いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
「両声類の発声技術を習得することは本当に可能なのか?」というご質問をいただきました。
YouTubeなどで様々な方法が紹介されているものの、人によってやり方が違い、結局どうすればよいのかわからない――そんなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、両声類の発声技術は、正しい方法で練習すればほぼ誰でも習得できます。
ただし「意識を変えるだけ」では不十分です。
声質の切り替えイメージを持つことに加えて、腹式呼吸と共鳴というボイストレーニングの基礎技術をしっかり身につけることが不可欠になります。
今回は、両声類に興味がある方が具体的にどう練習していけばよいのか、わかりやすく解説していきます。
そもそも両声類とは?定義を確認しよう
両声類とは、1人で男性と女性の両方の声質を使い分けて歌える技術・またはその技術を持つ人のことを指します。
たとえば男性が女性パートも女性らしい声質で歌い上げ、1人2役をこなすようなケースです。
わかりやすい例として、ディズニー映画「美女と野獣」のテーマ曲を想像してみてください。
オリジナルではセリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンのデュエットですが、これを1人で男性パートも女性パートも声質を切り替えて歌い分ける――これが両声類の醍醐味です。
両声類について「自分もなれるのかな?」と気になっている方は、まず以下の記事も参考にしてみてください。
両声類の発声技術を習得するための3つのポイント
両声類の習得において大切なことは、大きく分けて3つあります。
順番に解説していきます。
ポイント1:声質の切り替えイメージを強く持つ
まず最も基本的なことは、異性の声を出すときに、声質を変えるイメージを強く持つことです。
男性の方が女性の声を出すとき。
「自分の喉は今、女性の喉なのだ」と強く思い込んで発声練習をしてみてください。
上咽頭(鼻の奥あたり)に響かせるように、なめらかで柔らかい声を意識します。
電話口で丁寧に受け答えしている女性の声をイメージするとわかりやすいでしょう。
逆に男性的な声を出すときは、胸のあたりに響きを集めるように意識してください。
「自分の喉は今、男性の喉なのだ」と思い込むだけで、胸に響くような太い声が出やすくなります。
この「思い込み」の有無で、仕上がりは驚くほど変わってきます。
ポイント2:腹式呼吸と共鳴の基礎を固める
声質の切り替えイメージだけでは、実際の声に十分な変化をつけることは難しいです。
そこで重要になるのが、腹式呼吸と共鳴というボイストレーニングの2大基礎技術です。
腹式呼吸によって安定した息の土台を作り、共鳴によって声の響きをコントロールする。
この2つの技術が身についていると、男性的な声も女性的な声も、説得力のある声質で出せるようになります。
腹式呼吸や共鳴については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
【ボイトレノウハウ1】歌唱における腹式呼吸の必要性とは? (図解あり)
ポイント3:男女の声の違いを「鮮明に」出す
両声類は1人2役です。
男性パートと女性パートの違いがぼんやりしていると、聴いている側には伝わりません。
男性の声を出すときはより男性らしく、女性の声を出すときはより女性らしく――この切り替えのコントラストを大きくすることを意識してみてください。
最初はオーバーなくらいに違いをつけてOKです。
練習を重ねるうちに、自然でありながらはっきりと聴き分けられるレベルに仕上がっていきます。
両声類の習得にはどれくらいの期間がかかる?
「両声類の練習を始めたいけれど、どれくらいの期間がかかるの?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。
個人差はありますが、ボイストレーニングの基礎がある程度できている方であれば、声質の切り替え感覚は数ヶ月の練習で掴めることが多いです。
一方、腹式呼吸や共鳴がまだ十分でない場合は、まずそちらの基礎固めに時間をかける必要があります。
両声類の習得期間について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
ファルセットも両声類の武器になる
両声類の練習を進める中で、ファルセット(裏声)のコントロールも大きな武器になります。
特に男性が女性的な声を出す際、ファルセットを上手く使えると表現の幅がぐっと広がります。
ファルセットは声帯を薄く使う発声のため、柔らかく透明感のある声質を作りやすいのが特徴です。
両声類を目指す方は、ファルセットの基本もぜひ押さえておきましょう。
両声類の習得に大切なことまとめ
両声類の発声技術を習得するためのポイントを改めて整理します。
- 異性の声を出すときは、声質を変えるイメージを強く持つ
- 腹式呼吸と共鳴のボイストレーニング基礎をしっかり固める
- 男声・女声のコントラストを鮮明にする意識を持つ
- ファルセットのコントロールも習得しておくと表現の幅が広がる
「意識を高める」+「ボイストレーニングの基礎を固める」。
この2つを組み合わせて練習を積み重ねていけば、両声類の発声技術は着実に身についていきます。
独学だと自分の声の変化に気づきにくいこともありますので、客観的なフィードバックを受けながら練習を進めたい方は、ぜひ一度ブラッシュボイスの無料体験レッスンを試してみてください。
