こんにちは。ブラッシュボイスです。
カラオケで歌っているとき、「自分では合っているつもりなのに精密採点の音程バーがズレてしまう」「友人に音程が外れていると指摘されてショックだった」――そんな経験はありませんか?
実は、音程が合わない原因はひとつではありません。息の使い方・声帯のコントロール・聴き方の癖など、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。
この記事では、カラオケで音程が安定しない原因を7つに分類し、それぞれに対する具体的な改善練習法をボイトレ(ボイストレーニング)の観点から詳しく解説します。
テキストだけの解説には限界もありますが、まずは「なぜズレるのか」を知ることが上達への第一歩です。ぜひ最後まで読んでみて下さい。
音程が合わない原因を知ることが改善の第一歩
「音痴」と「音程が不安定」は別の問題
「私は音痴だから」と思い込んでいる方は多いのですが、実際に音の高低がまったく聞き分けられない方はごく少数です。多くの場合は「頭では正しい音がわかっているのに、声に出すとズレてしまう」という状態です。
これは体の使い方のクセや練習不足によるもので、適切なトレーニングで改善できます。まずは「自分は治らない」という思い込みを手放すところから始めましょう。
音程のズレには必ずパターンがある
音程のズレ方にも個人差があります。たとえば「高い音になると必ずフラット(低め)になる」「フレーズの出だしだけしゃくり上がる」「ロングトーンの後半で下がる」など、自分のズレのパターンを把握することが改善への近道です。
カラオケの精密採点機能を使えば、どの部分でどのようにズレているかを視覚的に確認できます。まずは1曲通して録音・採点し、自分のクセを観察してみましょう。
呼吸と音程の深い関係
音程の安定には安定した呼気(吐く息)の支えが不可欠です。息の圧力が一定でないと、声帯の振動も不安定になり、音程がブレやすくなります。
腹式呼吸を身につけて息のコントロール力を高めることは、音程改善の土台になります。呼吸の基礎については、腹式呼吸のやり方・コツの記事で詳しく解説しています。
フレーズの歌い出しで音程がズレる場合の対処法
しゃくり上げのクセを直す
フレーズの歌い始めに「下から音をすくい上げるように入ってしまう」方はとても多いです。精密採点では、この「しゃくり」が音程のズレとしてカウントされます。
改善のポイントは、歌い出しの音をまっすぐ狙って出すことです。イメージとしては、的の中心めがけて矢を放つように、最初の音にピンポイントで着地する感覚を意識します。
練習方法としては、まず歌いたいフレーズの最初の音だけをピアノやアプリで鳴らし、その音を「あー」とまっすぐ出す練習を繰り返します。慣れてきたらフレーズ全体につなげていきましょう。
子音の発音が音程を狂わせることも
日本語の子音、特に「さ行」「た行」「は行」などは、発音の際に息が多く使われます。子音を発音する瞬間に息の圧力が変化すると、続く母音の音程が不安定になりやすいのです。
対策として、歌詞をすべて母音だけに置き換えて歌う「母音唱法」の練習が効果的です。「さくら」なら「あうあ」と歌い、音程が安定してから元の歌詞に戻すと、子音に引きずられにくくなります。
高い音で音程が合わなくなる原因と練習法
力みが音程を不安定にするメカニズム
高い音を出そうとするとき、多くの方が喉や首まわりに力を入れてしまいます。この力みが声帯に余計な圧力をかけ、音程のコントロールが効かなくなる大きな原因です。
体に例えるなら、腕をガチガチに固めた状態で細かい作業をしようとしているようなもの。力めば力むほど、繊細なコントロールからは遠ざかります。
高い音で力んでしまう方は、まず裏声(ファルセット)で同じフレーズを歌う練習が有効です。裏声は力みが入りにくいため、リラックスした状態で高音を出す感覚を体に覚えさせることができます。裏声の出し方についてはファルセット(裏声)の出し方とコツをご覧下さい。
自分に合うキーで歌うことの重要性
どうしても原曲キーにこだわって、自分に合わないまま歌い続けていませんか?
