ボイストレーニングは発声を伴うトレーニングです(当たり前ですよね)。
だからこそ、ご自宅で自主練をしようとする際に近所迷惑などを考えると自主練が出来ない場合の生徒さんは少なくありません。
今回の記事ではご自宅でボイストレーニングの自主練が難しい生徒さんの為に、『自宅でできる簡単ボイトレ』と題し、大きな音を立てる事の無い練習方法をいくつか挙げてみたいと思っています。
その前に突然ですが、これを書いている私はボイストレーナーとして20年やってきました。
自宅でできる簡単なボイトレというテーマで思い出すのは、その20年間の間で、隣の家の方から「発声している時の声が大きくて迷惑です」…そんな苦情を何件か受けた事がありました。
そういう時ってショックなんですよね。
なるべく気を遣って自宅でボイストレーニングを試行錯誤していたつもりでも、隣の住人にはそうは思われていなかった。。。
今回の記事はそんな私の経験からも自宅で声を使う事なく練習が出来るボイストレーニング方法を記事にしてみました。
つまり、苦情に悩まずにボイトレする事ができる内容をご紹介させて頂きます。
ただし、ボイストレーニングは最終的には声を使うものです。
どんなに声を使わないボイストレーニングを考えたところで、最終的に声を使うわけです。
ですから自宅では声を使わない練習方法をなるべく考え実行する。
だけども、声を使う事の出来るカラオケボックスやなるべくお金の掛からない音楽スタジオなどは定期的に利用していき、実際に声を出す場も設ける事を考えながらボイストレーニングに取り組みましょう。
音楽スタジオなどを利用せずやりたい!という場合はボイストレーナーに師事して心置きなく声を出せる環境というのも一つの方法です。
とりあえず、声を出さないでも練習出来るボイストレーニングをいくつかお教えしていきます。
自宅で簡単ボイトレその1:腹式呼吸
まず最初に挙げられる発声しないボイストレーニングとして、腹式呼吸があります。
腹式呼吸は息だけに特化したボイストレーニングであれば一切声を使用致しません。
ドッグブレスやロングブレスの練習などが具体的には挙げられます。
腹横筋を使えるコツを掴めるドッグブレス!
腹横筋を鍛えるわけではありませんが、腹横筋を動かすコツを掴むならドッグブレスは非常に有効なボイストレーニングの手段です。
息を吐く時に腹横筋を横へせり出させ、横隔膜を一瞬で腹圧を高め上へ押し上げ、息を吐く。
息を吸う時に腹横筋の力を一瞬で緩めて横隔膜が下に下がる様にし、息を取り込む。
上記の吸って吐いての作業を繰り返すドッグブレスは無音で行う事が出来ますのでご自宅でのボイストレーニングが可能です。
ドッグブレスの詳しいご説明はコチラから(https://brushvoice.net/voice-training/post-4476)
将来伸びやかな高い声を極める為のロングブレス!
