こんにちは。
ブラッシュボイス・関東代表ボイストレーナーの鈴木智大です。
クリス・ハートと言えばその綺麗な高音で日本のヒット曲のカバーをされていることで有名ですね。
しかし、クリス・ハートさんのオリジナル曲の「I LOVE YOU」という曲は「Still Loving You」という続編曲があります。
そして2つともそれに伴ったミニドラマまで制作される程とてもストーリー性のある切ないラブソングになっており、私も大好きな曲です。
今回はこの「I LOVE YOU」という曲をピックアップしつつ、クリス・ハートさんの高音をミックスボイスの解説も交えてお伝えして行きたいと思います。
ミックスボイスの出し方やお悩み改善（換声点が上手くいかない・声は出るが、弱々しいなど）についてはこちらのページもご確認下さい。
ミックスボイスの出し方のコツや練習方法まとめ
骨格の違いによる声の響き
クリス・ハートさんのような黒人さんは元々アジア系の人とは違い首も太く喉の空間も広いため、声が太く響きやすいという傾向があります。
そのため高い声を出しても芯のある強い声を綺麗に響かせることが出来るのです。
ちなみにヨーロッパ系の方は鼻が高くシュッとした骨格をされている方が多いので、高く細い声を出しやすいと言われています。
アジア系の方はどちらかと言うとその中間といったところでしょうか。
アコースティックギターとウクレレの響きが違うように、骨格の違いで響きに多少の差が出てくるのです。
何故あのような高音を楽に出せるのか！？
クリス・ハートさんが歌番組などで歌っている姿を見て「苦しそう」と感じたことは一度もありません。
大きな身体でどっしりと構えるように安定した声を楽に出し続けています。
これには秘密があります。
それは「ミックスボイス」です。
実はこのミックスボイス、強いミックスボイスと弱いミックスボイスがあります。
弱いミックスボイス
弱いミックスボイスはウィスパーボイスのような吐息混じりの声を高めの音で発声する方法で、
平井堅さんやEXILE ATSUSHIさんなどが頻繁に使っています。
強いミックスボイス
逆に強いミックスボイスとはどのようなものか。
地声で少しずつ音程を上げて発声していく過程で、地声だときついと感じる音域で息を混じらせると弱めのミックスボイスになりますが、この時に息を混じらせず、芯のある声を維持したまま、鼻の響きを感じたまま声を高くしていってみて下さい。
すると細く強い地声のような音色で強いミックスボイスが発声出来るはずです。
感覚としては裏とも表とも取れない不思議な声。
マイケルジャクソンさんがよく「Poooo」と発声しますが、あのような声をイメージすると解りやすいかもしれませんね。
この強めのミックスボイス、実は黒人さんは良く使っていますが日本人で頻繁に使っている人はあまり見かけません。
クリス・ハートさんの「I LOVE YOU」では基本は地声と裏声だけを使用していますが、高音も楽に伸びやかに歌えているのはこのミックスボイスの発声もスムーズに出来るからに他なりません。
地声と裏声の中間もスムーズに発声出来るため滑らかさが失われないのです。
この強めのミックスボイスが出来ることで、高音の歌が怖くなくなりますし、換声点（声が切り替わる点）が曖昧になり滑らかな歌が歌えるようになります。
換声点についてはこちらの記事も参考にして下さい
ミックスボイスからヘッドボイスの換声点をスムーズにする方法
【音源あり】裏声・換声点を強化する発声練習・正しい発声方法を身につけることの大切さ
地声と裏声の中間、切り替えポイント（換声点）での発声がうまくいかない
クリス・ハートさんのミックスボイス まとめ
クリス・ハートさんの歌を聴いていると実に簡単そうに歌っていますが、ここに至るまで相当努力されたはず。
まずは時間かけても良いのでミックスボイスをマスターすることから始めてみて下さい！
誰でも出来る発声ですので是非試してみて下さい。
ミックスボイスの出し方やお悩み改善（換声点が上手くいかない・声は出るが、弱々しいなど）についてはこちらのページもご確認下さい。
ミックスボイスの出し方のコツや練習方法まとめ
株式会社ブラッシュボイス
関東代表ボイストレーナー／鈴木 智大
