い方を覚えれば、無理なく通る声を出せるようになります。
タイプ3:人前で歌うのが怖い(メンタルタイプ)
一人で鼻歌を歌う分には楽しいのに、人前になると声が出なくなる方がこのタイプです。過去に歌を笑われた経験、「音痴だね」と言われた記憶がトラウマとなり、歌うこと自体に強い不安や恐怖を感じている状態です。
メンタルタイプの方は、実は歌の実力としては問題がないケースも少なくありません。苦手意識が強すぎることで本来の力が発揮できず、「やっぱり苦手だ」と自己強化してしまう悪循環に陥っていることが多いのです。
タイプ1「音程タイプ」の克服法
音程が取れない方の克服法を、段階的にご紹介します。
ステップ1:自分の声を録音して聴く
まず最初にやって頂きたいのが、自分の歌を録音して客観的に聴くことです。多くの方は「自分がどれくらいズレているのか」を正確に把握できていません。
スマートフォンの録音機能で十分です。簡単な曲を一曲歌い、原曲と聴き比べてみて下さい。どの部分でどちらの方向にズレているか(高すぎるのか、低すぎるのか)が見えてくるはずです。
ステップ2:ハミングで音程をなぞる練習
歌詞をつけて歌うと、音程以外に意識が分散してしまいます。最初は「んー」とハミングだけで曲のメロディーをなぞる練習をしましょう。
原曲を流しながら、その上からハミングで重ねます。ハミングが原曲のメロディーにぴったり重なる感覚を掴むことが目標です。ハミングなら声量を気にする必要がないため、音程だけに集中できます。
音程改善の具体的な方法はこちらで詳しく解説しています。
音痴を治す方法|音程が取れない原因と改善トレーニング
ステップ3:音域に合った曲で練習する
音程が外れる原因として見落とされがちなのが、そもそも曲のキーが自分の音域に合っていないということです。無理に高い曲を歌おうとすると、音程は当然不安定になります。
自分が楽に出せる音域の曲から練習を始め、「音程を正確に歌える」という成功体験を積んでいくことが大切です。カラオケのキー変更機能を活用し、自分に合ったキーを見つけましょう。
タイプ2「声量タイプ」の克服法
声が出にくい方の克服法を段階的にご紹介します。
ステップ1:腹式呼吸を身につける
声量の問題の多くは、呼吸が浅いことに起因しています。胸だけで浅い呼吸をしていると、声を支えるための息の量が不足し、弱々しい声になってしまいます。
腹式呼吸とは、お腹を膨らませるように深く息を吸い、その息をコントロールしながら吐く呼吸法です。歌の土台となる呼吸法であり、これが身につくだけで声量は大きく変わります。
腹式呼吸の具体的なやり方はこちらで詳しく解説しています。
腹式呼吸のやり方と歌への活かし方
ステップ2:声を「前に飛ばす」感覚を掴む
声量が小さい方の多くは、声が口の中でこもってしまっています。声を「口の前3メートル先の壁に当てる」イメージで発声すると、自然と声が前に飛ぶようになります。
練習としては、2〜3メートル離れたところに人が立っていると想像し、その人に「おーい」と呼びかけるように声を出してみて下さい。このとき、喉で力んで大声を出すのではなく、お腹から息を送り出すように発声するのがポイントです。
ステップ3:高音域を無理なく広げる
高い音になると声が出なくなるという方は、無理に地声で高音を出そうとしている可能性があります。声帯の使い方を変えることで、喉に負担をかけずに高音を出す方法があります。
裏声(ファルセット)の練習や、地声と裏声をスムーズにつなぐ練習を取り入れることで、歌える曲の幅が大きく広がります。一人で行う場合は、低い音から少しずつ上げていき、苦しくなる手前で裏声に切り替える練習から始めてみて下さい。
タイプ3「メンタルタイプ」の克服法
歌への苦手意識が強い方の克服法をご紹介します。
ステップ1:一人で歌える環境を作る
メンタルタイプの方にとって最も大切なのは、「歌うことが楽しい」という感覚を取り戻すことです。そのためには、まず誰にも聴かれない環境で思い切り歌ってみることから始めましょう。
一人カラオケ(ヒトカラ)、入浴中の歌、車の中での歌など、誰の目も気にならない場所で「歌うって気持ちいい」と感じる経験を積み重ねることが、苦手意識を溶かす第一歩です。
ステップ2:小さな成功体験を積む
苦手意識を克服するためには、「できた」という経験が不可欠です。最初から難しい曲に挑戦するのではなく、確実に歌える簡単な曲で「歌えた」という感覚を味わうことを優先して下さい。
サビが簡単な曲、テンポがゆっくりな曲、音域が狭い曲など、「これなら歌える」と思える曲を1曲見つけることが大きな自信につながります。
ステップ3:信頼できる人の前で歌ってみる
