喉声ってどんな声?判別して簡単に解消できる6つの喉声改善ボイトレ方法。喉声の治し方。

    こんにちは。
    ブラッシュボイス・関東代表ボイストレーナーの鈴木智大です。

    日々ボイトレのレッスンを行っていて圧倒的に多いのが、この喉声の悩みです。
    歌う時に苦しそうに聴こえる、声が通らない、すぐに喉が疲れてしまう――こうした悩みの根本原因として、喉声は非常に多くの割合を占めています。

    喉声は聞いている側にとっても聞き苦しく、カラオケや日常会話でもコミュニケーションの質に影響します。

    一括りに喉声と言っても人によって原因は異なりますので、今回は喉声の判別方法と原因になりやすいポイント、そしてその改善方法・治し方を詳しくお伝えしていきます。

    ボイトレ簡単質問箱

    目次

    喉声とは?どんな声のことを指すのか

    喉声とは、喉の周辺に過度な力が入った状態で発声された声のことです。
    本来、声は声帯の振動と共鳴腔(口腔・鼻腔・咽頭腔)のバランスで豊かに響くものですが、喉に力が入ると共鳴が妨げられ、細く詰まったような声になってしまいます。

    喉声は歌だけでなく話し声にも影響します。「声が通らない」「長時間話すと喉が痛くなる」という方は、普段の会話から喉声になっている可能性があります。

    喉声の特徴チェックリスト

    喉声には大きく分けて下記5つの特徴があります。ご自身に当てはまるものがないか確認してみてください。

    1. 高音を歌う時に苦しい――高い音になると声が詰まるような感覚がある
    2. 歌うと喉が疲れてしまう――1〜2曲で喉に疲労感やヒリヒリ感がある
    3. 声が響かない・声の通りが悪い――カラオケでマイクに声が乗りにくい
    4. 息継ぎの時に肩が動いてしまう――胸式呼吸に頼っているサイン
    5. カラオケでいつも声が枯れる――数曲で声がかすれてしまう

    これらに1つでも当てはまる場合、喉声の可能性が高いと言えます。
    下記の改善方法・治し方を一つずつチェックしながら、原因を特定してみてください。

    喉声になる主な原因

    喉声の治し方を知る前に、まずはなぜ喉声になるのかという原因を理解しておきましょう。原因がわかれば、どの改善方法を優先すべきかが明確になります。

    原因①:喉周りの力み

    声を「出そう」と意識しすぎると、喉や首の筋肉に余計な力が入ります。
    特に高い声を出す場面では、力で押し上げるような発声になりがちです。この力みこそが喉声の最も代表的な原因です。

    原因②:呼吸の浅さ

    胸式呼吸に頼っていると、十分な息の量を確保できません。
    息が足りない分を喉の力で補おうとするため、結果として喉声になります。腹式呼吸ができていない方に非常に多いパターンです。

    原因③:舌や顎の緊張

    舌の付け根(舌根)が持ち上がったり、下顎に力が入ることで、息の通り道が狭くなります。
    気道が確保できなければ声はこもり、喉だけで音を作ろうとする悪循環に陥ります。

    原因④:声帯のコンディション不足

    声帯を動かす周辺の筋肉が十分に鍛えられていないと、声帯が効率よく振動できません。
    日常的に声を出す習慣がない方や、発声練習をしたことがない方に見られる原因です。

    では、これらの原因を踏まえた具体的な改善方法・治し方を見ていきましょう。

    喉声の改善方法・治し方6選

    ここからは、レッスンの現場でも実際にお伝えしている喉声の改善方法・治し方を6つご紹介します。
    すべてを一度に取り組む必要はありません。まずは自分に当てはまりそうなものから順番に試してみてください。

