今愛は『高音の地声の発声』について書きます。
高い声を地声で発声する上で、「そんなに高い音域出ないよ」という方がいらっしゃいます。
しかし低音よりも高い音域のほうが音域を広げやすいのです。
音域の広げ方をどうやるのか、具体的に解説していきたいと思います。
【ボイトレノウハウ8】高音の地声の発声
高音の出し方やお悩み改善(高音が出ない かすれる 裏返る など)についてはこちらのページもご確認下さい。
高音(高い声)を出すためのボイストレーニング(地声 裏声 ミックスボイス)
まず、声は元々低い声の持ち主と高い声の持ち主とに先天的に分れます。
大体、人の地声の出る音域は2オクターブ半~3オクターブぐらいです。
もしも、あなたが低い声の持ち主で高い声が出ないとしても、2オクターブ半~3オクターブ地声の範囲がシフトダウンしてるだけです。
高い声の人はシフトアップしてます。
…まずこの決まりを前提として話を進めたいと思います。
で、じゃあ2オクターブしか地声が出ない。
そんな人はどうしたら良いのかという事ですが。
本当はもっと出るんですよ。
でも出し方が分らないだけです。
以下は地声の音域を(例えば、1オクターブ半しか出ない人を…)2オクターブ半~3オクターブにする練習方法です。
ちょっと分かり辛い所があるかもしれませんが、ご了承下さい。
ハミングをやってみよう
まずハミングで、そんなに高音ではないファルセットを発声してみてください。
ハミングについては下記の記事を参考にして行ってください。
ハミングで上咽頭に声をあてる(共鳴)
其の上で、上咽頭という部分にあなたの声が当たるのを確認してください。
共鳴については下記のボイトレノウハウを参考にしてください。
発声の上達には自分の声が今どこに当たってるかを客観的に確認する作業は必要不可欠です。
上咽頭に当たりましたか?
以降もそうですが、ちゃんと上咽頭に当たってれば鼻からの息漏れが少なくなります。
また息の漏れる音も無くなります。
これは、共鳴はバランスが取れている発声である事を意味するものでもあります。
地声のハミングで上咽頭に音を当てる
ではそのあまり高くないハミングでのファルセットで、上咽頭に当たってる部分。
ここへ、地声のハミングでも音が当たるようにして下さい。
このとき、ハミングでの唇の振動の確認も重要です。
上咽頭へも声が当たっている感じをファルセットのハミングと同じ位感じたらOKです。
ハミングでどんどん高い音にシフトしていく
そのままどんどんファルセットのハミングを高い音で練習して下さい。
声の当たってる上咽頭を確認しながら、唇の振動も確認しながらです。
ファルセットと地声で交互にハミングを行う
交互にファルセットと地声でハミングを行って下さい。
ファルセットの響きのある上咽頭という場所をイメージしながら、地声は少しずつ馴らして高い音にシフトさせて行って下さい。
普段は発声出来ないようなハミングの地声で練習する。
当たってる場所を確かめ、唇の振動も確かめて。
母音「あ」で発声をする
地声ハミングでも唇の振動と上咽頭での共鳴が出来たら、今度は口を開けて『あ』で発声します。
もしも、高音の地声ハミングでちゃんと上咽頭に当たってて、唇も振動していたら。
高音の『あ』の発声で口を開いて発声しても、それまでになかった輪郭のある声、厚みのある声が出来上がってるはずです。
以上です、こういった練習の積み重ねで高い音域を広げる事が可能になります。