【音源あり】裏声・換声点を強化する練習方法・正しい発声方法

    こんにちは、ブラッシュボイスの関西ボイストレーナー、堀口です。

    ボイトレの観点から裏声・換声点を強化する発声練習について解説します。
    声の裏返り(換声点)をなくす方法や、高音の伸びをよくする方法について。正しい発声方法を身につけることの大切さについて音源を交えて解説していきますので、是非一緒にやっていきましょう。

    目次

    裏声を上達させる発声練習

    裏声と聞くと高い声を連想される方も多いかと思いますが、低い裏声までしっかり響かせることができれば歌声がより豊かで魅力的になります。
    裏声を発声する時に使う息と舌、下あご、喉をしっかりリラックスさせる口の開け方は歌う時の基本フォームです。

    それでは裏声の練習方法ですが、まず「お」の口で「ほー」と息をはくことからはじめましょう。このとき、舌は力むことなく下の歯の内側に収まり、下あごも楽に落ちていますか?

    口の開け方は指2本が入る程度(2本だと力が入ってしまう場合は1本に減らしてください)で唇は楽にしてください。ぼかーんと無意識に口があいているイメージです。

    次に「ほー」とはいた息にそっと声をのせてみます。


    声を乗せた時に声帯周りの筋肉が喉の中心にそっとひっぱられるように動きますが、喉は脱力したまま開いておきましょう。「ほー」の響きが安定したら「ほーいー」「ほーえー」など母音を変えてつないで発声してみましょう。

    このとき、下あごは落としたまま上あごを開けるように発音を変えることで声が共鳴するポイントを見つけやすくなります。

    また、息にのせる声のボリューム・音程を変えてみましょう。


    裏声の息にのせる声の量を調整できるコツをつかめれば、力強い声や優しい声など自由に声色を選んで歌うことができるようになるでしょう。

    声の裏返りをなくすための発声練習

    レッスンをさせていただいている生徒さんから、「声の裏返りをなくしたい」という声を多く聞きます
    裏返るというのは地声で歌っていた声が換声点(かんせいてん)で急に裏声になり、声色が全く変わってしまう状態です。

    声が裏返ってしまう原因

    原因は2つ考えられます。

    Aタイプ. 地声が喉声に頼っているため、高い音になると出せなくなる。

    Aタイプにあてはまる方は地声を出すアプローチを変えてみましょう。
    「な」の発音で高い音から下降してみます。

    素直に下降してくると、いつもより低めの音が裏声よりになっているでしょうか?リラックスして下降する発声が安定すれば、息にのせる声の量をすこしずつ大きくしてみましょう。

    このように喉をリラックスして、息に声をのせるイメージにすることで地声の響き方が変わるのを楽しんでください。はじめのうちは弱々しい声になり、ストレスが溜まるかもしれませんが声をのせるコツをつかめれば裏返ることなく面白いように声をつないで歌えるようになります。

    Bタイプ. 換声点(かんせいてん)でうまく声帯を閉じれない。

    Bタイプにあてはまる方はどの音も同じ音量で発声するトレーニングがおすすめです。

    声帯をジッパーだとイメージしてみてください。

    低めの声を出すときはジッパーは大きく開いて声帯が長く振動していて、音が高くなる程閉じて振動が短くなっていく仕組みです。
    同じ音量で発声練習をすることで、声帯(ジッパー)は自動的に開いたり閉じたりするメカニズムになっています。

    このとき、胸・喉・下あご・舌はもちろんリラックスした状態で発声してくださいね。aの時と同じように「な」で確かめてみましょう。

    ポイントは息の流れを止めずにどの音も同じ音量で出せるようにすることです。
    換声点は男性だとmiddleF、女性だとmiddleB♭と表されることが多いですが、もちろん個人差があります。
    まず、声色がつながらないなーと思うポイントを重点的に行き来してトレーニングしてみてください。

    自分がどちらのタイプかわからない方は、ボイストレーナーに聞いてもらうのがよいです。

    高音の伸びをよくするための発声練習

    「高い声が出せない訳じゃないけど、もっと突き抜けるような高音が出したい。」
    「高い声を出すと喉が痛くなる。」
    という方へおすすめのボイトレ方法を紹介します。

    口を楽に「あー」と開けて、舌をあっかんべーのときのようにぺたーんと前に出します。
    (下唇がかくれるくらいがいいと思います)

    舌を出したまま上唇を閉じ「ぱっ」と開く発声練習です。


    このトレーニングの効果を引き出すためのポイント

    • 「ぱっ」と開く時は、「p」の破裂音がしっかりなるようにする。
    • 上あごを開けるように意識するのはもちろんですが、上唇も同時に引き上げて前歯が見えるようにする。

    下をぺたーんと出したまま発声することで、高音を出すときに見られがちな下あごと舌の力みがなくなり、上唇を引き上げることで、響きの明るい高音を出すことができるようになるでしょう。

    いかがでしょうか。

    このように様々な種類の声の引き出しを増やしていくことが、発声練習です。
    引き出しを増やしつつ、実際に歌声として使ってみる→イメージ通りの声が見つかるまで探してみる→歌いたいように歌えるという流れが理想ではないかと思います。

    重要なのは短時間でも正しい発声方法で毎日コツコツトレーニングを積んで自身で感覚として様々な声の響きをつかんでいくことです。

    ボイトレをしていて痛みや違和感があった場合は、方法が間違っていることが多いです。ブラッシュボイスでは、姿勢・脱力・ストレッチから口の開け方・自宅でも効果のある練習方法など丁寧にアドバイスさせていただきます。

    発声練習は毎日しているのに、なかなか効果が出ないな…とお悩みの方はぜひ一度ボイトレ無料体験レッスンにお越しください。

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