高音で喉仏が上がる原因と対策|喉の開き方を解説

    こんにちは。ブラッシュボイス代表トレーナーの青木です。

    「高音にいくにつれ喉仏が上がってしまう」というご相談はレッスンでも非常に多いお悩みのひとつです。
    ミックスボイスなどの歌唱方法を練習されている方にとっては特に気になるポイントですよね。

    この記事では、高音で喉仏が上がる原因と、「あ」の発声を使った喉の開き方の具体的な練習方法をお伝えしていきます。
    文章だけで喉の感覚をすべて伝えるには限界もありますが、まずは自分で試してみたいという方の手がかりになれば幸いです。

    ミックスボイスの出し方やお悩み改善(換声点が上手くいかない・声は出るが弱々しいなど)についてはこちらのページもご確認下さい。
    ミックスボイスの出し方のコツや練習方法まとめ

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    目次

    高音で喉仏が上がる原因とは

    そもそも喉仏が上がるのは自然な反応

    まず大前提として知っておいて頂きたいのですが、高い声を出すときに喉仏がある程度上がるのは、身体の自然な反応です。
    喉仏(喉頭)の中には声帯があり、高い音を出そうとすると声帯を引き伸ばす筋肉が働きます。その際、喉頭全体がやや上方向に引っ張られるのは構造上ごく自然なことなのです。

    ですから、喉仏が上がること自体がすべてダメというわけではありません。
    どうして喉を開かないといけないのか?と突き詰めて考えると、喉を壊さないためです。ですから喉さえ壊さなければ多少上がっても問題ないというのが極論になります。あくまで極論ですけどね。

    問題になるのは「過度な上昇」

    では何が問題かというと、喉仏が過度に上がりすぎて喉の奥のスペースが極端に狭くなる状態です。
    このとき次のような症状が出やすくなります。

    ・声がキンキンと細くなる
    ・高音で喉が苦しく詰まった感じになる
    ・長時間歌うと喉が痛くなる
    ・音程が不安定になりやすい

    こうした症状が続く場合は、喉に力が入りすぎている可能性があります。
    高音発声時に喉に力が入ってしまう癖については、以下の記事も参考にしてみて下さい。
    高音発声時に喉に力が入る・閉まる癖を直したい

    喉仏が上がりやすい人の特徴

    レッスンでよくお見かけするパターンとしては、以下のような方が喉仏が上がりやすい傾向にあります。

    ・地声のまま無理に高音を出そうとしている
    ・首や肩に力が入った状態で歌っている
    ・息の量が多すぎる、または息のコントロールが不安定
    ・口の開け方が不自然に大きい(縦に開けすぎている)

    力みと喉の関係については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
    力強い発声と脱力の関係

    喉仏が上がっても良い場合・気をつけるべき場合

    先ほど触れた通り、喉仏が多少上がること自体は問題ありません。
    ここで、気にしなくて良いケースと注意が必要なケースを整理しておきます。

    【気にしなくて良いケース】
    ・歌っていて喉に痛みや違和感がない
    ・声が自然に伸びている
    ・ポップスやロックなど、少し生々しい声質を求められるジャンルを歌っている

    基本的にポップスやロックでは、喉を少し締める感じで歌った方が良い質感が出ることも多いです。

    【注意が必要なケース】
    ・歌った後に喉の痛みや声枯れが毎回ある
    ・音程がコントロールできない
    ・R&Bやクラシックなど、より楽器的な響きを求めるジャンルを歌いたい

    特にミックスボイスという歌唱方法を使うR&Bやクラシックなどのジャンルでは、喉をしっかり開いた状態で歌えることが重要になります。

    高音練習の前に|ウォーミングアップの大切さ

    喉の開き方の練習に入る前に、ひとつ大事なことをお伝えします。
    いきなり高音の練習をするのは避けて下さい。

    喉の筋肉も身体の筋肉と同じで、準備運動なしに負荷をかけると痛めやすくなります。
    練習を始める前に、以下のような軽いウォーミングアップを行うことをおすすめします。