一人で歌うことに慣れてきたら、次は信頼できる友人やパートナーの前で歌ってみましょう。いきなり大人数のカラオケに行く必要はありません。「この人なら笑わない」と思える相手の前で歌う経験が、メンタルの壁を一つずつ低くしていきます。
もしそのような相手が思い浮かばない場合、ボイストレーナーのレッスンを利用するのも一つの方法です。トレーナーは歌が苦手な方のレッスンに慣れていますので、安心して声を出せる環境を提供できます。
苦手意識を和らげる5つの考え方
克服法と合わせて、歌への苦手意識を和らげるための考え方もお伝えします。練習のモチベーションを維持するためにも、心の持ち方は大切です。
1. 歌が苦手な人は珍しくない
日本では約3割の人が「歌が苦手」と感じているというデータがあります。決してあなただけが苦手なわけではないのです。カラオケで上手に歌っているように見える人も、実は内心緊張していたり、練習を重ねた上での結果だったりします。
2. 「上手い」の基準は人それぞれ
プロのような歌を求める必要はありません。楽しく歌えること、自分が気持ちよいと感じられること、それで十分なのです。完璧を目指すあまり歌うこと自体が苦痛になってしまっては本末転倒です。
3. 過去のネガティブな経験は「そのときの話」
子供の頃に音痴と言われた経験がトラウマになっている方は多いですが、子供の頃の声と大人の声は全く別物です。体の成長とともに声帯も変わりますし、練習する機会がなかっただけかもしれません。過去の評価が現在の自分に当てはまるとは限りません。
4. 比較するなら「過去の自分」と
他人と比較すると、上には上がいるため永遠に自信がつきません。比較対象は常に「昨日の自分」「先週の自分」にしましょう。少しでも進歩が感じられれば、それは立派な成長です。
5. 楽しんでいる人が一番上手く聞こえる
カラオケで印象に残るのは、技術的に上手い人よりも、楽しそうに歌っている人です。多少音程が外れていても、楽しそうに気持ちよく歌っている人の歌は、聴いている側も心地よく感じるものです。
苦手な人でも歌いやすい曲の選び方
歌が苦手な方にとって、曲選びは非常に重要です。自分に合わない曲を選んでしまうと、「やっぱり歌えない」と苦手意識が強まる原因になります。以下のポイントを意識して曲を選ぶと、歌いやすい曲に出会いやすくなります。
音域が狭い曲を選ぶ
最も低い音と最も高い音の差が小さい曲は、音程が安定しやすく歌いやすいです。目安として、1オクターブ(ド〜ド)以内に収まる曲から始めると安心です。
テンポがゆっくりな曲を選ぶ
テンポが速い曲は歌詞を追いかけるだけで精一杯になりがちです。BPM80〜100程度のゆったりした曲なら、一つひとつの音程やリズムを確認しながら歌えます。
メロディーの動きがシンプルな曲を選ぶ
音が上下に激しく動く曲よりも、隣り合った音を滑らかに移動する曲のほうが歌いやすいです。童謡や昔のフォークソングにはこのような曲が多く、練習曲としておすすめです。
自分の声質に合った曲を選ぶ
声が低めの方が無理に高い曲を歌う必要はありません。自分の声が自然に響く音域の曲を選ぶことで、声量も安定し、歌いやすさが格段に上がります。
歌が上手くなるためのコツについてはこちらもご参考下さい。
カラオケが上手い人の特徴と真似すべきポイント
ボイトレで変われた人の共通点
ブラッシュボイスのレッスンに「歌が苦手」という状態から通い始め、克服された方々には、いくつかの共通点があります。
共通点1:完璧を求めず「少しずつ」を大切にした
変われた方の多くは、最初から上手くなろうとせず、「先週より少しマシになれればいい」というスタンスで取り組んでいました。小さな進歩を積み重ねた結果、気づいたら大きく変わっていた――そんなケースがとても多いです。
共通点2:練習を「義務」ではなく「習慣」にした
「毎日30分練習しなければ」と考えると続きません。変われた方は、入浴中に鼻歌を歌う、通勤中に好きな曲を口ずさむなど、生活の中に自然と歌を取り入れる方法を見つけていました。
共通点3:自分の声を好きになる努力をした
歌が苦手な方の多くは、自分の声が嫌いだとおっしゃいます。しかし変われた方は、録音した自分の声を何度も聴くうちに「自分の声にも良いところがある」と気づいていかれました。自分の声を受け入れることが、歌の苦手克服において非常に大きなターニングポイントになるのです。
共通点4:第三者のフィードバックを活用した
一人で練習していると、自分の進歩に気づきにくいものです。トレーナーや友人から「前より良くなった」と言ってもらえることで、自信につながり、さらに練習への意欲が高まるという好循環が生まれます。
自分に合ったボイトレの取り組み方についてはこちらもご覧下さい。
ボイトレの効果と正しい始め方
よくある質問(FAQ)
Q1. 歌が苦手なのは遺伝ですか?
