お酒を飲んでも喉を痛めずにうまく歌う方法

    いつもボイストレーニング、お疲れ様です。
    本日は鉄壁のサトシさんから頂きました「お酒を飲んだ時にカラオケをする場合、喉を痛めずに歌う方法はありますか?」という内容に対して回答と解説をしていきます。

    飲み会の二次会でカラオケに行く機会は多いですよね。お酒が入ると気分も盛り上がり、つい熱唱してしまうものです。しかし翌日になって「声が出ない…」「喉がガラガラだ…」と後悔した経験がある方も多いのではないでしょうか。

    この記事では、お酒を飲んでも喉を痛めずにカラオケを楽しむための具体的な方法をボイストレーニングの観点からお伝えしていきます。ボイトレ未経験の方でも意識できるポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

    ボイトレ簡単質問箱

    目次

    お酒を飲んでも喉を痛めずにうまく歌う方法

    ハンドルネーム : 鉄壁のサトシ
    ご質問タイトル : お酒を飲んでもうまく歌う方法
    ご質問内容 :

    カラオケとお酒が大好きで、よく二次会はカラオケで飲みながら楽しんでいます。
    最近はコロナの影響で自粛気味ですが。
    お酒を飲んでカラオケに行くと大体は喉を枯らしてしまうのですが、お酒を飲みながら歌っても喉への負担を減らす方法や技術はあるのでしょうか。
    ボイトレなどやった事はありません。

    なぜ飲酒して歌うと喉を痛めやすいのか?

    まず前提として、なぜお酒を飲んだとき喉を痛めてしまうのかというと、大きな声を張り上げすぎてしまうからというのが大きな要因だと思います。アルコールが入ると気分が高揚し、自分がどれくらいの声量で歌っているかの感覚が鈍くなります。その結果、普段よりも無意識に大きな声を出してしまい、喉に過度な負担がかかってしまうのです。

    加えて飲酒により毛細血管の血流が良くなり肥大してしまうことで、喉が赤みを帯びやすくなります。
    それにより喉のイガイガや声枯れ(嗄声)が助長されてしまいます。

    もう一つ見落とされがちなのが、アルコールによる脱水作用です。お酒には利尿作用があるため、体内の水分が失われやすくなります。声帯は適度な水分がないと滑らかに振動できませんので、乾燥した状態で無理に歌うと声帯に大きなダメージを与えてしまう可能性があります。

    上記のように、飲酒による歌への悪影響はいくつか考えられます。
    しかし、歌というのは少々喉に赤みがあった方が声帯からスムーズに声が出せるという特徴もありまして、必ずしもお酒を飲んだから悪いというわけではないのです。
    リラックスした状態で歌を歌うこともお酒の力を借りてできるようになるので、適量であれば必ずしも悪いとは思いません。普段は緊張して声が出にくい方が、ほどよくリラックスした状態で伸びやかに歌えるケースもあるのです。

    飲酒時に喉を痛めたり声を枯らしたりさせない具体的方法

    さて、上記のような事実関係の前提を踏まえた上でお話を進めていこうと思います。技術的にボイストレーニングでお酒を飲んでも声が枯れないようにするには、喉を開くのがポイントだと思います。

    そしてもう1点は腹式呼吸と共鳴をしっかり行うこと。
    さらには全身が力まないこと。
    ですからすべてまとめると4点ですね。

    お酒を飲んでも喉を痛めない為の大事なポイント4つ

    1. 喉を開く
    2. 腹式呼吸
    3. 共鳴
    4. 全身が力まない

    それぞれ詳しく解説していきます。

    1. 喉を開く

    喉を開くためにはわかりやすく言うと、舌と下の前歯が子音発声時以外は確実にくっついていることがポイントです。
    舌と前歯が母音の際にくっついていれば、強引ではありますが確実に喉はある程度開かせることができます。

    飲酒時は特に喉が閉まりやすくなる傾向があります。これはアルコールの影響で筋肉のコントロールが甘くなるためです。意識的に「喉を開く」感覚を普段から身につけておくと、お酒が入った状態でも自然と喉を開いたまま歌えるようになります。

    具体的には、あくびをしたときの喉の奥の広がりをイメージしてみてください。あくびの瞬間、喉の奥は大きく開いていますよね。あの感覚を歌っている最中にもキープするのが理想的です。

    喉の開き方については下記で具体的に書かれていますので、ぜひあわせて参考にしてみてください。

    ボイストレーニングの「喉を開く」とは。コツや方法をご紹介

    2. 腹式呼吸

    こちらも他のコラムでたくさん書かれているのですが、腹横筋を意識した腹式呼吸をしっかりと行ってください
    そうすることで結局は力まない発声方法が体に馴染んでくることになりますので、必ず腹式呼吸は普段からできるようにしておきましょう。

    お酒を飲んだ状態では、呼吸が浅くなりがちです。浅い呼吸のまま歌おうとすると、喉の力だけで声を出そうとしてしまい、いわゆる「喉声」になってしまいます。腹式呼吸がしっかりできていれば、お腹から息を支えて声を出せますので、喉への負担を大幅に軽減できます。

    カラオケに入る前に、少しだけ腹式呼吸を意識してみましょう。お腹に手を当てて、息を吸ったときにお腹が膨らみ、吐いたときにお腹がへこむ感覚を確認するだけでも効果があります。

    【ボイトレノウハウ1】歌唱における腹式呼吸の必要性とは? (図解あり)

    発声練習・腹式呼吸の習得におすすめのトレーニング方法

    3. 共鳴

    腹式呼吸ができていなければ、共鳴もできるようにはなりません。
    共鳴は上咽頭での声の響きのことを言うのですが、この共鳴がしっかりできていないと、飲酒をされた時は「大きな声を出さなければならない」という考えに行ってしまいがちなので、注意が必要です。

