こんにちは。ブラッシュボイスです。
「裏声の練習をしたいけど、どんな曲で練習すればいいのかわからない」「ファルセットの練習曲を探しているけど、自分のレベルに合った曲がわからない」――そんなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
日々のレッスンでも、裏声を使った曲を課題曲に選ぶ方はたくさんいらっしゃいますが、選曲を間違えると練習効果が半減してしまうというのが正直なところです。
逆に、自分の課題にぴったり合った曲を選べれば、楽しみながら裏声を鍛えていくことができます。
この記事では、裏声・ファルセットの練習におすすめの曲を男女別・難易度別に厳選してご紹介します。
選曲のポイントや曲を使った効果的な練習方法についてもお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
なお、文章だけでは発声の細かな感覚をすべてお伝えするのに限界がありますが、できる限りイメージしやすいようにまとめました。
裏声の練習曲を選ぶ前に押さえておきたい基礎知識
裏声(ファルセット)とは
裏声とは、声帯を薄く伸ばして縁だけを振動させる発声法のことです。
地声(チェストボイス)と比べると、息が混じった柔らかくて軽い響きが特徴で、高音域を出すときに使われます。
音楽の世界ではファルセットと呼ばれることが一般的です。
裏声の基礎的な出し方やコツについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、「そもそも裏声がうまく出せない」という方はぜひ先にご確認下さい。
裏声(ファルセット)の出し方|コツと練習方法をプロが徹底解説
なぜ曲を使った練習が大切なのか
裏声の基礎練習として、母音の「う」や「え」でロングトーンを出すトレーニングはとても有効です。
しかし、実際の曲の中で裏声を使うには、基礎練習だけでは足りません。
曲の中では、地声から裏声に切り替えたり、裏声から地声に戻したり、テンポに合わせてフレーズをつなげたり――さまざまな要素が同時に求められます。
つまり、曲を使った練習は「裏声を実戦で使える力」を身につけるために不可欠なのです。
裏声の練習に向いた曲を選ぶポイント
ファルセットの練習曲を選ぶ際には、次のポイントを意識してみて下さい。
- 裏声パートが明確にわかる曲:どこで裏声に切り替えるのかがはっきりしている曲は、初心者にも取り組みやすいです
- テンポが速すぎない曲:ゆったりしたテンポの曲の方が、声の切り替えを丁寧に練習できます
- 自分の音域に近い曲:無理に高すぎる曲を選ぶと、力んで喉を痛める原因になります
- 好きな曲であること:楽しく続けられることが上達への最短ルートです
これらを踏まえて、ここから男女別のおすすめ練習曲をご紹介していきます。
【男性向け】裏声・ファルセットの練習におすすめの曲
初級:裏声パートが少なめで取り組みやすい曲
まずは、裏声パートがシンプルで、初心者でも取り組みやすい曲からご紹介します。
地声と裏声の切り替えが少なく、ファルセットに慣れるための第一歩としておすすめです。
- さくら~独唱~/森山直太朗:サビ全体を裏声で歌い上げる構成で、ゆったりしたテンポが練習しやすいです。息をたっぷり使って響かせる感覚をつかめます
- 涙/GENERATIONS from EXILE TRIBE:バラード調で裏声パートが明確に分かれており、地声からの切り替えを丁寧に練習できます
- 奏(かなで)/スキマスイッチ:サビに自然な裏声が含まれ、テンポもゆったりしているので声のコントロールを意識しやすい楽曲です
初級の曲を練習する際は、まずは裏声パートだけを取り出して繰り返し歌うことを意識しましょう。
曲の最初から最後まで通して歌おうとせず、裏声が使われるフレーズだけをピンポイントで反復するのが効果的です。
特に大切なのは脱力です。体がフワッと浮くような、力の抜けたイメージを持って発声してみて下さい。
中級:地声との切り替えが多い曲
基本的な裏声が出せるようになったら、次は地声と裏声を素早く切り替える力を鍛えていきましょう。
- ESCAPE/MOON CHILD:サビで地声と裏声が交互に出てくる構成で、切り替えのトレーニングに最適です
- We Will ~あの場所で~/EXILE:力強い地声パートと柔らかい裏声パートのコントラストが特徴で、声色の切り替えを練習できます
- Family Song/星野源:自然体なファルセットが随所に散りばめられており、力まず軽やかに裏声を出す感覚を養えます
上級:高難度のファルセットに挑戦する曲
裏声の表現力や音域の広さが求められる上級曲です。
ある程度ファルセットに自信がついてきた方におすすめします。
- もう恋なんてしない/槇原敬之:サビの高音域を裏声で丁寧に歌い上げる必要があり、息のコントロール力が試されます
- ハナミズキ/一青窈(男性カバー):原曲は女性アーティストですが、男性が歌う場合はサビで裏声を多用するため、ファルセットの持久力を鍛える良い練習になります
- カブトムシ/aiko(男性カバー):女性曲を男性が原キーで歌うと裏声の連続になるため、ファルセットの安定感を高める高度なトレーニングとして活用できます
【女性向け】裏声・ファルセットの練習におすすめの曲
初級:裏声の美しさを活かしやすい曲
女性の場合、男性に比べて地声と裏声の境目がわかりにくいことが多いです。
そのため、まずは「ここは裏声で歌うんだ」と意識しやすい曲から始めるのがおすすめです。
- Jupiter/平原綾香:息をたっぷり使ったファルセットが特徴的で、裏声の響かせ方を丁寧に練習できます。テンポもゆったりしていて取り組みやすいです