自分の声域に合わないキーで歌い続けることは、音程改善にとって逆効果です。頭では正しい音がわかっていても、発声でコントロールできる範囲を超えていれば、音は安定しません。
まずは曲全体が楽に歌えるキーまで下げて(または上げて)、音程を正確に取る練習をしましょう。キーを合わせた状態で音程が安定してきたら、少しずつ目標のキーに近づけていくのが効率的な練習法です。
ブリッジ(換声点)付近の不安定さに対処する
地声から裏声に切り替わるあたりの音域(換声点・ブリッジ)は、誰でも音程が不安定になりやすいポイントです。この付近では声帯の使い方が急に変わるため、練習なしにスムーズに歌うのは難しいのです。
ハミングで音階練習をすると、低い音から高い音へ滑らかにつなげる感覚が身につきやすくなります。ハミングの練習方法とコツの記事も参考にしてみて下さい。
ロングトーンで音程が下がる・ブレる場合の改善法
息が足りなくなって音程が下がるケース
長く音を伸ばす部分で、後半になるにつれて音程が下がっていく――これは息の支えが弱くなっているサインです。
風船がしぼむと音が低くなるのと同じで、声帯に送る息の圧力が弱まると音程も下がります。ロングトーンを安定させるには、一定の息を保って吐き続ける力が必要です。
練習として、「すー」と息だけを細く長く吐く練習(ロングブレス)を毎日行いましょう。最初は15秒を目標に、慣れてきたら30秒以上を目指します。息を一定に保つ力がつけば、ロングトーンの音程も安定してきます。
ビブラートと音程のブレを区別する
ロングトーンで音が揺れている場合、それが意図的なビブラートなのか、単に音程がブレているだけなのかを見極めることが大切です。
まずはビブラートをかけずにまっすぐ伸ばすことを目標にしましょう。まっすぐ伸ばせるようになって初めて、意図的にビブラートをコントロールできるようになります。
リップトリル(唇をブルブルと震わせながら発声する方法)は、息の安定性を高めるのにとても効果的な練習です。詳しくはリップロール・リップトリルのやり方とコツをご確認下さい。
カラオケで自分の声が聞こえないと音程はズレやすい
オケ(伴奏)と声のバランスを見直す
カラオケボックスでは、オケの音量が大きすぎて自分の声が聞こえにくいということがよくあります。自分の声をしっかり聴けていないと、音程の微調整ができません。
具体的には、オケの音量を普段より2〜3段階下げ、マイクの音量を少し上げてみましょう。エコーも最小限にすることで、自分の本来の声が聞き取りやすくなります。
片耳をふさいで自分の声を聴く練習
プロの歌手がライブでイヤモニ(インイヤーモニター)をしているのを見たことがあるかもしれません。あれは自分の声をしっかり聴くためのものです。
カラオケでは、片方の耳を指でふさいで歌ってみると、頭蓋骨を通じた自分の声(骨伝導音)がよく聞こえるようになります。もう片方の耳でオケを聴きながら、両方の情報を合わせて音程を調整していく練習法は、すぐに実践できておすすめです。
録音して客観的に聴く習慣をつける
歌っている最中は「合っている」と感じていても、録音して聴き返すと「あれ?」と思うことは珍しくありません。自分が聞いている声と他人が聞いている声には差があるためです。
スマートフォンの録音アプリで十分なので、定期的に自分の歌を録音し、客観的に聴く習慣をつけましょう。最初は自分の声に違和感があるかもしれませんが、繰り返すうちに「外から聞こえている自分の声」に耳が慣れてきます。
自宅でできる音程トレーニング3選
ピアノアプリを使ったイヤートレーニング
音程を正確に取るには、まず正しい音を聴き取る力(音感)を鍛えることが大切です。スマートフォンのピアノアプリを使って、ランダムに鳴らした音を声で再現する練習を毎日5分行うだけでも、音感は確実に向上します。
最初は1音ずつ、慣れたら2〜3音の音程の移動(インターバル)にも挑戦してみましょう。
ハミングで音階練習をする
ハミングは口を閉じたまま発声するため、喉への負担が少なく、音程のコントロールに集中しやすいという利点があります。「ドレミファソファミレド」のような単純な音階を、ハミングでゆっくり正確に行き来する練習は、音程改善にとても効果的です。
自宅で大きな声を出しにくい環境でも取り組みやすいので、毎日の習慣にしやすいトレーニングです。
スローテンポで歌い込む
好きな曲をいきなり原曲のテンポで歌うのではなく、テンポを半分くらいに落として歌ってみましょう。ゆっくり歌うことで、一音一音の音程を丁寧に確認できます。
カラオケのテンポ調整機能や、YouTubeの再生速度変更機能を活用すると便利です。スローテンポで音程が安定してから、少しずつ元のテンポに戻していきましょう。
音程改善にはボイトレのプロに相談するのが近道
ここまで音程が合わない原因と改善練習法を解説してきましたが、テキストだけの情報にはどうしても限界があります。自分のクセを客観的に見てもらい、一人ひとりに合った改善策を提案してもらえるのが、ボイトレの最大のメリットです。
音程が合わないことに不安を感じると、声も小さくなり、余計に音がズレてしまう悪循環に陥りがちです。しかし、自分の音程がどうズレているのか、そのパターンさえわかれば改善は十分に可能です。
ブラッシュボイスでは、音程に不安がある方に対して発声の基礎を強化するとともに、イヤートレーニング(音感を鍛えるボイトレ)も取り入れたレッスンを行っております。一人で悩むよりも、まずはプロのトレーナーに聴いてもらうことで、改善への道筋がはっきり見えてきます。
ボイトレに興味をお持ちの方は、ぜひ一度ボイトレ無料体験レッスンを受けてみて下さい。
株式会社ブラッシュボイス
