歌におけるスタッカートとその意味について

今回は、歌唱におけるスタッカートとその意味についてお話致します。
先ずスタッカートとは、【その音を短く切って演奏する】という意味です。
歌唱におけるスタッカートであれば【その音を短く切って発声する】ということですね。

音の短さ、スタッカートの強弱などを使い分けることによって軽やかさ、躍動感、力強さなど様々な表現力を身に付けることができます
スタッカートを練習することによりアタック(音の立ち上がり)や、リズム感が良くなる等のメリットもあります。

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目次

歌におけるスタッカートの練習方法

①ドッグブレス

まずは息だけでスタッカートの練習をします。
腹式呼吸を使って息を吐いたり吸ったりする運動をスタッカートで行います。
「ハッハッハッハッ…」と犬のような状態で素早く呼吸を繰り返します。
1秒弱の間に、息を吸って吐くという一連の動作を行います。
これを30秒ほど継続して練習しましょう。
これをドッグブレスといいます
メトロノームを使って正確なリズムで行うのも効果的で良いですね。
余談ですが、メトロノームについてはいiPhoneやAndroidにてアプリも無料でありますので、念の為下記に記載しておきますので、お持ちでなければダウンロードしてみて下さい。

iPhone:メトロノーム – ビート, テンポ と リズム
Android:メトロノーム – 楽器のテンポ

口は半開きの状態にします。
舌や顎に力を入れず、上の歯と下の歯の間は人差し指が1本入るか入らないかくらいの開き具合です。

このとき、腹式呼吸で行うこと、正しいお腹の動きが出来ていることが重要ですので、確認しながら行ってください。
正しい腹式呼吸の仕方やお腹の動きについては下記の記事にノウハウを掲載しておりますので、あわせてお読み下さい。
https://brushvoice.net/voice-training/abdominal-breathing

ドッグブレスは「アタック(音の立ち上がり)」の練習でもあります。
息は鋭く、芯を感じるような空気を吐くことができていなければなりません。
自分の手のひらを口の前に持ってきて確認してみてください。
生ぬるい温度の空気が出ていては失敗です。

全身の力みをとり、確実に腹式呼吸で練習しましょう。

②声を使ったスタッカート

ドッグブレスができるようになったら、今度は実際に声を乗せてスタッカートの練習をしていきましょう。
ドッグブレスでは息のアタックでしたが、こちらは声のアタックが重要です。
「ア」「ア」「ア」…とスタッカートで、短いインターバルで発声し、どれだけ共鳴とアタック感がでているかが重要です。
スタッカートの練習では腹式呼吸、お腹の動きに加え、共鳴も重要です

共鳴については下記で詳しく解説していますのであわせてお読み下さい。
https://brushvoice.net/voice-training/resonance

1秒間の間に、吸って吐くという腹式呼吸を使った発声を1サイクルとして30秒間繰り返します。
スタッカートの練習でも、全身(特に顎や肩など)に力が入ってしまわないようにしましょう。
リズムを均等に練習を行うことが大切ですので、こちらもメトロノームを使うのが効果的です。
このスタッカートの練習をマスターすることにより、歌唱時にブレスに余裕が出てきます。

「ア」でのスタッカートができるようになったら、他の母音や子音でも練習してみましょう。

まとめ

冒頭にもお話ししたように、スタッカートで得た技術を歌唱時に実際に使うことができれば、アタック感を出すことができたり、アクセントをつけたりすることができたり、歌の表現力も豊かになります。
スタッカートで使うお腹の動きをマスターすることにより、歌唱自体のレベルも上がりその他の歌唱方法にも役立ちます。

お腹の動きだけではなく、ドッグブレスもスタッカートの練習も、基本的な腹式呼吸や共鳴などができている必要があります。
正しく行うことができているかご自分での判断が難しい場合は、体験レッスンも行っていますので是非お気軽にお越しください♪

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