    改善方法・治し方①舌の状態を整える

    舌の状態というのは、ほとんどの方が無意識に動かしている部分のため気づきにくく、改善が難しいポイントです。

    特に注意すべきは舌根(舌の付け根)です。
    発声する時に口の奥――舌の付け根あたりが盛り上がって息の通り道を塞いでしまうと、声も細くなり喉声になります。

    このような息漏れや喉声の症状は、舌のポジションを意識するだけでも大きく改善できることがあります。

    舌根を下げるトレーニング

    軽くあくびをした時のように、舌全体を下へ下げます。
    鏡を見ながら口を開け、舌の奥が持ち上がっていないか確認してみてください。

    最初はこの状態をキープすること自体が難しいかもしれません。
    しかし毎日少しずつ練習することで、喉が正しいポジションに慣れていきます。

    ポイント:舌先は下の前歯の裏あたりに軽く触れた状態が理想です。舌全体がリラックスして底に沈んでいるようなイメージで発声してみましょう。

    改善方法・治し方②腹式呼吸を身につける

    腹式呼吸ができていない場合、胸や肩に力が入り喉声になりやすくなります。

    厳密に言うと、お腹周りの筋肉が有効に使えていない=横隔膜がうまく機能していない状態です。
    横隔膜は呼吸において最も重要な筋肉であり、この筋肉がしっかり動くことで安定した息の供給が可能になります。

    腹式呼吸の詳しいトレーニング方法は別記事でもご紹介していますが、基本的なチェックポイントをお伝えします。

    腹式呼吸のセルフチェック

    吸う時:お腹が膨らみ、胸や肩が動かなければ腹式呼吸は成功です。
    仰向けに寝た状態で呼吸すると、自然と腹式呼吸になりやすいので、まずはその感覚を掴んでみてください。

    発声時:お腹周りの筋肉が硬くなり、張った状態になれば成功です。
    「お腹から声を出す」というイメージは、この腹部の筋肉のサポートを指しています。

    腹式呼吸ができるのとできないのとでは、声の響きも通りもまったく違います。喉声の改善において最も基本的かつ重要なトレーニングですので、ぜひ毎日の練習に取り入れてみてください。

    改善方法・治し方③息の吐き方を安定させる

    呼吸が不安定な状態でも喉声になりやすいです。
    腹式呼吸ができていても、吐く息が不安定であれば声にムラが出て、喉で調整しようとしてしまいます。

    息の安定性チェック法

    「あーいーうーえーおー」と、それぞれ長めに一息で発声してみてください。

    発声する母音によって声の強さや息の量が極端に変化するようであれば、息が不安定な証拠です。
    逆に、息が安定的に吐けていれば、すべての母音が一定の響きを保ちます。

    単純なボイトレ方法ですが、これが安定しないうちに歌うと、曲の中ではさらに呼吸が不安定になります。
    地味な練習に感じるかもしれませんが、しっかりと安定させられるようにトレーニングしましょう。

    応用練習:スマートフォンのタイマーを使い、一息で何秒間「あー」と伸ばせるか測ってみてください。最初は15秒を目標に、慣れてきたら20秒、30秒と伸ばしていくと、ブレスコントロールの上達を実感できます。

    改善方法・治し方④姿勢と気道を確保する

    姿勢や顎の角度が原因で喉声になってしまう場合もあります。

    前述したように、息の通り道が塞がると声も出づらくなります。
    例えば顎を下へ下げて顎を引くと、気道が圧迫されてしまいます。

    人工呼吸を行うシーンを思い出すとわかりやすいですね。気道を確保しなければ息の流れも作れませんし、声の流れも止まります。
    喉を開く方法を意識することも、気道確保と密接に関わっています。

    正しい姿勢のポイント

    顎の角度:個人差はあるものの、顎の角度はやや上に上げることで気道が確保され、より通りやすい声になります。極端に上げる必要はなく、自然にまっすぐ前を見るか、ほんの少し上を見る程度で十分です。

    下半身の安定:下半身のブレ(体の土台のブレ)によって余計な力みが入る場合もあります。歌う時は足を肩幅に広げるなどして体を安定させてください。

    背筋:猫背になると胸が圧迫され、呼吸が浅くなります。肩の力を抜いて、頭のてっぺんから糸で引っ張られているようなイメージで立つと、自然と良い姿勢になります。

    もちろん、安定していれば演歌歌手のように直立不動でも構いません。大切なのは余計な力みのない、安定した姿勢を保つことです。

    改善方法・治し方⑤声帯を鍛える

    声帯と喉の軟骨(喉仏がある部分)は連動しています。
    喉を掴みながらあくびをすると、喉周りの軟骨が下へ下がるのがわかるはずです。

    この動きと連動して、声帯は伸び縮みします。いわゆる声帯のストレッチです。

    声帯はそれ自体は筋肉ではないため、周りの筋肉の動きによって伸縮します。
    この周りの筋肉を鍛えることによって、無理なく高い声が出せるようになります。

    (声帯が伸びるほど高い声、縮まるほど低い声が出ます。)