遺伝的に「歌えない」ということはほとんどありません。声帯の形状や声質は遺伝しますが、歌の上手さは後天的なトレーニングで決まる部分が大きいです。歌が苦手な親の子供が苦手になりやすいのは、遺伝ではなく「家庭で歌う環境がなかった」という環境要因が大きいと考えられています。
Q2. 大人になってからでも歌の苦手は克服できますか?
もちろん克服できます。むしろ大人のほうが「こうしたい」という意志が明確な分、レッスンの効果が早く出ることもあります。何歳からでも遅いということはありません。
Q3. どのくらいの期間で苦手を克服できますか?
個人差はありますが、週1回のレッスンと自主練習を組み合わせた場合、1〜2ヶ月で「歌うことへの抵抗感が薄れた」と感じる方が多いです。「人前で自信を持って歌える」レベルまでは3〜6ヶ月が一つの目安です。
Q4. ボイトレに通わずに独学でも克服できますか?
独学でも改善は可能ですが、自分の声を客観的に判断することが難しい点が独学最大のハードルです。特にメンタルタイプの方は、安心できる環境で「聴いてもらう」経験が克服の鍵になるため、信頼できる第三者の存在が重要になります。
Q5. カラオケで恥をかかないための最低限のコツはありますか?
まずは「自分の音域に合った曲を選ぶこと」、次に「マイクを口に近づけてしっかり声を乗せること」、そして「楽しそうに歌うこと」の3点を意識するだけで、印象は大きく変わります。技術的な完璧さよりも、自信を持って楽しんでいる姿勢が最も好印象を与えます。
歌が上手くなる総合的な方法についてはこちらもご参考下さい。
歌が上手くなる方法|確実に上達するための練習とコツ
まとめ
歌が苦手だと感じている方に向けて、原因の分類から具体的な克服法までお伝えしました。今回のポイントをまとめます。
・歌が苦手な人は「音程タイプ」「声量タイプ」「メンタルタイプ」の3つに分類できる
・各タイプに合った段階的なアプローチで克服することが大切
・苦手意識の多くは「経験不足」や「過去のネガティブな記憶」に基づいており、練習で変えられる
・曲選びを工夫するだけで、歌いやすさは大きく変わる
・克服できた人に共通するのは「完璧を求めず、少しずつ楽しみながら続けた」こと
歌が苦手だと思っている方のほとんどは、適切な練習と環境があれば変わることができます。まずは小さな一歩から始めてみて下さい。
歌の苦手を克服したい方はブラッシュボイスへ
「歌が苦手で恥ずかしい」「何から始めればいいかわからない」という方こそ、プロのボイストレーナーと一緒に取り組んでみることをおすすめします。
ブラッシュボイスでは、歌に苦手意識がある方にも安心して頂けるよう、お一人おひとりのペースに合わせたレッスンを行っています。「上手く歌えなくても大丈夫」と思える環境で、少しずつ自信をつけていくことが何よりの克服法です。
是非一度、ボイトレ無料体験レッスンにお越し下さい。歌に関するどんなお悩みでも、お気軽にご相談頂ければと思います。
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