『残酷な天使のテーゼ』の高橋洋子さんの歌い方について

    こんにちは。ブラッシュボイス・関東代表ボイストレーナーの立花香穂里です。

    アニメソングやカラオケの定番として絶大な人気を誇る『残酷な天使のテーゼ』。
    アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の主題歌として1995年に発表されてから30年以上が経った今でも、カラオケランキング上位に入り続けている名曲です。
    世代を問わず多くの方に親しまれ、「カラオケで歌いたい曲」としても常に挙がる一曲ではないでしょうか。

    今回は、この『残酷な天使のテーゼ』を歌う高橋洋子さんの歌い方の特徴を、ボイストレーニングの視点から詳しく解説していきます。
    カラオケで上手く歌いたい方や、歌い方のコツを知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

    目次

    高橋洋子さんの歌い方の特徴

    まず『残酷な天使のテーゼ』を歌う高橋洋子さんの歌い方について、大きな特徴をいくつかご紹介します。

    ①発声がストレートでブレない

    高橋洋子さんの最大の特徴は、声をまっすぐに出すストレートな発声です。
    ビブラートやしゃくり(歌い始めの音を下からすくい上げるような歌唱方法)も効果的に使われていますが、基本的には声がブレることなくまっすぐ伸びています。

    この安定感のあるストレートな発声は、力強いメロディラインを支える土台になっています。
    ボイストレーニングではロングトーンの練習でこの「まっすぐ声を伸ばす力」を鍛えることができます。
    声をブレさせずにまっすぐ出し続ける技術は、カラオケ上達の基本でもあります。

    ②発音が非常に明瞭

    高橋洋子さんの歌を聴いていると、歌詞の一文字一文字がとてもはっきりと聴こえることに気づきます。
    この発音の明瞭さには、主に以下のポイントがあります。

    ・子音をしっかりと発音し、言葉の立ち上がり(発声する瞬間)が早い
    ・母音の「あいうえお」がきれいなフォームで、一文字ごとにきちんと声が伸びた状態で歌えている
    ・子音から母音へスムーズに移行し、声が途切れなく送り出されている

    この3つが揃うことで、聴く人にとってストレスのない、非常に聴き取りやすい歌声が生まれています。

    ③聴きやすく芯のある声

    高橋洋子さんの歌声は、明るい響きを持ちながらも細くなりすぎず、芯のある声で全体が統一されています。
    キンキンと耳に刺さることなく、それでいて力強さも感じさせる絶妙なバランスです。

    これは歌っているご本人が気持ちよく発声できるだけでなく、聴く方にとっても心地よいトーンで歌われているということです。
    サビの高音部分でも声質が大きく変わらない安定感は、ミックスボイスなどの歌唱方法を自然に身につけている証でもあります。

    発音の明瞭さを深掘り|子音と母音の使い方

    高橋洋子さんの発音の明瞭さについて、もう少し具体的に見ていきましょう。

    たとえば「し」(shi)という文字を発音する場合、一般的には言葉の立ち上がりがゆっくりになりがちです。

    てんし< ・しょ<う(お)ねん
    このように子音が弱く始まるパターンが多いのですが、高橋洋子さんの場合は

    てんし= ・しょ=う(お)ねん
    と、子音(sh)と母音(i)が同時にスッと出ているのがわかります。
    さらに、子音部分の「sh」に強めの息を当てて発音しているのも特徴的です。

    ボイストレーニングではよく「先に母音の口の形を作っておいて、その後子音を息にのせて発声するように」とお伝えします。
    発音する準備を早くすることで発声がスムーズになるだけでなく、メリハリのある歌い方ができるようになります。

    そして子音に続く母音部分では、

    しょ<お(う O)ーーね(nE)ーーんよ

    伸びている部分でそれぞれきちんと声が響きやすい口の形を作り、母音を伸ばしています。
    この部分で声が揺れたりビブラートを使いすぎることなくストレートに歌うことで、声がまっすぐ聴こえるのです。

    軟口蓋への意識が声の響きを生む

    発音の明瞭さで「母音の口を早く作る」という点を挙げましたが、高橋洋子さんがこの発声で上手く使えているのが「軟口蓋」の部分です。

    軟口蓋とは上あごの奥の方にある柔らかい部分のことで、ここのスペースをうまく使って声を当てるように歌うと、声がよく響くようになります。

    軟口蓋に響くようにするためには、のどの奥のスペースが広く保てる状態=「のどが開いている」状態を作り出すことが必要です。
    ボイストレーニングではこの「のどを開ける」ということはとても重要なテーマで、トレーニングでも常に意識するポイントです。
    ボイストレーニングの「喉を開く」とは。コツや方法をご紹介。

    高橋洋子さんが歌っている映像を見てみると、笑った時のように頬が少し高く、上の前歯が見える感じで歌っています。
    上あごを高くキープする歌い方が自然と身についているのです。

    軟口蓋への響きがうまくいくと、声を明るく一定に保つことができます
    高橋洋子さんは軟口蓋の響きをうまく使うことで、明るい発声ができるだけでなく、聴いている方にも聴きやすい声を作り出しているといえます。

    カラオケで「残酷な天使のテーゼ」を上手く歌うためのポイント

    ここまでの分析をもとに、カラオケで『残酷な天使のテーゼ』を上手く歌うためのポイントをまとめます。

    ・声をまっすぐ伸ばすことを意識する
    ビブラートをかけすぎず、まずはストレートに声を出す練習をしましょう。ロングトーンの練習が効果的です。

    ・子音の立ち上がりを早くする
    歌詞の一音一音を丁寧に、子音をはっきりと発音することを意識してみてください。

    ・喉を開いた状態をキープする
    口を縦に開き、上あごを高く保つイメージで歌うと、声が響きやすくなります。

    ・サビの高音で力まない
    サビの盛り上がりで力んでしまうと声が詰まりやすくなります。ミックスボイスの歌唱方法を取り入れることで、高音域でも楽に歌えるようになります。

    ボイトレの課題曲としての「残酷な天使のテーゼ」

    高橋洋子さんの歌い方はとても発声がまっすぐ伸びていて、ボイストレーニングに取り組んでいる方にはとても参考にしやすい歌い方です。

    今回は子音・母音の使い方や軟口蓋への響きをポイントにお伝えしましたが、その他にもビブラートの使い方など、息と声がきれいにのっていてお手本になる部分がたくさんあります。

    ブラッシュボイスでは、アーティストの歌い方を参考にしながら、ご自身の歌い方の幅を広げていくレッスンを行っています。
    「憧れのあのアーティストのような歌い方をしたいけれど、どうしたら少しでも近づけるんだろう」とお悩みの方は、ぜひボイトレ無料体験レッスンを受けてご相談ください。お待ちしております。

    株式会社ブラッシュボイス
    関東代表ボイストレーナー/立花香穂里

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