こんにちは。ブラッシュボイスです。
今回は風邪で声が出ない時のカラオケ対策と、喉の回復を早めるためのケア方法について詳しく解説していきます。
「風邪をひいて声が出ないのにカラオケの予定がある…」「風邪の後、なかなか声が元に戻らない」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。
でも安心して下さい。正しい知識があれば、喉への負担を最小限に抑えることができますし、風邪明けの声の回復もスムーズになります。
文章だけではお伝えしきれない部分もありますが、ボイストレーニングの現場で実際にお伝えしている内容を、できるだけ分かりやすくまとめましたので、ぜひ参考にしてみて下さい。
風邪で声が出ない時、喉では何が起きている?
風邪による喉の炎症と声の関係
風邪をひいて声が出なくなる原因は、喉の粘膜や声帯周辺に炎症が起きていることにあります。
風邪のウイルスや細菌が喉に付着すると、身体がそれを排除しようとして炎症反応が起こります。
この炎症によって声帯やその周辺の粘膜が腫れてしまうと、普段のようにスムーズに振動できなくなるのです。
その結果、声がかすれる・ガラガラになる・高い音が出しにくくなるといった症状が現れます。
また、風邪のときは鼻の奥から喉にかけて粘膜が全体的に腫れていることが多く、声の共鳴に必要な空間が狭くなってしまうことも声が出にくくなる大きな原因です。
鼻水や痰が喉に絡みつくことで、さらに声が出しづらい状態になってしまいます。
声が出にくくなる主なパターン
風邪で声が出ない状態には、いくつかのパターンがあります。
声がガラガラになるタイプは、声帯の粘膜が腫れて振動が不規則になっている状態です。
息が漏れるように感じるタイプは、声帯がしっかり閉じられなくなっているケースが考えられます。
また、鼻声になるタイプは鼻腔の炎症が主な原因であることが多いです。
いずれの場合も、風邪の症状が長引いている場合や、声の異常が2週間以上続く場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。
風邪だと思っていたものが、声帯結節やポリープなど別の問題である可能性もゼロではありません。医療的な診断は専門のお医者様にお任せすることが大切です。
風邪の時にカラオケに行っても大丈夫?
喉が炎症を起こしている状態で歌うリスク
結論から申し上げると、風邪で喉に炎症がある状態でのカラオケは、基本的におすすめできません。
炎症で腫れた声帯に無理な負荷をかけると、回復が遅れてしまう可能性があります。
特に怖いのは、声が出にくいからといって無理にがなったり、力んで声を絞り出そうとしてしまうことです。
普段ならそのような歌い方をしない方でも、喉の調子が悪いときは無意識に力が入ってしまいやすいので注意が必要です。
カラオケの予定がどうしてもキャンセルできない場合は、後ほどお伝えする対策を参考にして頂ければと思いますが、可能であれば喉の回復を優先して頂くのがベストです。
こんな時は絶対に歌わないで下さい
以下のような症状がある場合は、カラオケは見送って下さい。
発熱がある・喉に強い痛みがある・声がほとんど出ないといった状態では、歌うこと自体が喉へのダメージを大きくしてしまいます。
「ちょっとくらいなら…」と思う気持ちは分かりますが、ここで無理をすると風邪の後の回復にも時間がかかってしまうことがあります。
身体が「休んでほしい」と信号を出しているときは、その声に耳を傾けてあげて下さい。
しっかり休んで回復してからのほうが、ずっと気持ちよく歌えますよ。
どうしても歌わなければならない時の対策
声を出す前の準備|喉のケア3つのポイント
ライブの予定がある方や、仕事上どうしても声を出さなければならない場面では、以下の3つを意識してみて下さい。
まず1つ目は、うがい・鼻うがいで喉と鼻の通りをよくすることです。
喉の粘膜に付着した鼻水や痰を洗い流すことで、声の通り道が確保されやすくなります。声の共鳴に必要な空間を少しでもクリアにしておくことが大切です。
2つ目は、水分をこまめに摂ることです。
喉の粘膜は乾燥すると余計にダメージを受けやすくなります。常温のお水やぬるま湯をこまめに飲んで、喉をうるおした状態を保って下さい。
3つ目は、喉の状態がどうしても気になる場合は、事前にお医者様に相談することです。
特に声を使うお仕事をされている方は、耳鼻咽喉科でファイバースコープ等により声帯の状態を確認して頂くと安心です。
歌う時に気をつけるべきこと
どうしても歌う場面がある場合、最も大切なのは力まないことです。
声が出にくいときほど、何とかして声を出そうとして身体全体に力が入りがちです。
しかし、身体が力むと腹式呼吸が機能しにくくなり、横隔膜がうまく作用しなくなります。
そうなると声がさらに出しづらくなり、ますます力んでしまう…という悪循環に陥ってしまうのです。
ですから、平常心を保つことを何より意識して下さい。
「今日は喉の調子が万全ではないのだから、無理はしない」と自分に言い聞かせるだけでも、余計な力みを取ることにつながります。
腹式呼吸については、こちらの記事で詳しく解説しています。
腹式呼吸のやり方・練習方法について
カラオケでの選曲のコツ
風邪で喉の調子が悪い時のカラオケでは、高音域の少ない曲やテンポがゆったりした曲を選ぶのがおすすめです。
高音を出すには声帯をしっかり引き伸ばす必要がありますが、炎症で腫れた状態ではそれが難しくなります。
無理に高音を出そうとすると喉への負担が大きくなりますので、キーを下げることも恥ずかしいことではありません。
また、ピッチ(音程)とリズムを丁寧に意識して歌うことで、声量が小さくても心地よい歌に聴こえます。
声の調子が悪い日こそ、力で押すのではなく丁寧に歌うことを心がけてみて下さい。
