いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
今日は『どうすればピッチとリズムを意識しながら感情表現を込めて歌っていく事ができるのか?』というご質問を頂きました。
結論として、ピッチやリズムを意識しつつ感情を込めて歌を歌う事は可能です。
もっと正確に言うと、ピッチやリズムをなるべく意識しなくても正確に取れる状態になれば、よりいっそう感情表現は歌で出しやすくなります。
では、回答と解説を進めていきます。
感情と音程とリズム
ハンドルネーム:愛
質問タイトル:感情と音程とリズム
質問内容:
音程とリズムを意識しながら感情を歌の中に入れていくのは可能なのでしょうか?
実はこちらでご質問をさせていただく前に、他のボイストレーニングスクールでボイストレーニングを受けていた際に、音程とリズムについてかなり詳しく教えてもらっていました。
ボイストレーナーさんの個性にもよるのかなと思うのですが、徹底的に音程とリズムを叩き込まれておりまして、本来こういう風に感情を込めて歌いたいなぁ、みたいな感情表現を過去の自分は歌で上手にできていた方だと思っていたんですが、なかなか難しくなってしまった現在の自分がいます。
ピッチやリズムが重要な事はよくわかるのですが、感情表現ができなくなってしまっては本末転倒なのかなと個人的には思います。
そのような疑問が深まってしまったため、通っていたボイストレーニングスクールもやめてしまいました。
そこで質問です、どうすればピッチとリズムを意識しながら感情表現を込めて歌っていく事ができるのでしょうか?
ぜひ教えてください。
冒頭にも結論を申し上げた通りなのですが、ピッチやリズムを意識しながら感情を歌に込めて歌う事は可能です。
ピッチとリズムをなるべく正確に歌を歌う事は必須項目
ピッチとリズム、これはとっても大事なものですよね。
音楽の3大要素、それはメロディー、リズム、ハーモニーと言う事はこれまでも別の記事でたくさん書いてきました。
音楽はメロディー、リズム、ハーモニーによって成立しているのです。
音楽のアンサンブルって具体的には何か。アンサンブルに重要な3つの要素を解説。
その中でさらに細分化していくとピッチやリズムと言うものも音楽の構成要素に入っていまして、それは当然音楽の3大要素に寄与するものです。
つまりピッチとリズムをなるべく正確に歌を歌う事は必須項目と言うことになります。
ピッチとリズムが取れた上で感情表現が成立する
この必須項目をしっかり叩き込んだ上で、感情表現ができなければいけないのです。
ですから質問者様がおっしゃられているような、「ピッチとリズムを勉強して感情表現が歌でできなくなってしまった、これは本末転倒なのではないか?」
と言うのは、ストレートに申し上げれば誤解があります。
「ピッチトリズムを勉強してマスターした上で感情表現もできなきゃいけないんです」
このような思考に転換していかなくてはいけません。
感情表現の方法について
それでは感情表現はどうすればできるんだ?
そのように思われるかもしれません。
なぜ感情表現がピッチやリズムを勉強したことでできなくなってしまったのかと言うと、(実際にお会いしたことがないので予想の範囲でしかお答えできませんが)おそらく、ピッチやリズムを考えながら歌を歌っている状態ですから、まだ体に叩き込まれていないと言う事なんだと予想できます。
要するに頭ではピッチやリズムを理解していても、体にはインストールできていないのです。
その状態では感情表現は難しいでしょう。
体にピッチやリズムをインストールしてしまえばそれほど頭で考えずに意識しなくてもできるようになってくるので、感情表現がやりやすくなります。
おそらくかなり勉強されていると思うので、頭には十分に入っているんだと思います。
それであれば次のステップは実践です。
実際に歌をたくさん歌って、可能であれば人前でも歌ったりしながら、どうやって自分らしい感情表現ができるのか自分自身でいろいろ研究してみることも大事です。
その上でシンガーと言うのはオリジナリティーが芽生えてくるわけです。
ピッチとリズムをこれまで一生懸命勉強してきた事は全然間違いではありませんし、音楽において絶対に必要不可欠なものです。
それらの知識を最大限生かして、感情表現をどうしたら良いかを研究してみてください。
ぜひ頑張ってくださいね。
また何かご不明な点があればご質問ください。