こんにちは。
ブラッシュボイス・関東代表ボイストレーナーの鈴木智大です。
本日は歌唱中に高い声やミックスボイスによって喉が疲れてしまう原因と、それを防ぐ方法についてお伝えしていきたいと思います。
というのも、レッスンを日々していて喉声になってしまい高い声やミックスボイスを出して喉を痛めてしまう人が大多数なのです。
そうならない為にも、喉が疲れてしまう原因とそれの防止策をしっかり把握していきましょう。
ミックスボイスの出し方やお悩み改善(換声点が上手くいかない・声は出るが、弱々しいなど)についてはこちらのページもご確認下さい。
ミックスボイスの出し方のコツや練習方法まとめ
高音の出し方やお悩み改善(高音が出ない かすれる 裏返る など)についてはこちらのページもご確認下さい。
高音(高い声)を出すためのボイストレーニング(地声 裏声 ミックスボイス)
歌唱によって喉が疲れてしまう原因とは!?
歌唱によって喉が疲れてしまう原因は主に2つあります。
①「喉が狭くなってしまう」
もしくは
②「喉に直接ダメージがあたる発声をしている」
です。
①喉が狭くなってしまう
喉が狭くなってしまうと当然息の通り道も狭くなります。
息の通り道が狭いと当然声の通り道も狭くなる。
これが悪循環。
通常、リラックスして呼吸している時は喉に力も入らず息もスムーズに流れます。
しかし喉に余計な力みが生じると喉が狭くなります。その狭くなった喉に対して勢いの良く息や声が通過すると過剰な負担が掛かり、喉の疲れや炎症に繋がります。
これが喉に余計な力が入った状態で発声すると喉が疲れてしまう理由の1つです。高い声を出している時やミックスボイスで喉が疲れてしまう多くの場合はこれに当てはまります。
②喉に直接ダメージがあたる発声をしている
あともう一つは、発声した声が直接喉や声帯に当たってダメージになってしまうケース。
これは所謂がなり声やダミ声と言われるものです。どういう事かというと、イメージしやすく言うと、咳です。咳は一回するごとに直接喉や声帯にダメージがいきますが、これと同じようなダメージのある発声をする方が稀にいます。
この場合はすぐに声が掠れて炎症に繋がります。高い声やミックスボイスで②のような発声をする方は殆どいませんが、もし万一思い当たる節がある方は即座にやめましょう。
高音発声・ミックスボイスで喉が疲れないようにするためには 改善方法
上記の【①喉が狭くなってしまう】でお伝えした喉が狭くなる時に負担になると言うことを考えたら、この真逆をやれば良いのです。
喉を開く
喉を開く。
これに尽きます。
しかしながら喉を開くのはもちろん筋肉の動きによるもの。筋力が足りてないと当然動かす事も難しいです。
あくびをすると喉が開きますが、特に高い声になるに連れて喉を開いた状態はキープしにくくなります。これはすぐに出来るようになるのではなく、日々のボイストレーニングによって鍛えられていきます。
喉を開く、という動作を繰り返し一つの癖として無意識に出来るよう慣れていく必要がありますので、喉を開くのが苦手な方は是非毎日行うようにしましょう。
喉を開くということについては、こちらの記事も参考にして下さい。
ボイストレーニングの「喉を開く」とは。コツや方法をご紹介。
喉声を改善するためのトレーニング方法。喉声になりやすい人の歌い方・発声方法
喉声を治す方法はある?改善するためのトレーニング
声を当てるポジションを変える
【②喉に直接ダメージがあたる発声をしている】については、声の当てるポジションを変更することで負担が緩和されます。
大きい負担の時は、具体的な場所をイメージすると(個人差はあると思いますが)喉仏や顎あたりに声を当てている可能性が非常に高いです。
これでは咳をしているのと同じように喉や声帯に負担が掛かり過ぎてしまいますので、声の当てるポジションを換える。
それはどこか。
声を当てるポジションを鼻の付け根辺りにします。すると今まで当たっていた喉へのダメージが無くなり、がなり声やダミ声が一気に無くなります。
声のポジションを換えただけで喉や声帯の負担が無くなるのであれば取り入れない手はありませんね。
声の高さや強さによって声を当てるポジションは細かく調整していくものですが、ここでは難しい話はしません。鼻の付け根あたりに声を当てる、とだけ覚えて下さい。
こちらの記事も参考にして下さい。
響く声を出すために、「鼻腔共鳴」を学ぼう
力強い歌声を楽に出す方法について
選曲やピッチ調整にも注意を
最後に一つ、これはご自身の発声の問題ではありません。
単に自分の発声出来るキーよりも高いキーの曲を選曲してしまっている。
もしくは自分のキーに合わせられていない。
という点にあります。
自分の出せる範囲のキー以上の音は、そもそも発声すること自体が難しいです。
それでは無理に声を出してしまうことになり、正しい発声をしていたとしても結果的に疲弊して来てしまい喉を痛めてしまいます。
ですから、まず自分がどの音域を発声出来るのか確認した上で選曲やピッチ調整を行って練習するようにして下さい。
このようなアドバイスも含め、ブラッシュボイスではボイトレ無料体験レッスンも行っております。気軽に利用し、自分の声が良くなるきっかけをつかんで頂ければと思います。お気軽にお問い合わせください。
株式会社ブラッシュボイス
関東代表ボイストレーナー/鈴木 智大