歌った後の喉のケアについては歌った後に鼻が詰まる原因と対策も参考にして下さい。
風邪で弱った喉の回復を早めるケア方法
喉を休めることが最優先
風邪で声が出ない状態から回復するために、最も大切なのは喉をしっかり休めることです。
当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、意外とこれができていない方が多いのです。
声を出すことだけが喉の負担ではありません。咳払い・ひそひそ声・長時間の会話なども声帯に負荷をかけてしまいます。
特に、ひそひそ声は声帯に余計な緊張をかけることがあるので、声を出す時は普通の音量で短く話すほうが喉には優しいと言われています。
日常生活でできる喉のケア
喉の回復をサポートするために、日常生活で取り入れて頂きたいポイントをお伝えします。
まず、乾燥は喉の大敵です。
加湿器を使ったり、マスクを着用したりして喉の乾燥を防いで下さい。寝ている間は特に喉が乾燥しやすいので、就寝時のケアも意識して頂くとよいです。
また、十分な睡眠と栄養を取ることは身体全体の回復につながり、結果として喉の回復にもプラスに働きます。
風邪のときは身体が回復に全力を注いでいる状態ですから、無理をせず、しっかりと休養を取ることが回復への近道です。
なお、喉のケアに関する具体的な医療行為や治療法については、かかりつけのお医者様にご相談下さい。
喉が疲れやすいと感じる方は、こちらの記事もおすすめです。
喉が疲れる・喉が痛くなる原因と対策について
風邪の後に声を戻すためのトレーニング
いきなり歌わない|段階的に声を戻す
風邪が治った後、「やっと声が出るようになった!」と嬉しくなってすぐにカラオケに行きたくなる気持ちはとてもよく分かります。
しかし、風邪明けの喉はまだ万全ではないことが多いので、段階的に声を使っていくことが大切です。
いきなり高音域の曲やハードな曲を歌ってしまうと、回復途中の声帯に大きな負荷がかかりかねません。
まずは話し声の延長のような、楽な音域で軽く声を出すところから始めてみて下さい。
ハミングで喉をやさしくウォームアップ
ハミング(鼻歌)は、風邪明けの声の回復にとても効果的な練習方法です。
口を閉じた状態で「んーーー」と鼻に響かせるように声を出すハミングは、声帯への負担が比較的少なく、共鳴の感覚を取り戻すのに適しています。
楽な音域で無理なく行うことが大切です。高い音域まで無理に上げようとする必要はありません。
声帯周辺の血行が促進されることで、喉のコンディションが整いやすくなると言われています。
毎日数分程度、リラックスした状態で続けることがポイントです。
ハミングの練習方法については、こちらで詳しく解説しています。
ハミングのやり方・効果について
腹式呼吸を意識して声の土台を取り戻す
風邪で寝込んでいた後は、身体全体の筋力が落ちていることがあります。
呼吸を支えるインナーマッスルも例外ではなく、横隔膜をしっかり使った腹式呼吸の感覚が鈍くなっていることがあるのです。
歌う前に腹式呼吸のエクササイズを取り入れて、呼吸の土台を整えてあげましょう。
お腹を膨らませるようにゆっくり息を吸い、長く細く息を吐く。このシンプルな練習だけでも、声の安定感が変わってきます。
身体のイメージとしては、お腹の深い部分から息を送り出す感覚を意識してみて下さい。
風邪を繰り返さないために|喉を守る習慣
日頃からの喉のメンテナンス
風邪のたびに声が出なくなって困る…という方は、日頃から喉を守る習慣を身につけることが大切です。
乾燥する季節は特に喉がダメージを受けやすくなります。
こまめな水分補給、外出時や就寝時のマスク着用、室内の湿度管理など、基本的な対策を日頃から心がけて下さい。
また、うがいの習慣は風邪の予防だけでなく、喉のコンディション維持にも役立ちます。
正しい発声の基礎を身につける
普段から正しい発声の基礎が身についている方は、風邪の後の回復も早い傾向があります。
腹式呼吸を使った発声ができていると、喉に余計な負担をかけずに声を出すことができます。
反対に、喉だけに頼った発声をしていると、風邪でなくても喉を痛めやすくなってしまうのです。
ボイストレーニングは「歌がうまくなるためのもの」というイメージが強いかもしれませんが、実は喉を守り、長く健康に声を使い続けるためのスキルでもあります。
正しい身体の使い方を知ることで、風邪をひいた時のダメージを最小限に抑え、回復のスピードを上げることにもつながります。
まとめ|風邪で声が出ない時は無理をしないことが一番大切
喉の回復を最優先に考えましょう
今回は風邪で声が出ない時のカラオケ対策と、喉の回復を早めるケア方法についてお伝えしてきました。
大切なポイントをまとめると、以下の通りです。
風邪で喉に炎症がある時は、できるだけ歌うことを控えるのが基本です。
どうしても歌わなければならない場合は、力まず・無理せず・キーを下げるなどの工夫をして下さい。
風邪が治った後は、ハミングや腹式呼吸から段階的に声を戻していくことが大切です。
そして、声の不調が長引く場合は、迷わず耳鼻咽喉科を受診して下さい。
正しい知識で喉を守りましょう
風邪は誰でもひくものですし、声が出なくなってしまう経験はとても不安ですよね。
でも、正しいケアの知識と発声の基礎が身についていれば、必要以上に怖がることはありません。
ブラッシュボイスでは、喉のケアの意識づけから発声の基礎トレーニングまで、お一人おひとりの状態に合わせたレッスンを行っています。
「風邪のあと声が戻りにくい」「すぐ喉が疲れてしまう」といったお悩みをお持ちの方も、ぜひ一度ご相談下さい。
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