    大声を出さなくても声が上咽頭で響いていれば結局はボリュームは増すのだという真実に基づいて歌を歌っていく癖をつけていくといいと思いますね。

    よくある誤解として、「声が通らないのは声量が足りないから」と思って力任せに歌ってしまうケースがあります。しかし実際には、共鳴がうまく使えていないだけであることがほとんどです。共鳴ポイントを意識するだけで、無理なく声が通るようになります。

    飲酒時こそ、力で歌うのではなく「響かせる」意識を大切にしてみてください。鼻の奥(鼻腔)や頭の上あたりに声を響かせるイメージで歌うと、喉への負担を抑えながらも十分な声量を出せるようになります。

    具体的な共鳴のやり方は下記をご参考ください。

    【ボイトレノウハウ6】共鳴 (図解あり)

    4. 全身が力まない

    お酒を飲むと、とにかく人間は全身が力む傾向にあります。
    これは前述した精神的リラックスとは逆にフィジカル面での力みですね。
    高揚してきてしまうので、ある意味では仕方がないことですが、なるべく力まない方向で歌を歌わないといけないと考えます。

    特に注意したいのが、肩・首・顎まわりの力みです。お酒が入ると肩に力が入りやすくなり、首や顎も固くなりがちです。歌う前に軽く肩を回したり、首を左右にゆっくり倒したりしてストレッチをするだけでも、かなり違います。

    マイクを握る手にも意識を向けてみてください。マイクをギュッと強く握りしめていると、その力みが腕から肩、そして喉まで伝わってしまいます。マイクは軽く持つようにしましょう。

    どうしてもお酒を飲んだ際に力が入ってしまうのであれば、前述しております1から3を確実にできるようにしておく。
    1から3までができるようになっていれば、自然と4もできるようになっているはずです。

    飲酒カラオケで実践したいプラスアルファの対策

    上記4つのポイントに加えて、飲酒時のカラオケをより安全に楽しむためのコツをいくつかお伝えします。

    こまめに水分補給をすること。これはとても重要です。お酒だけを飲み続けるのではなく、合間にお水を挟むようにしましょう。先ほどお話ししたように、アルコールには利尿作用がありますので、意識的に水分を補給して声帯の乾燥を防ぐことが大切です。

    また、自分の声域に合った選曲を心がけることも大事です。お酒が入ると「この曲いける!」と普段は歌わないような高音の曲にチャレンジしたくなりますが、無理な高音は喉を一気に痛める原因になります。飲酒時こそ、自分が楽に歌える音域の曲を選ぶようにしましょう。

    さらに、歌と歌の間にしっかり休憩を入れることもおすすめです。連続して何曲も歌い続けると喉への負担が蓄積しますので、他の人が歌っている間は喉を休ませてあげてください。

    お酒よりもタバコの方が喉に悪い

    ところでお酒よりもタバコの方が喉には害を及ぼします。これは副流煙でも同様です。
    ですからタバコを吸いながら歌うということはそれなりに実害がありますので、ご注意願います。

    カラオケボックスでは喫煙可能な部屋もありますが、歌うことを考えるのであれば禁煙の部屋を選ぶのが理想的です。タバコの煙は声帯を直接的に刺激し、炎症を引き起こしやすくなります。自分が吸わなくても、同席者の副流煙でも影響を受けますので、できる限り煙のない環境で歌うことをおすすめします。

    翌日に声が枯れてしまった場合の対処法

    どんなに気をつけていても、飲酒カラオケの翌日に声がガラガラになってしまうことはあります。そんなときの対処法についても触れておきます。

    まず大切なのは、無理に声を出さないことです。声が枯れている状態は、声帯が炎症を起こしているサインです。そこで無理に声を出すと、さらに悪化してしまいます。可能であれば声を出す量を最小限にして、喉を休ませてあげてください。

    水分をしっかり摂ること、のど飴やはちみつなどで喉を潤すことも効果的です。部屋の加湿にも気を配りましょう。

    なお、声枯れが数日経っても治らない場合や、声枯れが頻繁に起こる場合は、声帯ポリープなど別の問題が隠れている可能性もあります。そのような場合は耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。

    また、歌った翌日に鼻が詰まった感じがする場合もあります。これは飲酒による粘膜の腫れや、カラオケボックスの空調の影響なども考えられます。気になる症状が続く場合は医師に相談してみてください。

    普段からのボイストレーニングが最大の予防策

    ここまでお酒を飲んだときの歌い方のコツをお伝えしてきましたが、結局のところ最も効果的なのは、普段からボイストレーニングで正しい発声を身につけておくことです。

    正しい発声が体に染みついていれば、お酒が入った状態でも自然と喉に優しい歌い方ができるようになります。前述の「喉を開く」「腹式呼吸」「共鳴」「脱力」の4つは、ボイトレの基礎中の基礎です。これらがしっかりできていれば、飲酒時に限らず、日常的に喉を痛めにくい歌い方が身につきます。

    ボイトレ未経験の方でも、基礎からしっかり学べる環境であれば短期間で効果を実感できるはずです。お酒を飲んでもカラオケを思い切り楽しみたいという方は、ぜひ一度ボイストレーニングを体験してみてはいかがでしょうか。

    それではまた、ご質問等ございましたらお気軽にご連絡いただければと思います。
    ありがとうございました。

    ブラッシュボイスでは、飲酒時のカラオケでも喉を痛めない正しい発声法を基礎からしっかりとレッスンしています。喉を開く方法や腹式呼吸の使い方など、一人ひとりの課題に合わせたトレーニングを行っていますので、興味のある方はぜひボイトレ無料体験レッスンにお越しください。

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