こんにちは。ブラッシュボイスです。
「喋り声も歌声もモワモワして、なんだかこもった感じがする」「息漏れが多くて声がスカスカに聞こえる」――こうしたお悩みは、ボイストレーニングのご相談の中でもとても多いテーマです。
実は、息漏れ声やこもった声の原因は「声帯がしっかり閉じていないこと」にある場合がほとんどです。声帯が十分に閉鎖されていないと、息だけが漏れてしまい、声に芯が生まれません。
この記事では、息漏れ声・こもった声を改善するための具体的な練習方法を、自宅でできるものを中心にご紹介します。文章だけでは伝わりにくい部分もありますが、できるだけ分かりやすくお伝えして参ります。
息漏れ声・こもった声になる原因とは?
改善法を知る前に、まずは「なぜ声がモワモワするのか」その原因を理解しておきましょう。原因が分かれば、対策も明確になります。
声帯閉鎖が弱い
声は、肺から送り出された息が声帯を振動させることで生まれます。このとき声帯がしっかり閉じていないと、息ばかりが抜けてしまい「スカスカした声」「モワモワした声」になります。
身体に例えるなら、水道の蛇口のようなものです。蛇口がきちんと閉まっていればシャープに水が出ますが、緩んでいるとダラダラと水が漏れてしまう。声帯もこれと同じ仕組みです。
呼吸が浅い・腹式呼吸ができていない
胸だけで浅い呼吸をしていると、声を支える息の量が安定しません。息が不安定だと声帯の振動も不安定になり、結果としてこもった声になりやすくなります。
お腹から安定した息を送り出す「腹式呼吸」は、クリアな声を出すための土台となる技術です。
口の開き方・舌のポジションの問題
せっかく声帯でしっかり音を作っても、口の開きが小さかったり、舌が奥に引っ込んでいたりすると、声の出口が狭くなりこもって聞こえます。
特に日本語は口をあまり動かさなくても発音できてしまうため、無意識のうちに「こもりやすい口の形」が習慣になっている方は少なくありません。
声帯閉鎖を強化するトレーニング
息漏れ声を改善する最も直接的なアプローチは、声帯をしっかり閉じる力を鍛えることです。以下の練習を日常に取り入れてみて下さい。
エッジボイス(ボーカルフライ)
エッジボイスとは、「あ゛あ゛あ゛」と声帯がパチパチと弾けるような低い音を出す練習法です。朝起きたときに出るようなガラガラした声をイメージして頂くと分かりやすいかもしれません。
力まずリラックスした状態で、喉の奥から「あ゛――」と低く出してみましょう。この練習は声帯を最小限の力で閉じる感覚を掴むのに効果的です。
ポイントは以下の通りです。
- 力を入れすぎないこと(喉を締めるのとは違います)
- 息の量は最小限で行う
- 1回10〜15秒程度を5セットほど繰り返す
「ん」から始める発声
「ん」の音は、口を閉じた状態で声帯がしっかり閉鎖される音です。「ん〜〜〜あ」「ん〜〜〜い」のように、「ん」から母音につなげる練習をすると、声帯が閉じた状態から自然に声を出す感覚を覚えられます。
腹式呼吸で声の土台を作る
声帯閉鎖と並んで大切なのが、声を支える呼吸法です。腹式呼吸は、横隔膜を使って深く安定した息を送り出す呼吸法で、発声の基本中の基本です。
腹式呼吸の基本練習
まずは仰向けに寝てみて下さい。仰向けの状態では、自然と腹式呼吸になりやすくなります。
- お腹に手を当てて、鼻からゆっくり息を吸う(お腹が膨らむのを確認)
- 口から「スーッ」と細く長く息を吐く(お腹がへこんでいくのを確認)
- これを10回ほど繰り返す
感覚が掴めたら、立った状態でも同じように行ってみましょう。ポイントは「吸うこと」よりも「吐くこと」に意識を集中させることです。しっかり吐き切れば、息は自然と入ってきます。
腹式呼吸についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧下さい。
歌唱における腹式呼吸の必要性とは?(図解あり)
ロングブレスで息のコントロール力をアップ
腹式呼吸ができるようになったら、次は息を細く長く吐き続ける「ロングブレス」で、息の安定感を高めましょう。
「スーッ」と一定の強さで15秒、20秒、30秒と少しずつ長くしていきます。息の量を均一に保つことが重要です。身体に例えるなら、ホースの先を細くして水を遠くまで飛ばすような感覚です。
ハミングでこもった声を響かせる練習
こもった声を改善するために非常に効果的なのが「ハミング」です。ハミングとは、口を閉じたまま「ん〜〜〜♪」と鼻に声を響かせる練習方法です。
鼻腔共鳴を意識したハミング