- サクラ色/アンジェラ・アキ:サビにかけて自然に裏声へ移行する構成で、地声からのスムーズな切り替えを身につけるのに適しています
- ハナミズキ/一青窈:歌い出しからサビまで、裏声のコントロールが求められる部分が段階的に出てくるため、ステップを踏みながら練習できます
女性は普段の話し声の延長で高い声が出せてしまうため、「喉を締めた高い声」と「裏声」の区別がつかないまま歌ってしまうケースが少なくありません。
喉がキュッと締まる感覚がある場合、それは裏声ではなく地声で無理に高音を出している可能性があります。
息が自然に流れて、ため息をつくような軽い感覚で声が出ているかどうかを確認しながら練習してみて下さい。
中級:表現力が求められる曲
裏声の基本的な出し方をつかめたら、裏声に感情や抑揚をのせる練習にステップアップしていきましょう。
- もらい泣き/一青窈:独特の節回しの中で裏声が効果的に使われており、表現力を磨くのにぴったりです
- First Love/宇多田ヒカル:ウィスパーな歌唱方法と裏声が融合したスタイルで、息の使い方と声の繊細なコントロールを学べます
- やさしさで溢れるように/JUJU:サビの高音域を裏声で丁寧に歌い上げる構成で、ファルセットの安定感と持久力が求められます
上級:高度なファルセットテクニックを磨く曲
裏声の音域・声量・表現の幅が試される上級曲です。
- 三日月/絢香:力強い地声と繊細な裏声の切り替えが頻繁に出てきて、声帯のコントロール力が鍛えられます
- 花束を君に/宇多田ヒカル:裏声で歌う部分の音域が広く、低い裏声から高い裏声まで使いこなす力が必要です
- ドライフラワー/優里(女性カバー):男性曲を女性が歌うことで普段とは違う音域で裏声を使う練習になり、裏声の柔軟性を高められます
裏声の練習曲を使った効果的な練習方法
ステップ1:まずは聴き込む
練習曲が決まったら、いきなり歌い始めるのではなく、まずは何度も繰り返し聴いて、裏声が使われている場所を正確に把握することから始めましょう。
「ここで地声から裏声に切り替わっている」「ここは裏声のまま音が上がっている」など、裏声のパートを耳で把握できるようになると、実際に歌うときのイメージがぐっとクリアになります。
ステップ2:裏声パートだけを取り出して練習する
次に、裏声が使われているフレーズだけを切り取って集中的に練習します。
このとき意識したいのは、脱力した状態で、息をしっかり流しながら声を出すことです。
肩や胸に力が入ってしまうと、裏声がかすれたり途切れたりしやすくなります。体がリラックスしたまま声だけがスーッと前に飛んでいくような感覚を目指して下さい。
なお、ハミングで裏声の共鳴ポイントを確認してから曲の練習に入ると、声が響きやすくなります。ウォーミングアップとしてもおすすめです。
ステップ3:地声とのつなぎを意識して通して歌う
裏声パートが安定してきたら、いよいよ曲全体を通して歌います。
このとき最も重要なのは、地声から裏声への切り替えポイントでスムーズに移行できるかどうかです。
切り替えがうまくいかない場合は、腹式呼吸が浅くなっていないか、体に余計な力が入っていないかを確認してみましょう。
切り替えの瞬間こそ、ゆっくりとしたテンポで丁寧に練習することが大切です。反復練習を重ねることで声帯も慣れていき、自然と切り替えがスムーズになっていきます。
地声と裏声をつなぐ技術をさらに深めたい方は、ミックスボイスのトレーニングについての記事もぜひ参考にしてみて下さい。
ミックスボイスは地声と裏声の中間的な歌唱方法で、切り替えの滑らかさを高めるのにとても有効です。
裏声の練習曲に取り組むときの注意点
喉の力みに注意する
裏声を出そうと意識しすぎると、どうしても喉に力が入りがちです。
喉仏が上がって苦しい感覚がある場合は、一度リセットして脱力し直しましょう。
あくびをする直前のような喉の開き具合をイメージすると、自然に力が抜けやすくなります。
最初から完璧を目指さない
裏声は繊細な発声技術です。最初はかすれたり、音程が不安定になったりするのは当然のことですので、焦らず少しずつ精度を上げていくことを意識して下さい。
特に独学の場合は、正しい方向に進んでいるかどうかの判断が難しい部分もあります。
もし行き詰まりを感じたら、プロのボイストレーナーに一度見てもらうだけでもコツがつかめることが多いです。
練習前のウォーミングアップを忘れずに
曲を歌う前には、必ずウォーミングアップを行って下さい。
ハミングや腹式呼吸で体と声帯を温めてから曲に取り組むことで、喉への負担を軽減しながら練習効果を高められます。
まとめ
裏声・ファルセットの練習曲の選び方と、おすすめの曲を男女別・難易度別にご紹介してきました。
ポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 自分のレベルと音域に合った曲を選ぶことが最も重要
- まずは裏声パートだけを取り出して集中的に練習する
- 脱力と腹式呼吸を意識して、力みのない裏声を目指す
- 地声と裏声の切り替えがスムーズにできるようになったら、曲全体を通して歌う
- 焦らず反復練習を積み重ねることが上達への近道
文章だけでお伝えできるのは、どうしても5割程度が限界です。
残りの5割は、実際に声を聴いたうえでの体の使い方のアドバイスや、発声のクセに対する個別のフィードバックなど、レッスンの現場でしかカバーできない部分になります。
ブラッシュボイスでは、裏声の基礎はもちろん、ミックスボイスなどの歌唱方法まで一人ひとりに合わせて丁寧にレクチャーしています。
「独学で伸び悩んでいる」「自分に合った練習曲のアドバイスがほしい」という方は、ぜひ一度ボイトレ無料体験レッスンにお越し下さい。
株式会社ブラッシュボイス