    逆に使わなければ筋肉は廃れます。
    毎日5分でも発声練習することで声帯周りの筋肉は鍛えられます。

    声帯トレーニングの具体例

    リップロール:唇を閉じて「ブルルル」と振動させながら、低い音から高い音まで滑らかに上げ下げします。喉に力が入りにくい状態で声帯のストレッチができる、非常に効果的なウォーミングアップです。

    ハミング:口を閉じて「んー」と鼻に響かせるように発声します。鼻や頭に振動を感じられれば、喉に頼らず共鳴を使えている証拠です。

    定期的なボイトレ・発声練習を日課にすることで、声帯のコンディションは着実に向上します。

    改善方法・治し方⑥顎の力みを取る

    発声時に下顎に頼ってしまうことで喉声になる方がいます。

    特徴としては、横から見ると下顎を少ししゃくってしまうのです。
    本人はしゃくるつもりがなくても、下顎の力を頼って声を出そうとすることで、無意識にそのようなしゃくりが生まれ、力んでしまいます。

    大切なのは、力を抜いても声は出るということを感覚的に捉えて覚えることです。

    下顎脱力トレーニング

    ぼーっとしている時など、口が半開きになることがありますよね。
    あのような下顎が完全に脱力した状態を意図的に作り出します。

    その状態で前述したような顎の角度を作り、気道を確保した上で声を出してみてください。

    初めは慣れませんし出しづらいはずです。
    しかし慣れていくと、下顎に頼らなくても声は出る、下顎に頼らない方がむしろ声が出る、という体感に変わっていきます。

    ポイント:歌う時はもちろん口は動かした方が良いですが、あくまでも下顎の脱力加減を捉えるためのボイトレとして行ってください。脱力した顎の感覚がわかったら、少しずつ歌の中でもその感覚を再現できるよう練習しましょう。

    喉声と関連するその他のポイント

    ここまで6つの改善方法をお伝えしましたが、喉声の改善に関連して知っておきたいポイントをいくつか補足します。

    喉声と喉を開くことの関係

    喉声の多くは「喉が閉まっている」状態で起こります。
    喉を開くことを意識するだけで、声の通りが劇的に変わることがあります。

    あくびをした時の喉の状態が「喉が開いた状態」の目安です。あくびの途中で「あー」と声を出してみると、普段よりも楽に、深い声が出ることを実感できるはずです。

    喉声と息漏れの関係

    喉声の方の中には、同時に息漏れした声になっている方もいます。
    これは声帯がしっかり閉じきらない状態で、喉の力で無理に声を作ろうとしている状態です。

    息漏れと喉声が同時に起きている場合は、まず腹式呼吸で安定した息の土台を作り、その上で声帯のトレーニングを行うのが効果的です。

    喉声の改善にかかる期間

    喉声は1ヶ月で治る方もいれば、数年かかる方もいます。
    改善までの期間は、原因の深さや練習の頻度によって大きく異なります。

    ただし、喉の構造は同じ人間である以上同じです。正しい方法で練習を続ければ、喉声は必ず改善できます。

    できないからと言って諦めず、気長にやっていく気持ちも大切です。
    焦って力任せに練習すると、かえって喉を傷める原因になりますので、リラックスした状態でのトレーニングを心がけてください。

    喉声の改善ボイトレ まとめ

    いかがでしょうか?喉声と言っても実に様々な原因があることがおわかりいただけたと思います。

    今回ご紹介した6つの改善方法をまとめると、以下のようになります。

    1. 舌の状態を整える――舌根を下げて息の通り道を確保する
    2. 腹式呼吸を身につける――喉に頼らない息の土台を作る
    3. 息の吐き方を安定させる――すべての母音で一定の響きを保つ
    4. 姿勢と気道を確保する――顎の角度と体の安定を意識する
    5. 声帯を鍛える――毎日5分の発声練習で声帯周りの筋肉を鍛える
    6. 顎の力みを取る――下顎の脱力感覚を身につける

    レッスンの現場で実際に見なければわからないことも多いですが、まずはこれらを参考にセルフチェックしてみてください。

    独学での改善が難しいと感じた場合は、プロのボイストレーナーに直接見てもらうことで、自分では気づけなかった原因が見つかることも多いです。
    ブラッシュボイスではボイトレ無料体験レッスンを実施していますので、喉声でお悩みの方はお気軽にお申し込みください。

    株式会社ブラッシュボイス
    関東代表ボイストレーナー/鈴木 智大

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