マライア・キャリーさんの歌い方、歌唱力について解説

今回は、世界的大スター、マライア・キャリーさんの歌の魅力、歌唱力についてお話しします。
マライア・キャリーさんの魅力といえば、広い音域、圧倒的歌唱力、ピッチ、リズム感、聞き手の心を掴む表現力…挙げるとキリがありませんね。

目次

広い音域

マライア・キャリーさんの音域の広さは5オクターブと言われています。
一般的な音域の広さは約3オクターブです。
マライア・キャリーさんの低音は一般的な女性と比べてかなり低い音まで出しています。
普段の話し声もやや低めでエッヂの効いた声質ですね。

持って生まれた低音の限界を超えて低音の音域を広げることはできませんが、余計な力を抜きリラックスして胸で響かせることができれば、低音は安定し声量も増します。
低音(チェストボイス)については下記の記事をご覧ください。

【ボイトレノウハウ10】低/高音発声の方法の違い

高音に関しては完成度の高いホイッスルボイスまで使いこなしています。
ホイッスルボイスとは、文字通り、笛の音のように聴こえる超高音域の発声です。
ホイッスルボイスは完全に腹式呼吸の発声で、少しでも喉が閉まっていたり力んでしまっていると成功しません。
ホイッスルボイスを発声するためにはそもそも備わっている発声の才能が必ず必要になります。
無理に発声すると喉や声帯を痛めてしまう可能性が高いですので、練習をする際はボイストレーナーと相談をしながら行うことをおすすめします。

歌唱力

マライア・キャリーさんは、胸で共鳴させるチェストボイスから上咽頭での共鳴レベルが引き上げられるヘッドボイスまで(さらには前述させて頂いたホイッスルボイスまで)、パワフルかつ美しく発声しています。
各声区の共鳴については下記の記事で解説しておりますので是非ご覧ください。
※日本人と外国人とでは舌の大きさや喉の太さも異なりますし、言語の特性による声帯の使い方も異なります。

ボーカリストには欠かせない!声の響かせ方

そしてウィスパーボイスやミックスボイス、ファルセットを同じ音でもフレーズごとに自在に使い分けています。
息を正確にコントロールしているため、どの声区、歌唱方法でも息と声のバランスが良く安定しています。

声は息が土台になりますので、ドッグブレスやロングブレスのトレーニングが非常に効果的です。
発声のできない環境でも行うことのできるトレーニングですので是非行ってみてください。

自宅でできる簡単ボイトレ

高音域のロングトーン・ビブラート

高音の張りと響きを保つ歌唱も彼女の歌唱の特徴ではないでしょうか。
ブレのない安定した高音域のロングトーンは聞き手を圧倒させます。
高音のロングトーンも、先程記載したロングブレスで息の状態を安定させる必要があります。
さらにマライア・キャリーさんは低音域から高音域まで綺麗なビブラートを使いこなしています。
ビブラートに関する技術的な解説は下記の記事をご参照下さい。

ビブラートのコツ、やり方・かけ方、種類別に練習方法をまとめました

マライア・キャリーさんは広い音域やずば抜けた歌唱力に加え、完成された歌唱技術、圧倒的なピッチ感、リズム感を兼ね備えています。
マライア・キャリーさんの、リズムの取り方やブレスの仕方、細かな歌唱技術に注目しながら曲を聴いてみると、彼女の更なる魅力を感じることができるのではないでしょうか。

ボイストレーニングスクール・ブラッシュボイス
ボイストレーナー/近藤京樺

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