今回はwacciのボーカル、橋口洋平さんの歌い方について解説していきます。
wacciさんの歌い方と感情の込め方について
『聞く人全ての「暮らし」の中にそっと入り込んでいけるようなPopsを 』というコンセプトで2012年にメジャーデビューしたポップロックバンドのwacciさん。
橋口洋平さんの、温かくて切ない、気持ちが寄り添うような歌声に魅了される方も多いのではないでしょうか。
すでに複数のアーティストさんがカバーしていらっしゃる『別の人の彼女になったよ』の歌い方についてお話ししていきます。
橋口洋平さんの声質
先ず橋口洋平さんの声質は、息の量のバランスが良く、芯があるけれど柔らかく優しい声質です。
しゃくり
例として1番Aメロの
♪べつのひとのかのじょに↑なったよ
♪ほんとにやさ↑しくしてくれるの
上記の赤字部分はしゃくり(音程を下から上にすくうようにずり上げる歌唱法)を使っています。
意識せずにしゃくりを入れるクセのある方も多いですが、正しい音程が取れるようになってからしゃくりを入れていきましょう。
フォール
1番Aメロ
♪こんどは あなたみたいに
いっしょにフェスで
この下線部はフォール(しゃくりの逆で、音程を下にずり下げる歌唱法)を入れています。
エッジボイス
例としてサビの
♪だからもう 会えないや ごめんね
1番Bメロ
キスやたいどだけで
こちらの下線部はエッヂボイスを使っています。
息を少し押し当てるイメージです。
エッジボイスを使うと切ない感じが伝わります。
エッジボイスについては下記を参考にしてみて下さい。
更にBメロは特に細かいアクセントが出てきます。
ハネのリズムを感じながら歌唱しましょう。
ビブラート
1番Aメロ
♪べつのひとのかのじょになったよ
この赤文字部分のようにフレーズの終わりに落ち着いた深い声でビブラートを入れています。
赤文字部分は音程も低く胸で共鳴させながらのビブラートです。
※ビブラートのやり方については下記を参考にしてみて下さい。
ビブラートのコツ、やり方・かけ方、種類別に練習方法をまとめました
いずれの歌唱方法も、腹式呼吸での基本的な発声、共鳴ができていることが前提です。
こちらで一度ご確認いただければと思います。
共鳴の方法や内容は下記を参考にして下さい。
リズム
『別の人の彼女になったよ』は、ハネのリズム(バウンス)です。
リズム感を鍛えることによって歌唱はスキルアップします。
リズムのトレーニングは発声できない環境でも行うことのできるトレーニングですので、是非行ってみてください。
具体的なリズム感の鍛え方は下記を参考にしてみて下さい。
どの曲にも共通しますが、曲を歌うのではなく詞をよむこと、歌詞をよく読み込み、歌唱の意味を理解することが大切です。
また、アーティストさんのブレスの仕方、リズムの取り方を真似してみるのもおすすめです。
橋口洋平さんの感情の込め方
1番Bメロ
キスやたいどだけで
また、サビの
だからもう 会えないや ごめんね
こちらの赤字の部分にはエッヂをかけて歌唱している為、切なさが伝わってきます。
エッヂボイスは、喉を一時的にキュッと締めて声を絞り出すイメージの発声方法です。
上記ビブラートの項目でお話しした、フレーズの終わりに落ち着いた深い声のビブラートも、切なさを助長させています。
1番Aメロ
こんどは あなたみたいに
こちらの赤字部分はウィスパーボイスを使って悲しさ切なさを表現しています。
ウィスパーボイスについては、「囁くような声」ですので、囁くように発声をすればウィスパーボイスは完成です。
ただし、マイク乗りを考えるとやはり基本的な共鳴ができてから行うのが良いでしょう。
『別の人の彼女になったよ』はゆったりしたテンポのバラードですので、落ち着いてリズムをとりながら歌唱しましょう。
また、どの曲にも共通しますが、曲を歌うのではなく詞を読むこと、歌詞をよく読み込み、歌唱の意味を理解することが大切です。
アーティストさんのブレスの仕方、リズムの取り方を真似してみるのもおすすめです。
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ボイストレーニングスクール・ブラッシュボイス
ボイストレーナー/近藤京樺