ハミングを行う際、鼻の付け根あたり(眉間の少し下)に振動を感じるように意識してみて下さい。手を鼻に軽く当てると、振動が分かりやすくなります。
この「鼻腔共鳴」の感覚が掴めると、口を開いて声を出したときにも声が前方に飛ぶようになり、こもった印象が大きく改善されます。
ハミングの練習方法はこちらの記事で詳しく紹介しています。
ハミングの効果と正しいやり方
ハミングから口を開けて発声へつなげる
ハミングで共鳴の感覚を掴んだら、「ん〜〜〜ま〜〜〜」のように、ハミングからそのまま口を開けて発声する練習に移行しましょう。
ハミング中に感じていた鼻腔の振動が、口を開いた後も維持されていれば成功です。このつなぎの練習を繰り返すことで、普段の発声でも自然に共鳴を使えるようになっていきます。
リップロール・裏声で息のバランスを整える
息漏れ声の方は、そもそも「息と声のバランス」が崩れていることが多いです。このバランスを整える練習として、リップロールと裏声のトレーニングが効果的です。
リップロールで余分な力を抜く
リップロールとは、唇を「ブルルルル…」と震わせながら声を出す練習法です。唇が振動し続けるためには、息の量と声のバランスが適切でなければなりません。
息漏れが多い方がリップロールを行うと、最初はすぐに途切れてしまうかもしれません。それは息を使いすぎている証拠です。少ない息で唇が振動し続ける「ちょうど良いバランス」を探ってみて下さい。
リップロールの詳しいやり方はこちらの記事をご参照下さい。
リップロール(リップトリル)のやり方と効果
裏声トレーニングで声帯の柔軟性を高める
裏声(ファルセット)は声帯が薄く伸びた状態で出す声です。裏声で発声する練習を行うと、声帯を繊細にコントロールする力が養われ、地声でも息漏れが減りやすくなります。
「ホー」「フー」という音で、高い音域を裏声で出してみましょう。このとき、できるだけ息漏れの少ないクリアな裏声を目指すのがポイントです。
裏声の出し方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
裏声の出し方とコツ
日常生活でできる「こもった声」改善のポイント
ボイストレーニングの時間だけでなく、日常の話し方を少し意識するだけでも、声のこもりは改善に向かいます。
姿勢を正す
猫背や顎が前に突き出た姿勢は、声の通り道を狭くしてしまいます。
- 背筋をまっすぐ伸ばす
- 顎を軽く引く
- 肩の力を抜いてリラックスする
身体に例えるなら、声の通り道は「トンネル」のようなものです。トンネルが曲がっていたり狭かったりすると、声(=車)はスムーズに通れません。姿勢を正すことで、このトンネルをまっすぐに広げてあげるイメージです。
口の開け方を意識する
普段の会話で口をしっかり動かすことを意識してみて下さい。特に「あ」「お」の母音のとき、口の縦の開きを少し大きくするだけでも声の通りが変わります。
鏡の前で「あ・い・う・え・お」をゆっくり発音してみると、自分がどれくらい口を動かしているかが分かります。多くの方は、想像しているよりずっと口が動いていないことに気付かれるはずです。
水分補給と喉のケア
声帯は粘膜で覆われているため、乾燥すると振動がスムーズにいかなくなり、こもった声やかすれ声の原因になります。こまめに水分を摂ることを心がけましょう。冷たい水よりも常温の水やぬるま湯がおすすめです。
まとめ:息漏れ声・こもった声は正しい練習で改善できる
息漏れ声やモワモワした声の改善は、一朝一夕にはいきません。しかし、正しいアプローチで練習を続ければ、着実にクリアで響きのある声に変わっていきます。
今回ご紹介した練習方法をまとめると、以下の通りです。
- 声帯閉鎖の強化:エッジボイス、「ん」からの発声
- 腹式呼吸の習得:安定した息を送る土台作り
- ハミング:鼻腔共鳴でこもりを解消
- リップロール・裏声:息と声のバランスを整える
- 日常の意識:姿勢・口の開き方・水分補給
文章だけではどうしてもお伝えしきれない「力加減」や「感覚的なコツ」もあります。独学での練習に限界を感じたら、ぜひプロのボイストレーナーに相談してみて下さい。一人ひとりの声の状態に合わせた的確なアドバイスが、改善への近道になります。
ブラッシュボイスでは、無料体験レッスンを実施しております。息漏れ声やこもった声のお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にお申し込み下さい。
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