ロングブレスもご自宅で無音で出来るボイストレーニングです。
下腹部から腹圧を徐々に高めて行き、上腹部に横隔膜をどんどん押し上げる。
この一連の作業ができる様になると、歌唱時に高い声が伸びやかに出やすくなります。
発声の土台は息からと考えられるので、音を出さずに練習するのであれば、ロングブレスもおすすめです。
ロングブレスの詳しいご説明はコチラから(https://brushvoice.net/voice-training/long-breath)
自宅簡単ボイトレその2:(無声)リップトリル
リップトリルには無声のものと有声のボイストレーニングがあります。
有声は声が出てしまいますからご自宅の環境によっては難しいものではありますが、無声の場合は近隣の迷惑を考える事無く練習する事が可能です。
唇を閉じた状態でロングブレスを行う、唇をアヒルの様にパタパタと動かすのがリップトリルです。
リップトリルが出来る様になると、喉の力をリラックスさせて声を出すことが出来る様になりますし。
普段から表情に力が入り易い生徒さんはリップトリルを暇さえあればやっていると、表情が豊かになる事は間違いございません。
例えば、会社でも人がいない場所であれば、疲れ顔の時にリップトリルを行うと表情が柔和になります。
表情と声のトーンは表裏一体です。
豊かな表情には豊かな声が出ます。
リップトリルで有声のものは難しい場合は、無声のものをご自宅では試されてみてはいかがでしょうか。
リップトリルの詳しいご説明はコチラから
自宅簡単ボイトレその3;ハミング
ハミングは若干音が出てしまいますが、口を開けて大声を出すものではございませんから、余程近隣の方が神経質でない限りはご自宅でのボイストレーニングが可能です。
例えば、唇を閉じた状態で何か歌でも歌ってみます。
その際に、鼻から息がドバドバ出過ぎていない様にする。
それから唇がかゆくなってしまうぐらいビリビリ声で振動している場合はハミング成功です。
基本的に発声の正攻法として考えると、発声に対して息の量が少ない方がgoodです。
したがってハミングは息漏れのチェック項目でもあるのでボイストレーニングの現場ではどこでもよく取り入れてレッスンを行っているものです。
唇の振動については、声が前に出ている証になりますから、マイクを向けた際に口を開ければ、小さい声でもマイクに乗っかりやすい、抜けやすい声に仕上がるので、そういう点からもこのハミングは有効なボイストレーニングの手段だと言えます。
ハミングの詳しいご説明はコチラから
自宅簡単ボイトレその4:『あいうえお1分間運動』
「あいうえお」と小さい声で発声すれば近所迷惑にはなりません。
そういう考え方の下で行うのであれば『あいうえおの1分間運動』もご自宅のボイストレーニングとしては有効です。
詳しい話は弊社WEBSITEからダウンロード出来る『ボイストレーニングの教科書』を参考にして頂きたいのですが、舌を下の歯の先端に付けるのが基本です。
【LINE登録】
LINEでオトクなボイストレーニング情報を手に入れよう!
さらに今なら、LINE登録をすると無料で「ボイストレーニングの教科書」がダウンロードできます。
ボイストレーニングの教科書についてはこちら
その状態で『あいうえお』という母音を発音します。
ちょっとオーバーに表情を動かした方が良いですが、この場合NGなのは顎を縦に大きく開けてしまう事です。
ボイストレーニングの基本は力をなるべく使わない!という事なので、顎を大きく開ける事は力を使う事になるのでダメなのです。
顎を開ける際は(例えば「あ」「う」「え」「お」の場合)、上下の歯と歯の間が人差し指一本入るか入らないかぐらいの距離感が望ましいです。
本当にちょっとしか開けないのです。
ここポイントとして大きいので必ずチェックしてみて下さい。
『あいうえお1分間運動』を行う事で、リップトリルと同じ様に表情が豊かになる事も当然ですが、表情の筋力トレーニングにもなります。
口角から目じりまでの筋力が足りない生徒さんが非常によく見受けられます。
ぜひご自宅で出来る『あいうえお1分間運動』にトライしてみて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ご自宅で簡単に出来るボイスとレーニングを列挙してみましたが、可能であればすべてやって頂けると良いのかなと思います。
解らない部分があれば上記のLINE登録からダウンロード可能な『ボイストレーニングの教科書』を参考にしてみて下さい。
詳しいやり方がすべて書いてあります。
それでも中々文章だと解り辛いという場合は弊社のボイトレ無料体験レッスンを一度ご受講頂ければと思います。
ボイストレーニングは音を出さなければ練習が出来ないイメージが強いかもしれませんが、音を出さないでも練習する事が出来ます。
他にも無声の練習方法がボイストレーニングを習っていると見つかって来ると思います。
ボイストレーナーと生徒さんの間での練習方法の閃きというものです。
全ての生徒さんに言える事ですが、その生徒さんに見合った練習方法が必ずあります。
ボイストレーナーがいる事で練習方法のサポートや新しい発見が必ずあるはずなので、もし良ければブラッシュボイスのマンツーマンでのボイストレーニングを是非オススメしたいと思います。