    ・リップロールを低音から中音域でゆっくり行う
    ・ハミングで楽に出せる音域を往復する
    ・「あー」と楽な音域で声を伸ばし、喉の調子を確かめる

    5分ほどで構いません。これだけでも喉への負担がかなり変わってきます。
    ヘッドボイスの練習にも通じる内容ですので、合わせてこちらも参考にしてみて下さい。
    ヘッドボイスの出し方と練習方法

    「あ」の発声で喉を開く|6つのポイント

    それでは具体的な練習方法です。
    「あ」の発声を使った喉の開き方を、6つのポイントに分けて解説していきます。

    1:舌を下の歯の先端に付ける
    舌先が下の前歯の裏側に軽く触れている状態を作ります。これが基本のポジションです。

    2:下の歯よりも舌が上に上がらないようにする
    舌が浮き上がると喉の奥が塞がってしまいます。舌は低い位置をキープして下さい。

    3:喉の奥の壁面がしっかり見えるように舌を安定させる
    鏡を見ながら口を開けて「あ」と言ってみて下さい。喉の奥がしっかり見えていればOKです。見えない場合は舌が邪魔になっている可能性があります。

    4:舌が窪んだりしないように注意する
    舌を無理に押し下げて窪ませてしまう方がいらっしゃいますが、これは逆効果です。舌は自然にフラットな状態を保って下さい。

    5:口の大きさは指一本入るかどうかぐらい
    意外に感じるかもしれませんが、口を大きく開けすぎる必要はありません。上下の開きは控えめでOKです。

    6:唇を横に広げ、上の歯を見せることで大きな口を作る
    縦に大きく開けるのではなく、唇を横に広げたり上の歯を見せたりすることで口の開きを確保して下さい。この方が喉への負担が少なく、自然に喉が開きやすくなります。

    以上の6つのポイントを維持した状態で「あー」と発声ができれば、喉が開いている状態だと言えます。
    何も喉仏だけが喉が開いている・閉じているの判断材料ではありません。むしろ女性の場合は喉仏が見えにくいですから、この6つのポイントを実践して頂いた方が感覚を掴みやすいと思います。

    練習のコツと注意点

    最後に、この練習を効果的に行うためのコツをいくつかお伝えします。

    まずは楽な音域で練習する
    いきなり高音でこの6つのポイントを維持しようとすると難しいです。まずは話し声ぐらいの楽な音域で「あー」と発声し、喉が開いた感覚を身体に覚えさせて下さい。
    その感覚が安定してきたら、少しずつ音程を上げていきましょう。

    鏡を使って確認する
    舌の位置や口の開き方は、自分の感覚だけだとズレやすいものです。鏡を見ながら練習することで、正しいフォームが身につきやすくなります。

    無理に長時間続けない
    喉の開き方の練習は集中力も使いますし、慣れないうちは喉も疲れやすいです。最初は10分程度を目安にして、喉に違和感を感じたらすぐに休んで下さい。

    喉を開くということについては、こちらでも詳しく解説しています。
    ボイストレーニングの「喉を開く」とは。コツや方法をご紹介。

    まとめ

    高音で喉仏が上がってしまうこと自体は、身体の自然な反応であり必ずしも悪いことではありません。
    ただし、喉の痛みや声の詰まりを感じる場合は喉を開く意識を持つことが大切です。

    今回ご紹介した「あ」の発声における6つのポイントを日々の練習に取り入れて頂ければ、喉を開いた状態で高音を出す感覚が少しずつ掴めてくるはずです。

    ただ、文章でお伝えできることにはどうしても限界があります。
    独学で行き詰まりを感じている方は、ぜひ一度ブラッシュボイスの無料体験レッスンで実際にトレーナーに見てもらうことをおすすめします。喉の状態は人それぞれですので、直接見させて頂くことでより的確なアドバイスが可能です。

    ミックスボイスの出し方やお悩み改善(換声点が上手くいかない・声は出るが弱々しいなど)についてはこちらのページもご確認下さい。
    ミックスボイスの出し方のコツや練習方法まとめ

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