「歌唱時にフリップしてしまうので、対策方法として何かあるか」というご質問を頂きましたので、早速回答をしていきたいと思います。
歌唱時にフリップしない方法
ハンドルネーム : まこと
ご質問タイトル : フリップについて
ご質問内容 :
歌で悩みがあり、たどり着いたのがここでした。
ご回答して頂くと助かります。
よろしくお願い致します。
私の歌のクセで元々にアタックが強く長年の悩みでしたが、声の発声時にゆっくり息を吸ってから、やさしく発声する事でアタックは弱まりました。
それに伴いロングトーンや強めの発声するタイミングでフリップの現象がでてきました。
今はフリップをしないようにサビの時に発声の力を7割に押さえて歌ってますが、なにか打開策はありますでしょうか?
フリップはしますが、最近では声が優しくなりその優しさをキープしながらフリップ対策の知恵を授かりましたら幸いです。
フリップとはどういった現象か?
「フリップ=地声から裏声に意図せず裏返ってしまう時の音」という意味でボイストレーニング業界では解釈しております。
従いまして、上記の解釈に沿って解説致します。
フリップしやすい発声方法
まず、どういう発声方法がフリップし易いものなのかを端的に言えば、
- 力んでいる発声
- 息を多量に含んだ発声
という事が筆頭に挙げられます。
そう考えますと質問者様が仰られている内容から察すると、上記2点がまさに問題なのかなと推察致します。
優しく発声する、例えばウィスパーボイスの様な歌唱方法を高い音階でも歌で取り入れていると力みが生じたり、息が多量であったりする事から声が裏返ってしまうという感じなのかなと思われます。
サビを7割の力で抑えて歌っているという事ですが、そうすると今度はサビが弱々しい歌い方になってしまいませんか?
そうすると開放感が声に乏しくなり、サビっぽい歌い方が出来なくなってしまう。
しかし、力を入れたらフリップする。
そういう感じなのではないでしょうか。
ミックスボイスでフリップを回避する
そこで世の中で一般的な歌唱方法となったミックスボイスですが、まさに今回のケースはミックスボイスで歌う方向性でまとめ上げた方が良いのかもしれません。
ミックスボイスは歌唱方法の一種である程度息っぽさを出しつつも丸みのある声質で歌い上げ、換声点を分からなくして歌う歌唱技術です。
具体的な練習方法
練習方法として、
- C4ぐらいの音で「ア」のロングトーンを正しい発声方法で行う。
(この場合の正しい発声とは腹式呼吸と共鳴が正しく出来ているという事です) - ここに胸式呼吸を3割混ぜる感覚で声を少々息っぽくする。
- C5まで徐々に音階を上げて練習し、フリップしないであくまでも地声で発声出来る様にする。
ざっくりとした練習方法ですが、上記を試してみて下さい。
かなり説明の前置きを端折った内容ですし、きつい練習でもありますが、ミックスボイスで歌い上げる事が出来ればサビでも広がりを声で持たせつつ、優しく歌い上げる事が可能です。
まとめ
最終的に答えをまとめるとフリップ対策として今回アドバイス出来る事としてはミックスボイスで歌う方向にしてはいかがでしょうか、という事です。
あくまでも質問者様に沿った回答になりますので、万人に通用する回答にはならないと思いますが、参考にして頂けたら嬉しいです。
また何かご不明な点がございましたらご質問下さい。
なお、腹式呼吸、胸式呼吸、共鳴、ウィスパーボイス、ミックスボイスなどについてはブラッシュボイスのサイト内でかなりヒントになる回答が過去にたくさんございます。
いくつか参考になりそうなもののリンクを貼っておきますが、気になる事があればご自身でも当ホームページ内でキーワードを検索してみて頂けると良いのかなと思います。